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第9章「交錯しあう気持ちと確認」

俺からも話せる範囲で15冊目達に俺の事情などを話した。
15冊達も俺に気遣って、無理に聞けなさそうことは聞かないでくれた。

「トリア先生からも聞いてましたが、12冊目がここで育ったのは本当だったんですね。」
「ああ。転生した後の俺は、ここで育ったのは間違いないな。」
「それで大事な36冊目と出会ったんだね。」
「そうだ。18冊目の奴から守れずに酷い目にもあったけどな。
そのきっかけを作ったのは2冊目の奴だけど。」
「その事もあるから2冊目の仲間になることは絶対にないと言う訳ですよね?」
「ああ絶対ないと俺はお前達にも誓うよ。
18冊目とは決着がついたが、2冊目とはまだつけてないからな。
36冊目の仇である奴なんかの仲間に今後も俺がなるわけない。」
「けど、2冊目は噂に違わず、酷い本喰人みたいだね。
過去の12冊目に何の恨みがあるかは知らないけど、
そんな酷い事をを仕組むなんて・・・」
「俺も正確な理由は知らないんだ。ただ2冊目の奴からしたら、
何かしらの不都合な理由があるみたいだけどな。」
「いつかそれがわかって、12冊目の復讐が果たせるといいですね。
後は36冊目の回復も無事に済むことを俺達も願ってます。」
「うんうん。僕達も応援するよ!何か協力出来ることがあるならしてもいいしさ!
ね?ベリーもそうだろう?」
「うん。なので12冊目、いや、十二さんと今後は呼んでもいいですか?」
「全然構わないよ!ぜひそうしてくれ。俺もお前達のことを名前で呼んでもいいか?」
「はい。そうして下さい。再度名乗りますが、俺がベリーで、
あいつがダイスです。」
「僕の事はダイス様って呼んでくれてもいいよ♪」
「おい!ダイス!馬鹿なこと言うな。失礼だろうが!」
「もうーベリーはすぐに本気にする。冗談に決まってるじゃないか!」
「ははは。お前達はいつも仲がいいな。今後は俺とトワもよろしくな。」

俺はベリーとダイスのやり取りを見て、二四達を思い出した。
きっと二四達とも気が合いそうな気がしてきた。
もっともっと絆が深くなったら、ぜひ師匠にも会って欲しいな。
師匠もベリーとダイスには興味ありげだったから、喜びそうな気がする。
二四達みたいに一緒に修行するとか言い出すかもな。

「はーい♪お待たせしましたー食事出来たよ♪」

俺達の会話が一段落したとこで、トワが明るい声で食事が出来たことを知らせてくれた。
俺達は待ってました!とばかりに、各自いつもの席に着き、
そして食事を始めた。

「ベリー、悪いがそこの紙ナプキン取って貰えるか?」
「あ、これですか?どうぞ。」
「ダイス様は例のハーブ類が無くて残念だったな?」
「ちょ!十二さんは冗談が酷いよ!そんな風に話題に出すのは止めようみたいに言ったじゃん!」
「ははは。悪い悪い、ついな?」

俺は久しぶりに二四達と一緒にいるような気分になって、
ベリー達と会話を楽しみながら食事した。
トワは俺達の関係の変化にすぐに気づいて、嬉しそうな顔でニコニコしていた。

「あらま♪十二達はすっかり仲良しになったみたいね♪」

とトリア先生も嬉しそうに言いながら、俺達の食事を見守ってくれていた。


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