第9章「交錯しあう気持ちと確認」
俺はトリア先生に言われた通りに農園を手伝いに行き、15冊目達と朝の挨拶を交わし、
するべきことをして、トリア先生の家に戻って来た。
俺達がリビングに行くと、そこには美味しそうな匂いが漂い、
俺達はお腹がぐぅーと鳴ってしまった。
昔は何も考えなく食事をしていたものだったが、こうして成長してから食事を見ると、
少し変わった感じがした。
本喰人の食事と言うよりも、人間達の食事に近いか?
「あ!トリア先生!十二達が戻ってきたみたいですよ!」
「まぁ!そうみたいね!では、皆で食事にしましょうか♪」
「わーい♪僕お腹空いちゃったよー!」
「全くダイスは、トワちゃんの前で恥ずかしいことするなよ。」
「なんだよ!いいじゃん別に!」
「うふふ♪まぁまぁ!さ、ベリー君も座って?」
「あ、すいません。」
15冊目は子供の様にはしゃぐ16冊目が恥ずかしいと感じたのか軽く注意してから、
トリア先生に宥められて席に着いた。
俺も空いてる席に座り、食事が始まった。
「今日は朝からトワちゃんが手伝ってくれたから、豪華な食事になったわ♪
それからベリー君にダイス君もお野菜を取りに行ってくれるから、いつも助かるわ♪」
「そんな俺達は、ここでお世話になってる身ですから・・・」
「そうそう!当然のことをしているだけですよ!トリア先生!」
15冊目達は爽やかな笑顔でトリア先生にそう言った。
トワも一緒になって、トリア先生のお手伝いは楽しいですとか伝えている。
トリア先生も楽しそうにしながら、今日の朝食の内容を話し始めた。
「今日は皆に人間と同じ味を楽しんで貰おうと思ってね。
特殊な紙に野菜スープを浸してみたの。
この特殊な紙であれば、こんな食事も可能だったりするのよ。」
「へぇー!それは変わった方法ですね!」
「そうでしょ?後はこちらには、トワちゃんが買ってくれた、日本の桜の紅茶と、
こっちは健康に良いハーブ類のお茶よ。ハーブ類は味が少し苦いかもしれないけど、
健康にとーってもいいから、絶対に食べてね?」
「ほうほう・・・」
「わぁー私の持って来た紅茶もあるんですね♪」
「うん♪せっかくだから、皆で楽しみたいと思ってね。」
「えへへ。嬉しいです♪」
俺達はそれぞれが興味津々にトリア先生の説明を聞き、そして食事を喰べ始めた。
「あ、この味ってこれだったんですね。」
「本当だ。僕達が最初に食べた味だ・・・」
「そうよ。ベリー君とダイス君にはすでに食べて貰ってる味もあるかもしれないわね。
後、十二。貴方もね?」
「はい。そう言われると、とっても懐かしい味がします。
そうか・・・この味は、野菜スープの味だったんですね。」
俺はすっかり忘れていた昔の記憶が蘇り、懐かしい気持ちに包まれながら、
朝食を楽しんでいた。
だが、ある味を食べて一気に苦い顔になってしまった。
「ぐっ!こ、これは?!」
「どうしたの?十二?」
「い、いや・・・なんでもない。」
その味の紙を食べて情けなく苦い顔をした俺を、トワは心配して声を掛てくれる。
しかし俺はその理由をトリア先生の前で言う訳にもいかず、
なんとか我慢して、それを飲み込んだ。
そうだった。どうして俺はこの味も忘れてしまったんだ。
この世で一番嫌いな味だったのに・・・
「うふふ。十二はそこまで成長したのに、まだこの味が駄目みたいですね?」
「うぅ・・・バレましたか・・・」
結局、俺はトリア先生にバレてしまって、気まずい気持ちになる。
トワの方は不思議そうな顔をしながら、俺が嫌いな味の食事を平気そうに喰べていた。
トワは平気なのか?羨ましいやつめ。俺は未だに苦手なのに。
ああ、そうだった。ミロも平気だったっけか?この味。
するべきことをして、トリア先生の家に戻って来た。
俺達がリビングに行くと、そこには美味しそうな匂いが漂い、
俺達はお腹がぐぅーと鳴ってしまった。
昔は何も考えなく食事をしていたものだったが、こうして成長してから食事を見ると、
少し変わった感じがした。
本喰人の食事と言うよりも、人間達の食事に近いか?
