第9章「交錯しあう気持ちと確認」
「なら過去の12冊目も2冊目と同じで、初代を蘇らせたかったのでしょうか?」
「どうだろうな?過去の12冊目はそんなつもりはなかったと思うぞ。」
「え?じゃあどうして2冊目に協力なんかを?」
「あの頃の12冊目にとっては、それだけ2冊目は特別な存在だったのだろうな。
最初は兄の様に慕っていたし、最後には親友だったみたいだからな。
初代の為と言うよりは、2冊目の為に行動していたのだろう。」
「では4冊目や6冊目は?」
「4冊目も初代を蘇らせたかったと言うよりは、別の目的があったようだ。
どんな目的なのかは俺も知らないままだが、あの後は4冊目は目的を果たせたようだから、
今後は2冊目に協力する意思はなさそうだ。
6冊目に至っては過去も現在も律儀な性格だからな。
2冊目の考えに賛同し、自分を生み出してくれた初代に恩を返したいと思い、
協力してもおかしくはないな。」
「なるほど・・・」
過去の6冊目も、かなり律儀な性格だったようだ。
今の6冊目も礼節は大事にしているから、わからなくもない。
しかし2冊目の執念は心底恐ろしいものだ。
最後には12冊目達と敵対することになったとしても、
今でも1冊だけで初代を蘇らせる為に活動しているのだから。
「2冊目は今でも0冊目を呼び出そうとしてますが、それは可能なんでしょうか?」
「さぁな。あいつの信念・・・いや執念は凄いからな。もしかしたら可能にするかもしれない。」
「もし仮に2冊目が0冊目を呼び出し、初代が蘇ったら、
1冊目的にはどうなると思いますか?」
「うむ・・・・・・」
自分の質問に1冊目はしばらく考え込む。
少しの沈黙の後に1冊目は静かに語りだす。
「どの時代の初代を蘇らせるかで、かなり違ってくると思うな。」
「どの時代・・・ですか?」
「ああ。初代だって若い頃は野心旺盛だったと聞く。
もしも若い頃の初代を蘇らせることが出来たのなら、裏から世界を支配しようとするかもな。」
「うぅ・・・それを2冊目と一緒にされたら、冗談抜きに恐ろしいことになりそうですね。」
「だな。もしそうなったら、もう誰にも止められないだろう。
俺でも初代には勝てないからな。」
「では、晩年の初代しか蘇らせれなかったら?」
「晩年の初代であれば、思慮深い性格で平和主義になったから、
2冊目を上手に諭して、また穏やかに裏で静かに暮らしてくれるかもしれないな。」
「2冊目はどっちの初代を望んでいるんでしょうか?
やっぱり若い頃の初代ですか?」
「そればっかりはわからんな。あいつなら・・・とにかく、
初代であれば良さそうだからな。」
「どんだけ初代ラブなんですか・・・2冊目って・・・」
「ふざけているように思うかもしれないが、
それが2冊目と言う本喰人だ。」
最後の会話はまるで悪い冗談のようで、自分は困惑してしまった。
1冊目も困った弟だろう?と言わんばかりの態度だった。
過去に愛していた人を蘇らせたいか・・・
自分もその気持ちはわからなくもないが・・・
だからって他人の大切なものや命を奪ってまではしたくないなと思った。
自分がサキの為にそんな事をしたら、サキなら殴って怒ってきそうだ。
そんな馬鹿げたことをするな!と。
「どうだろうな?過去の12冊目はそんなつもりはなかったと思うぞ。」
「え?じゃあどうして2冊目に協力なんかを?」
「あの頃の12冊目にとっては、それだけ2冊目は特別な存在だったのだろうな。
最初は兄の様に慕っていたし、最後には親友だったみたいだからな。
初代の為と言うよりは、2冊目の為に行動していたのだろう。」
「では4冊目や6冊目は?」
「4冊目も初代を蘇らせたかったと言うよりは、別の目的があったようだ。
どんな目的なのかは俺も知らないままだが、あの後は4冊目は目的を果たせたようだから、
今後は2冊目に協力する意思はなさそうだ。
6冊目に至っては過去も現在も律儀な性格だからな。
2冊目の考えに賛同し、自分を生み出してくれた初代に恩を返したいと思い、
協力してもおかしくはないな。」
「なるほど・・・」
過去の6冊目も、かなり律儀な性格だったようだ。
今の6冊目も礼節は大事にしているから、わからなくもない。
しかし2冊目の執念は心底恐ろしいものだ。
最後には12冊目達と敵対することになったとしても、
今でも1冊だけで初代を蘇らせる為に活動しているのだから。
「2冊目は今でも0冊目を呼び出そうとしてますが、それは可能なんでしょうか?」
「さぁな。あいつの信念・・・いや執念は凄いからな。もしかしたら可能にするかもしれない。」
「もし仮に2冊目が0冊目を呼び出し、初代が蘇ったら、
1冊目的にはどうなると思いますか?」
「うむ・・・・・・」
自分の質問に1冊目はしばらく考え込む。
少しの沈黙の後に1冊目は静かに語りだす。
「どの時代の初代を蘇らせるかで、かなり違ってくると思うな。」
「どの時代・・・ですか?」
「ああ。初代だって若い頃は野心旺盛だったと聞く。
もしも若い頃の初代を蘇らせることが出来たのなら、裏から世界を支配しようとするかもな。」
「うぅ・・・それを2冊目と一緒にされたら、冗談抜きに恐ろしいことになりそうですね。」
「だな。もしそうなったら、もう誰にも止められないだろう。
俺でも初代には勝てないからな。」
「では、晩年の初代しか蘇らせれなかったら?」
「晩年の初代であれば、思慮深い性格で平和主義になったから、
2冊目を上手に諭して、また穏やかに裏で静かに暮らしてくれるかもしれないな。」
「2冊目はどっちの初代を望んでいるんでしょうか?
やっぱり若い頃の初代ですか?」
「そればっかりはわからんな。あいつなら・・・とにかく、
初代であれば良さそうだからな。」
「どんだけ初代ラブなんですか・・・2冊目って・・・」
「ふざけているように思うかもしれないが、
それが2冊目と言う本喰人だ。」
最後の会話はまるで悪い冗談のようで、自分は困惑してしまった。
1冊目も困った弟だろう?と言わんばかりの態度だった。
過去に愛していた人を蘇らせたいか・・・
自分もその気持ちはわからなくもないが・・・
だからって他人の大切なものや命を奪ってまではしたくないなと思った。
自分がサキの為にそんな事をしたら、サキなら殴って怒ってきそうだ。
そんな馬鹿げたことをするな!と。