第2章「共同戦線」
「キュアート、聞きたい事があるんだ。」
「何?」
「5冊目の居場所は知ってるか?」
「5冊目は、昔と変わらずに、ローマのバチカンに居るわよ。」
「やっぱり、昔と変わらずか・・・」
俺は、少しの望みをかけて、9冊目に聞いたが、望みは絶望に変わった。
この感じだと、5冊目は昔と変わらずに、ローマのバチカンで、
しかも教皇の側にいるだろう。教皇の愛読書として。
「5冊目は用心深い本だからね。多分、2冊目が死ぬか、2冊目が
勝ち残った状態にでもならない限りは出て来ないと思うわ。」
「そうだよな・・・やっぱり。」
「どうして?まさか、36冊目の回復を願うつもりだったの?」
9冊目は、すぐに俺の考えに気づいて、聞いてきた。俺は自虐的に笑った。
「そうだよ。俺達、本喰人の本体の回復を出来るのは、5冊目だけだ。
だから、もし出逢える機会さえあれば、俺は何年かかってもいいから、願うつもりさ。」
「十二・・・あんたって、本は・・・本当に馬鹿素直な本ね。」
9冊目は、俺を馬鹿にしたように言うが、それでも顔は嬉しそうだった。
俺は、それから、もう一つの聞きたいことを聞いた。
「後、6冊目にも会いたいんだけど、居場所知ってるか?」
俺がこう聞いた瞬間に、9冊目の表情が凍りついた。
俺を見る目に、少しだけ、殺意さえある。
俺は、9冊目が、何でこんな状態になるのかわからずに、たじろぐ。
「十二。その質問に答える前に、私からも聞きたいことがあるわ。」
「な、なんだ?」
「貴方・・・6冊目と手を組んでないわよね?」
「はぁ?何の事だ?」
俺は、9冊目の突拍子もない質問に、混乱した。
「手を組むも何も、最近は全然、連絡さえ取り合ってない。
それに、今では、居場所さえわからずじまいだ。
今回だって、キュアートに居場所を聞くのも、24冊目や、
50冊目に戦い方を教えて貰いたいから、願いに行くとこだったんだ。」
「そうだったのね・・・十二の顔を見る限り、嘘はついてないようね。」
「当たり前だ!俺は、恩人であるキュアートを、裏切りような
行為なんか絶対にしない!
もし、その事で、キュアートが俺を信じられないなら、
俺は主従の契約だってしてもいい。」
「でも、6冊目も、十二とっては、恩人でしょ?」
9冊目は冷ややかな目で俺を見てくる。俺にはそれが、何だか悲しかった。
「確かに、6冊目にも世話になった。戦い等を学ぶ上では、確かに師匠ではある。
でも、キュアート。俺は、まずキュアートに助けて貰ってなければ、
6冊目を師匠に持つこともなかった。今の俺もいない。
なら、俺にとって、どっちが先に大事な恩人であるか、
分かって貰えると思っているんだが、それでも信じて貰えないか?」
俺は心のまま、有りのままにキュアートに伝えた。
数分間、キュアートは俺の目をじっと見続けた。
それから、少しして、普段のキュアートに戻り、笑顔を向けてくれた。
どうやら、俺の言葉を信じてくれたようだ。
「何?」
「5冊目の居場所は知ってるか?」
「5冊目は、昔と変わらずに、ローマのバチカンに居るわよ。」
「やっぱり、昔と変わらずか・・・」
俺は、少しの望みをかけて、9冊目に聞いたが、望みは絶望に変わった。
この感じだと、5冊目は昔と変わらずに、ローマのバチカンで、
しかも教皇の側にいるだろう。教皇の愛読書として。
「5冊目は用心深い本だからね。多分、2冊目が死ぬか、2冊目が
勝ち残った状態にでもならない限りは出て来ないと思うわ。」
「そうだよな・・・やっぱり。」
「どうして?まさか、36冊目の回復を願うつもりだったの?」
9冊目は、すぐに俺の考えに気づいて、聞いてきた。俺は自虐的に笑った。
「そうだよ。俺達、本喰人の本体の回復を出来るのは、5冊目だけだ。
だから、もし出逢える機会さえあれば、俺は何年かかってもいいから、願うつもりさ。」
「十二・・・あんたって、本は・・・本当に馬鹿素直な本ね。」
9冊目は、俺を馬鹿にしたように言うが、それでも顔は嬉しそうだった。
俺は、それから、もう一つの聞きたいことを聞いた。
「後、6冊目にも会いたいんだけど、居場所知ってるか?」
俺がこう聞いた瞬間に、9冊目の表情が凍りついた。
俺を見る目に、少しだけ、殺意さえある。
俺は、9冊目が、何でこんな状態になるのかわからずに、たじろぐ。
「十二。その質問に答える前に、私からも聞きたいことがあるわ。」
「な、なんだ?」
「貴方・・・6冊目と手を組んでないわよね?」
「はぁ?何の事だ?」
俺は、9冊目の突拍子もない質問に、混乱した。
「手を組むも何も、最近は全然、連絡さえ取り合ってない。
それに、今では、居場所さえわからずじまいだ。
今回だって、キュアートに居場所を聞くのも、24冊目や、
50冊目に戦い方を教えて貰いたいから、願いに行くとこだったんだ。」
「そうだったのね・・・十二の顔を見る限り、嘘はついてないようね。」
「当たり前だ!俺は、恩人であるキュアートを、裏切りような
行為なんか絶対にしない!
もし、その事で、キュアートが俺を信じられないなら、
俺は主従の契約だってしてもいい。」
「でも、6冊目も、十二とっては、恩人でしょ?」
9冊目は冷ややかな目で俺を見てくる。俺にはそれが、何だか悲しかった。
「確かに、6冊目にも世話になった。戦い等を学ぶ上では、確かに師匠ではある。
でも、キュアート。俺は、まずキュアートに助けて貰ってなければ、
6冊目を師匠に持つこともなかった。今の俺もいない。
なら、俺にとって、どっちが先に大事な恩人であるか、
分かって貰えると思っているんだが、それでも信じて貰えないか?」
俺は心のまま、有りのままにキュアートに伝えた。
数分間、キュアートは俺の目をじっと見続けた。
それから、少しして、普段のキュアートに戻り、笑顔を向けてくれた。
どうやら、俺の言葉を信じてくれたようだ。