第9章「交錯しあう気持ちと確認」
俺は同居人である彼女こと、ジェシーと共に今現在はアメリカで暮らしている。
一緒に暮らしはしているが、断言する。
恋人関係などではない。そもそもお互いに好みでもないだろう。
ジェシーはどう思っているかは知らんが、俺はジェシーの保護者だ。
実際の歳だって、俺の方が遥かに年上である。
俺が本喰人だから長生きなのもあるが、俺からすればジェシーは孫みたいな感覚だ。
実際に孫を持ったことがないから、的確に表現出来ているかはわからんが、
少なくとも俺はジェシーが赤ん坊の頃から知っている。
だからそんなジェシーに恋愛感情を抱くなんて、断じてないと言い切れるつもりだ。
それに俺は本喰人だ。人間の女であるジェシーに愛情を持つことはない。
守るべきものに恋愛感情なんて抱いていたら、
いざと言う時に守れるわけがないと俺は知っているから。
あの野郎の最後を見た所為で・・・
「おい、ハーフ聞いてんのか?対象者が移動するぞ?ちゃんと追ってるか?」
「あ?ああ、大丈夫だ。ちゃんと追えてる。」
俺は仕事中だったのを思い出し、意識を現実に戻した。
そうだった・・・今日は浮気調査の手伝いだっけか?
だから、俺はあの野郎を思い出してしまったのか・・・不覚だ。
にしても、俺が追っている浮気してる女は堂々としたものだ。
悪い事をしていると言った雰囲気が微塵もない。
ど派手な服装に化粧で、浮気相手に気に入られようと必死だ。
機嫌はいいのか、鼻歌を歌う姿まで確認出来る。
「例のホテルに入りそうだぞ?どーするんだ?ビック?」
「なら、次はナタリーが引き続き追うだろう。
お前は対象者がホテルに入った写真を数枚撮ったら戻って来い!」
「わかった。」
「大事な証拠になるからな?ばっちり頼むぞ?」
「フッ、任せろって。俺が今までヘマしたことないのは、
あんたが一番よく知ってるだろ?」
「だな。じゃあ、頼んだぞ。」
「はいよ。」
俺は仲間との小型無線機を切った後で、証拠となる写真を数枚撮った。
もちろん撮り損ねなどない。
俺の本喰人の能力を使えば、こんな写真なんていくらでも、綺麗に確実に撮れる。
怪しまれない程度にきっちりとな。
「よし。今回もいい感じの写真が撮れただろう。」
俺は仲間に写真が無事に撮れた報告をした。
「後はナタリー頼んだぜ!」
「うん!任せて!あ、来たわ!じゃーね!ハーフ!」
ナタリーは対象者を見つけて、自分の仕事に向かった。
今度はナタリーがホテルに入った対象者を追い、証拠の写真を
撮ってくることだろう。
彼女も仕事が出来る能力のある女だ。
「そんじゃ・・・俺は事務所に戻るか・・・」
俺は今日すべき仕事を終えて、事務所に帰った。
今日の仕事は楽勝だったな。と俺は内心喜んでいた。
だが、それは甘い考えだと、事務所に帰ってから
思い知らされることになる。
何故だか、ビックが不機嫌だったからだ。
一緒に暮らしはしているが、断言する。
恋人関係などではない。そもそもお互いに好みでもないだろう。
ジェシーはどう思っているかは知らんが、俺はジェシーの保護者だ。
実際の歳だって、俺の方が遥かに年上である。
俺が本喰人だから長生きなのもあるが、俺からすればジェシーは孫みたいな感覚だ。
実際に孫を持ったことがないから、的確に表現出来ているかはわからんが、
少なくとも俺はジェシーが赤ん坊の頃から知っている。
だからそんなジェシーに恋愛感情を抱くなんて、断じてないと言い切れるつもりだ。
それに俺は本喰人だ。人間の女であるジェシーに愛情を持つことはない。
守るべきものに恋愛感情なんて抱いていたら、
いざと言う時に守れるわけがないと俺は知っているから。
あの野郎の最後を見た所為で・・・
「おい、ハーフ聞いてんのか?対象者が移動するぞ?ちゃんと追ってるか?」
「あ?ああ、大丈夫だ。ちゃんと追えてる。」
俺は仕事中だったのを思い出し、意識を現実に戻した。
そうだった・・・今日は浮気調査の手伝いだっけか?
だから、俺はあの野郎を思い出してしまったのか・・・不覚だ。
にしても、俺が追っている浮気してる女は堂々としたものだ。
悪い事をしていると言った雰囲気が微塵もない。
ど派手な服装に化粧で、浮気相手に気に入られようと必死だ。
機嫌はいいのか、鼻歌を歌う姿まで確認出来る。
「例のホテルに入りそうだぞ?どーするんだ?ビック?」
「なら、次はナタリーが引き続き追うだろう。
お前は対象者がホテルに入った写真を数枚撮ったら戻って来い!」
「わかった。」
「大事な証拠になるからな?ばっちり頼むぞ?」
「フッ、任せろって。俺が今までヘマしたことないのは、
あんたが一番よく知ってるだろ?」
「だな。じゃあ、頼んだぞ。」
「はいよ。」
俺は仲間との小型無線機を切った後で、証拠となる写真を数枚撮った。
もちろん撮り損ねなどない。
俺の本喰人の能力を使えば、こんな写真なんていくらでも、綺麗に確実に撮れる。
怪しまれない程度にきっちりとな。
「よし。今回もいい感じの写真が撮れただろう。」
俺は仲間に写真が無事に撮れた報告をした。
「後はナタリー頼んだぜ!」
「うん!任せて!あ、来たわ!じゃーね!ハーフ!」
ナタリーは対象者を見つけて、自分の仕事に向かった。
今度はナタリーがホテルに入った対象者を追い、証拠の写真を
撮ってくることだろう。
彼女も仕事が出来る能力のある女だ。
「そんじゃ・・・俺は事務所に戻るか・・・」
俺は今日すべき仕事を終えて、事務所に帰った。
今日の仕事は楽勝だったな。と俺は内心喜んでいた。
だが、それは甘い考えだと、事務所に帰ってから
思い知らされることになる。
何故だか、ビックが不機嫌だったからだ。