「あ!トリア先生!十二達が戻ってきたみたいですよ!」
「まぁ!そうみたいね!では、皆で食事にしましょうか♪」
「わーい♪僕お腹空いちゃったよー!」
「全くダイスは、トワちゃんの前で恥ずかしいことするなよ。」
「なんだよ!いいじゃん別に!」
「うふふ♪まぁまぁ!さ、ベリー君も座って?」
「あ、すいません。」
15冊目は子供の様にはしゃぐ16冊目が恥ずかしいと感じたのか軽く注意してから、
トリア先生に宥められて席に着いた。
俺も空いてる席に座り、食事が始まった。
「今日は朝からトワちゃんが手伝ってくれたから、豪華な食事になったわ♪
それからベリー君にダイス君もお野菜を取りに行ってくれるから、いつも助かるわ♪」
「そんな俺達は、ここでお世話になってる身ですから・・・」
「そうそう!当然のことをしているだけですよ!トリア先生!」
15冊目達は爽やかな笑顔でトリア先生にそう言った。
トワも一緒になって、トリア先生のお手伝いは楽しいですとか伝えている。
トリア先生も楽しそうにしながら、今日の朝食の内容を話し始めた。
「今日は皆に人間と同じ味を楽しんで貰おうと思ってね。
特殊な紙に野菜スープを浸してみたの。
この特殊な紙であれば、こんな食事も可能だったりするのよ。」
「へぇー!それは変わった方法ですね!」
「そうでしょ?後はこちらには、トワちゃんが買ってくれた、日本の桜の紅茶と、
こっちは健康に良いハーブ類のお茶よ。ハーブ類は味が少し苦いかもしれないけど、
健康にとーってもいいから、絶対に食べてね?」
「ほうほう・・・」
「わぁー私の持って来た紅茶もあるんですね♪」
「うん♪せっかくだから、皆で楽しみたいと思ってね。」
「えへへ。嬉しいです♪」
俺達はそれぞれが興味津々にトリア先生の説明を聞き、そして食事を喰べ始めた。
「あ、この味ってこれだったんですね。」
「本当だ。僕達が最初に食べた味だ・・・」
「そうよ。ベリー君とダイス君にはすでに食べて貰ってる味もあるかもしれないわね。
後、十二。貴方もね?」
「はい。そう言われると、とっても懐かしい味がします。
そうか・・・この味は、野菜スープの味だったんですね。」
俺はすっかり忘れていた昔の記憶が蘇り、懐かしい気持ちに包まれながら、
朝食を楽しんでいた。
だが、ある味を食べて一気に苦い顔になってしまった。
「ぐっ!こ、これは?!」
「どうしたの?十二?」
「い、いや・・・なんでもない。」
その味の紙を食べて情けなく苦い顔をした俺を、トワは心配して声を掛てくれる。
しかし俺はその理由をトリア先生の前で言う訳にもいかず、
なんとか我慢して、それを飲み込んだ。
そうだった。どうして俺はこの味も忘れてしまったんだ。
この世で一番嫌いな味だったのに・・・
「うふふ。十二はそこまで成長したのに、まだこの味が駄目みたいですね?」
「うぅ・・・バレましたか・・・」
結局、俺はトリア先生にバレてしまって、気まずい気持ちになる。
トワの方は不思議そうな顔をしながら、俺が嫌いな味の食事を平気そうに喰べていた。
トワは平気なのか?羨ましいやつめ。俺は未だに苦手なのに。
ああ、そうだった。ミロも平気だったっけか?この味。