第9章「交錯しあう気持ちと確認」
「気分はどうだ?ゼクス?」
「ツヴァイか・・・」
目を覚ました時に、余はどこかの部屋のベッドの上に居た。
横には昔と何も変わらない様子のツヴァイが、こちらの顔を見て、
何よりも穏やかにしていた。
どうやら自分はあの後、ツヴァイに身柄を捕獲され、今のツヴァイの本拠地に来てしまったようだ。
「昔と違って随分と強引な事をするな?」
「あれから大分長い年月が過ぎたからな。私だって多少は変わるさ。」
「・・・・・・」
ツヴァイは昔から読んでいた本を現代もまた読みながら、
余と当たり前のように会話をする。
今いるこの部屋にはツヴァイと自分しかいないようだ。
「あの約束を守らせる為に、わざわざ余をここに招いたのか?」
「そうだとも。今後は大事な私の仲間だからな。ゼクスは。」
「ツヴァイがそんな言い方をする時は、ロクなことがない。」
「懐かしいだろう?この私がこんな風に言うなんて。」
目が覚めて確信した。
自分が今まであの過去の記憶を無くしていたのは、
ツヴァイに記憶を封じられていたからだと。
何が目的で余の記憶を封じたのかは、今はわからないがいずれは、
ツヴァイから話してくるだろう。
「それで今の気分はどうだ?」
「どうにも言えない気分だな。まるで今までの生活の方が、
夢を見ていた気持ちになる。」
「ほう?そう感じるものか?」
「誰かに過去の記憶を封じられた所為で、余の精神もぶれてしまったようだからな。」
「フフ。そうか。」
余がツヴァイに向けて皮肉を言うと、ツヴァイは楽しそうにするだけだった。
どうやら過去の記憶を封じたことは素直に認めるようだ。
「して・・・どうするのだ?」
「どうするとは?」
「今後の事に決まっておる。余にまずは何をさせる気だ?」
「昔に戻っても、ゼクスはせっかちだな。
まだ身体の方が本調子には戻ってないだろう?」
「大したこともない。お前と戦うのでなければ、誰と戦おうともな。」
「フフフ。それは心強いな。」
「だが、あれからツヴァイの方はどうしていたのだ?」
「ん?私か?」
「そうだ。例の計画をあの後もずっと研究していたのか?」
「ああ・・・ずっとしていたよ。1冊でね。」
「それでその計画はやっと完成したのか?」
「もう少しで完成するところさ。後少しでね。」
「そうか・・・・」
余はツヴァイと会話して、ある程度の事情を察する。
その計画が完成に近づいたからこそ、ツヴァイは余の記憶を戻し、
再度仲間に取り入れたのだろうと。
「ツヴェルフの事はどうする?」
「今は放置しておくさ。無理強いをしても、今の段階では仲間に戻りそうにないしな。」
「ならフィーアは?」
「あいつも・・・今は様子見かな?」
「一体何をしたのだ?ツヴァイ。
余の記憶を封じてる間に、我々はそこまでバラバラになってしまったのか?」
「やむを得ない事情があったのさ。」
「どんな事情だ?」
「それは追々話していくよ。ゼクス。」
ツヴァイは余に微笑みながら、そう返事をする。
その顔は久しぶりに満足している顔だった。
「ツヴァイか・・・」
目を覚ました時に、余はどこかの部屋のベッドの上に居た。
横には昔と何も変わらない様子のツヴァイが、こちらの顔を見て、
何よりも穏やかにしていた。
どうやら自分はあの後、ツヴァイに身柄を捕獲され、今のツヴァイの本拠地に来てしまったようだ。
「昔と違って随分と強引な事をするな?」
「あれから大分長い年月が過ぎたからな。私だって多少は変わるさ。」
「・・・・・・」
ツヴァイは昔から読んでいた本を現代もまた読みながら、
余と当たり前のように会話をする。
今いるこの部屋にはツヴァイと自分しかいないようだ。
「あの約束を守らせる為に、わざわざ余をここに招いたのか?」
「そうだとも。今後は大事な私の仲間だからな。ゼクスは。」
「ツヴァイがそんな言い方をする時は、ロクなことがない。」
「懐かしいだろう?この私がこんな風に言うなんて。」
目が覚めて確信した。
自分が今まであの過去の記憶を無くしていたのは、
ツヴァイに記憶を封じられていたからだと。
何が目的で余の記憶を封じたのかは、今はわからないがいずれは、
ツヴァイから話してくるだろう。
「それで今の気分はどうだ?」
「どうにも言えない気分だな。まるで今までの生活の方が、
夢を見ていた気持ちになる。」
「ほう?そう感じるものか?」
「誰かに過去の記憶を封じられた所為で、余の精神もぶれてしまったようだからな。」
「フフ。そうか。」
余がツヴァイに向けて皮肉を言うと、ツヴァイは楽しそうにするだけだった。
どうやら過去の記憶を封じたことは素直に認めるようだ。
「して・・・どうするのだ?」
「どうするとは?」
「今後の事に決まっておる。余にまずは何をさせる気だ?」
「昔に戻っても、ゼクスはせっかちだな。
まだ身体の方が本調子には戻ってないだろう?」
「大したこともない。お前と戦うのでなければ、誰と戦おうともな。」
「フフフ。それは心強いな。」
「だが、あれからツヴァイの方はどうしていたのだ?」
「ん?私か?」
「そうだ。例の計画をあの後もずっと研究していたのか?」
「ああ・・・ずっとしていたよ。1冊でね。」
「それでその計画はやっと完成したのか?」
「もう少しで完成するところさ。後少しでね。」
「そうか・・・・」
余はツヴァイと会話して、ある程度の事情を察する。
その計画が完成に近づいたからこそ、ツヴァイは余の記憶を戻し、
再度仲間に取り入れたのだろうと。
「ツヴェルフの事はどうする?」
「今は放置しておくさ。無理強いをしても、今の段階では仲間に戻りそうにないしな。」
「ならフィーアは?」
「あいつも・・・今は様子見かな?」
「一体何をしたのだ?ツヴァイ。
余の記憶を封じてる間に、我々はそこまでバラバラになってしまったのか?」
「やむを得ない事情があったのさ。」
「どんな事情だ?」
「それは追々話していくよ。ゼクス。」
ツヴァイは余に微笑みながら、そう返事をする。
その顔は久しぶりに満足している顔だった。