第2章「共同戦線」

「私ね、実は、6冊目が日本のある地方の山奥で修行してるって、
数年前に情報を手に入れてたのよ。」
「そうだったのか?」
「そうなの。でね、今回は、日本に来る用事が出来たわけじゃない?
だから、娘のセアに、1週間前くらいかな?日本に先に向かわせたのよ。
私が久しぶりに会って、情報交換がしたいからって。
伝言するように、お使いさせたわけ。」
「うん。それで?」
「そしたら、娘から全然連絡がないと思って、心配してたんだけど、
私が旦那達と日本に着いた日の夜に、娘のセアの携帯から連絡が来たのよ。
で、私はつい怒りながら、電話に出たら、電話にしてきたのは、
まさかの6冊目だったのよ。」
「で、6冊目は何を?」
「さっきも話したけど、娘を預かった。返して欲しければ、
他の本喰人を差し出せって・・・」
「他には?」
「私も、何で?!って理由を聞こうとしたら、突然、電話を切られてしまって、
その後は、何度もこっちから電話したんだけど、出なくて、後はそれっきりなのよ。」
「そうだったのか・・・」
「メールとかも送ってみたんだけど・・・ダメで。けど、
1通だけ、地図が送られてきて、そこが、6冊目の今、居る場所だと思うわ。」

キュアートは俺達に自分の携帯を見せて、その地図を見せてくれる。
俺達は一斉に移動して、キュアートの携帯を見ようと押し寄せ合う。

「ここは・・・東北の宮城ですね。」

二四が、そう言う。確かに地図には、宮城と書かれていた。

「けど、娘さんの携帯で位置情報とか確認出来ないの?」

ゴートンは、キュアートにそう言う。キュアートも、確認しようとしたらしいが、
駄目だったらしい。向こうで位置情報をオフにさせられているのではないかと言う。

「こっちから、連絡は出来ず、位置情報は確認出来ず、
それでいて、地図だけ送られて来た状況か・・・」

俺達は全員で、また悩む。これはやっぱり、俺が地図の場所に
行くしか、もう手立てはないだろう。
警察に頼ると言うことも出来なくはないが、キュアートも、そこまで、
この事件を大事にしたくないはずだ。
そもそも、本喰人同士の揉め事で、警察や他の人間に頼るのは、
逆に面倒なことに成り兼ねない。
どうしたって、俺達の存在を隠しながらの説明は大変だからだ。

「やっぱり、ここは俺が行ってくるよ、キュアート。」
「でも、十二。もし、6冊目が貴方を襲ったりしたら・・・」
「大丈夫ですよ、キュアート様。私や、ゴートンも、12冊目を
サポートしますから。」
「うん!任せて下さい!キュアート様!」
「24ちゃん、50ちゃん・・・」

キュアートは、少し涙ぐみながら、俺達を見る。
もう、そうと決まれば、行動あるのみだ。俺達は、地図にある、
宮城に俺の車で、向かう事にした。
トワには悪いが、今回もトワは留守番だ。
ブーブー文句を言う、トワに、今回はキュアートが上手く宥めてくれた。

「トワちゃん。こういう時はね?イイ女は待つものなのよ?」と。
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