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第2章「共同戦線」

トワが素直に留守番をしてくれると言う事になり、俺と二四とゴートンは、
まだ夜中ではあったが、俺の車で宮城に向かって出発した。
俺達、本喰人は別に1、2日寝なくても、何も障害はない。
だから、長時間の運転であっても、苦にはならないのだ。
それに、今回は、二四達が仲間として、一緒に居てくれてるので、
話し相手にも困らず、目的が目的であっても、男同士の旅みたいに
なって、俺も久しぶりに楽しんでるところもあった。
能力さえ使えば、二四達でも運転は可能だから、3冊で交代に
運転もして、宮城には、すぐに着いた感じがした。
外は、もう朝を迎えてはいたが。

「さて、地図だと・・・これは船に乗らなきゃ、駄目っぽいな・・・」
「そうですね。これは山と言うより、島ですね・・・」

俺と二四は、二四の携帯に転送して貰った、地図を確認していた。
ゴートンも一緒に覗き込んで、悩む。

「こんな島に6冊目とセアちゃんがいるの?」
「ああ、地図で確認する上ではな。とにかく、この島に行ける船を探さなきゃだな。」
「そうですね。ちょっと検索してみます。」

調べるのが得意な二四は、数分間程、携帯で調べて、すぐに船の乗り場を見つける。
旅でこういう奴がいると、便利だよなぁ・・・

「1日に2、3便しか出てない船ですね・・・急いで、船乗り場に
向かった方がいいかもしれません。」
「そうか、じゃあ、そこに向かおう。」

俺達は、6冊目がいるであろう、島に行ける船乗り場に向かった。

「お客さん達、ラッキーでしたね♪」

俺達は船乗り場に着き、乗船券を3枚無事に買う事が出来た時に、
乗船券売り場のお姉さんにそう言われた。

「ここの島って、来る人を選ぶって、噂がある島でね。
ここの島にある神社の神様に認められた人しか、
島に上がれないって話があるのよ♪」
「へぇーそうなんですね。」
「そうなの♪普段は、乗船券も、すぐに売り切れちゃうんだけど、
今回は3枚も残ってたなんて、貴方達は運がいいわ♪」
「そ、そうなんですね。」
「今日は、天気も良いから、島の景色も綺麗よ♪じゃあ、行ってらっしゃい♪」
「あ、有り難うございます。」

俺は乗船券売り場のお姉さんに笑顔で見送られた。
俺は、このやり取りを、二四達にもした。

「へぇーそんな話のある島なんだ、面白いね♪」

ゴートンが無邪気に喜び、島の事が書かれてる、無料のパンフレットを見ている。
二四も、携帯で島の事をぱっと調べて、俺達に情報をくれる。

「確かに、そういう話もあるみたいですね。島には鹿もいるみたいですよ。」
「ほう。」
「ねぇーねぇーにっちゃん!後で、鹿ちゃんの写真撮ろう♪」
「ごーちゃん・・・遊びに行くんじゃないんだから・・・」

二四は、相変わらずのゴートンに苦笑いしている。
俺も、6冊目の事があるので、油断するなよ!とは言ったが、
ずっと緊張してるよりは、いいんじゃないかと思った。
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