第2章「共同戦線」
「今日は助かりました!十二先輩!それから、トワちゃん♪」
「あんたって、本当に人気のある配信者だったのね・・・」
二四の家から、大量の段ボールを俺の本拠地の3階に移し終わり、
片付けも大体済んだ頃には、夜もいい時間になっていたので、
みんなで、俺の本拠地の2階で夕食を喰べることにしていた。
久しぶりに、俺やトワ以外に他の本が居て喰べる食事も悪くはない。
トワも、ゴートンに呆れながらも、嬉しそうではある。
「それにしても、贈り物1つでも、お前へのファンの気持ちが
わかるのも、面白かったな。」
「そうだね。十二先輩。僕も、勉強になったよ。」
そう、俺は今回で意外な事を知った。ゴートンのファンが、
ゴートンに送った本で、好感度がわかると言うこと。
沢山送ったとしても、気持ちが感じられるものが1つない箱も
あれば、5冊にも満たない箱から、「特殊な本」に近いものが出たり、
面白い結果になったのだ。さながら、宝くじの箱版と言ったところか。
それから、ゴートンの事を想って書いたり作った、一部の手紙やファンブックの
ようなモノの中には、ゴートンにとっては、飯になることも。
送り手側の愛が強いモノは、俺達、本喰人にとっては、有効であると言う事だ。
ただ、だからと言って、過剰に貰いすぎるとトラブルの元にも
成り兼ねないので、そこは、俺もゴートンに注意はした。
それから、トワにも別の注意をする。
「トワ、お前、恋愛系の本ばっかりじゃなくて、ちゃんと何かの
参考書とか、そういう勉強系の本も喰べろと言ってるだろう?」
「そうだ。ごーちゃんもだぞ?最近、喰べる本に偏りありすぎ。」
俺がトワに注意すると、二四も同じような注意をゴートンにした。
「だって・・・勉強系ってなんか苦いんだもん。」
「そうそう、僕も苦手・・・。」
トワとゴートンは、揃って似たような返答をする。
俺も、二四も呆れて互いのパートナーを見る。
「トワもゴートンも、いざと言う時に備えなきゃダメだ。
苦く感じるのも最初だけだ。俺も確かに最初は苦手だったが、すぐに克服したぞ?」
「そうなの?十二も苦手だった?」
「ああ、俺も苦手だった。けどな、喰べ慣れると、勉強系の本は
味に個性がそれぞれあって美味しいもんだぞ。」
「それに、最近は、解説に絵がついたりしてて、読みやすいのも
いっぱい出ましたからね。だから、そういうのは、喰べやすいと思うよ?」
俺と二四は、そうしてお互いのパートナーを説得した。
二四は、見知らぬ間に、しっかりとゴートンが食べやすそうな本を
数冊用意していた。
「私が用意した本だから、もちろん、ごーちゃん食べてくれるよね?」
そう言う、二四の顔は、怖いほどの笑顔であった。
これには、流石のゴートンも従うしかなかったようで、二四の用意した本を喰べ始めた。
俺も二四の真似をして、トワに数冊の恋愛以外の本を喰べさせることにした。
トワも、ゴートンも最初こそは、渋そうな顔をしていたが、
喰べ終わったら、意外にも美味しかったと、口を揃えて言っていた。
最近の本喰人の若者は、本当に恵まれてると俺は思った。
俺の時代なんて、本当に文字だけで、色も黒だけだし、
紙質も悪かったから、本によっては苦いどころじゃなかった。
が、こんな話をすると、じじい扱いされそうなので俺は止めた。
「あんたって、本当に人気のある配信者だったのね・・・」
二四の家から、大量の段ボールを俺の本拠地の3階に移し終わり、
片付けも大体済んだ頃には、夜もいい時間になっていたので、
みんなで、俺の本拠地の2階で夕食を喰べることにしていた。
久しぶりに、俺やトワ以外に他の本が居て喰べる食事も悪くはない。
トワも、ゴートンに呆れながらも、嬉しそうではある。
「それにしても、贈り物1つでも、お前へのファンの気持ちが
わかるのも、面白かったな。」
「そうだね。十二先輩。僕も、勉強になったよ。」
そう、俺は今回で意外な事を知った。ゴートンのファンが、
ゴートンに送った本で、好感度がわかると言うこと。
沢山送ったとしても、気持ちが感じられるものが1つない箱も
あれば、5冊にも満たない箱から、「特殊な本」に近いものが出たり、
面白い結果になったのだ。さながら、宝くじの箱版と言ったところか。
それから、ゴートンの事を想って書いたり作った、一部の手紙やファンブックの
ようなモノの中には、ゴートンにとっては、飯になることも。
送り手側の愛が強いモノは、俺達、本喰人にとっては、有効であると言う事だ。
ただ、だからと言って、過剰に貰いすぎるとトラブルの元にも
成り兼ねないので、そこは、俺もゴートンに注意はした。
それから、トワにも別の注意をする。
「トワ、お前、恋愛系の本ばっかりじゃなくて、ちゃんと何かの
参考書とか、そういう勉強系の本も喰べろと言ってるだろう?」
「そうだ。ごーちゃんもだぞ?最近、喰べる本に偏りありすぎ。」
俺がトワに注意すると、二四も同じような注意をゴートンにした。
「だって・・・勉強系ってなんか苦いんだもん。」
「そうそう、僕も苦手・・・。」
トワとゴートンは、揃って似たような返答をする。
俺も、二四も呆れて互いのパートナーを見る。
「トワもゴートンも、いざと言う時に備えなきゃダメだ。
苦く感じるのも最初だけだ。俺も確かに最初は苦手だったが、すぐに克服したぞ?」
「そうなの?十二も苦手だった?」
「ああ、俺も苦手だった。けどな、喰べ慣れると、勉強系の本は
味に個性がそれぞれあって美味しいもんだぞ。」
「それに、最近は、解説に絵がついたりしてて、読みやすいのも
いっぱい出ましたからね。だから、そういうのは、喰べやすいと思うよ?」
俺と二四は、そうしてお互いのパートナーを説得した。
二四は、見知らぬ間に、しっかりとゴートンが食べやすそうな本を
数冊用意していた。
「私が用意した本だから、もちろん、ごーちゃん食べてくれるよね?」
そう言う、二四の顔は、怖いほどの笑顔であった。
これには、流石のゴートンも従うしかなかったようで、二四の用意した本を喰べ始めた。
俺も二四の真似をして、トワに数冊の恋愛以外の本を喰べさせることにした。
トワも、ゴートンも最初こそは、渋そうな顔をしていたが、
喰べ終わったら、意外にも美味しかったと、口を揃えて言っていた。
最近の本喰人の若者は、本当に恵まれてると俺は思った。
俺の時代なんて、本当に文字だけで、色も黒だけだし、
紙質も悪かったから、本によっては苦いどころじゃなかった。
が、こんな話をすると、じじい扱いされそうなので俺は止めた。