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第8章「1つには出来ない解答(こたえ)」

「おはよー★って、まさか・・・にっちゃん・・・
昨日は寝てないんじゃないだろうね?」
「あ、ごーちゃん、おはよう。実は・・・その通りで寝てないんだ。」
「ええ?!何でだよ?!昨日、僕と約束したろ!
1人で寝ずの番とか、カッコいい事するなって!!」
「いや、それをするつもりで起きていたわけじゃないんだ。」

気付けば、もう早朝になっていた。
朝になりゴートンがリビングに来て、朝の挨拶をされて、
私はやっと自分の考えが薄っすらとまとまったとこだった。
それでも4冊目に聞かなければ、分からない事は山積みではあるが。

「にっちゃん、昨日の夜に何かあったのか?」
「実はな、ごーちゃん。驚かないで聞いて欲しいんだが・・・」
「四堂が来たんですね?二四?」
「え?四四ちゃん?!」
「四四・・・貴女にはわかるんですか?」
「ええ。四堂が来た気配がしますから、昨日張った結界のおかげで。」

私はゴートンに昨日4冊目が姿を現したことを言おうとした時だった。
気付いたら四四もリビングに来ており、私達の会話に入り込んでいた。
私とゴートンは急な四四に登場に驚きはしたが、四四がそう言い出してくれたおかげで、
私的には助かる。
いくら私でも、昨日の話をゴートンにして、すぐに信じて貰えるか、
少し不安な面もあったからだ。
四四もリビングに集まったので、私は昨日の出来事を全部話した。

「ええ?!にっちゃんが世話になった13冊目と4冊目は知り合いだったの?!」
「らしいんだ。4冊目が言うには、一三は命の恩人だと。
四四的には、この話はどう思う?」
「珍しいことではありますが、嘘ではないと思います。
四堂は確かに悪ふざけとか好きですし、嘘も平気でつきはしますが、
この手の話しで悪い冗談までは言わないと思います。
それに、私も過去の事で少し思い出したんですが・・・」
「もしかして、一三の事について、何か4冊目が?」
「はい。明言したわけじゃありませんが、
それらしい女性の本喰人の話をしてくれたことがありました。
二四に昨日した話と照らし合わせると、その女性の本喰人は、
13冊目である可能性が高いですね。」
「へぇーそうなんだ!」
「他の本喰人の可能性はないと言っていいんだね?」
「絶対とは言えませんが、可能性はかなり低いと思います。
四堂はその方以外の他の本喰人の話をしたことがありませんし、
別の本喰人が四堂を訪ねてくるなんて言うのも、私がいた時は見た事がないですから。」
「四四がここまで言うなら、確定で良さそうだね、にっちゃん。」
「そうだね。ごーちゃん。」

私とゴートンは、四四の話を聞いて、互いに顔を合わす。
今はとりあえず、それで話がまとまってくれればいい。
昨日のあの感じでは、近々4冊目の居る拠点に行ければ、
気になる事は大体わかるだろうから。
後は四四を説得出来るかどうかが、一番の問題かもしれない。
4冊目の元に一緒に来てくれるだろうか?
今までのあの感じだと、かなり拒絶されそうで怖い。
四四も意思が強いから、事情が事情でも4冊目の元に行くのは
拒む可能性はある。
私はそれで四四と仲違いだけはしたくなかった。
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