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第9章「交錯しあう気持ちと確認」

※十二視点に戻る

「ふわぁ~おはよう・・・十二・・・」
「おはようトワ。随分と昨日は夜遅くまで、遊んだみたいだな?」
「うん・・・つい昨日はベリー君とダイス君とあのゲームで白熱しちゃったからね。」
「しょうがないやつだな。」
「でも2冊達には迷惑かけてないよ!本当だよ?!」
「トワがそう言っても、あいつらは気を使ってくれただけかもしれないだろうが。
ま、朝食の時に会ったら俺からもお礼言うから、トワも再度お礼言うんだぞ?」
「うん!わかった♪」

俺はいつもより早い時間に起きて、トワが起きてくるのを待った。
トリア先生と夜に話して、携帯でメールを確認して返事をしてから、
俺はトワが帰ってくるのを待っていたが寝てしまったようだった。
いつもなら、俺の方が起きるのが遅いのだが、トリア先生の家と言うのもあるのか、
昔の習慣が呼び戻されたとでもいうべきか、早起きしてしまっていたのだ。

「と言うか、十二はかなり早起きだね。いつも遅く起きる癖に。
もしかして、トリア先生がいるから?」
「さぁな。もしかしたらそうかもな。」
「十二にしては、珍しい事もあるんだね。」
「なんだよ。珍しいって・・・」
「だって十二は基本マイペースじゃん?
あ、でも六の師匠さんと修行してた時も規則正しい生活はしてたっけ?」
「お前な・・・俺だって、その気になればいつだって、規則正しい生活は出来るんだぞ!」
「ふーん・・・」

トワは俺の言葉を聞きながらも、どこか納得してなさそうな顔で俺を見た。
トワめ。絶対に俺の言葉を信じてないな。

「とりあえず!トワはトリア先生のとこに先に行くね!
何かお手伝い出来るかもしれないから!」
「あ、おい!こら!」

トワは俺との会話を早々に終わらせて、さっさと身支度を済ませて、
トリア先生のとこに行ってしまった。
俺も急いでトワの後を追うと、トリア先生はいつも通りに起きていて、
俺とトワを見ながらクスクスと笑う。

「あらあら、十二も起きてたのね。おはよう。」
「おはようございます。トリア先生。何かお手伝いすることはありますか?」
「そうねぇー私にはトワちゃんが手伝ってくれるみたいだから、
十二はベリー君達を手伝ってあげて欲しいわ、農園の方にいるから。」
「わかりました。では俺はそっちを手伝って来ます。」
「お願いね!ではトワちゃんは私と朝食の用意しましょうか?」
「はい!お手伝いします♪」
「うふふ。可愛い助手がいてくれて嬉しいわ♪」

トリア先生は嬉しそうにして、トワと一緒に厨房に行ってしまった。
俺は昔のミロ達としていた生活に戻った気分になって、懐かしい気持ちになった。

「ミロもあんな風にトリア先生の手伝いしてたよな。」

過去に俺がここで生活していた時も、男の本喰人は農園や牧場を、
女の本喰人はトリア先生を手伝って食事を作る感じだったな。
掃除とかは皆でワイワイ言いながらやったっけか?
懐かしいな。日本に行ってしまった後はろくに思い出すこともなかったのにな。
やっぱりミロを取り戻せたからこそ、今の俺はここの生活を思い出すのも苦じゃないんだろう。

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