第9章「交錯しあう気持ちと確認」
「十二は過去の自分の眷属については、覚えているかしら?」
「過去の俺の眷属ですか?いいえ、全然覚えてないです。
と言うか、過去の俺に眷属がいたんですか?」
イレーネと言う娘の話をひと段落させて、俺はトリア先生に、
今度は突然眷属の話をされて戸惑った。
過去の俺に眷属がいたのか?凶暴だった過去の俺に?
2の奴と同じで酷い扱いをしてそうで、俺は気の毒に思った。
今もいるのなら、さぞ恨まれてそうだよな・・・なんとなく・・・
「トリア先生は過去の俺の眷属について、何かご存じなんですか?」
「現在はどうしてるか、私達もよくわからないわ。」
「どんなやつなんですか?男ですか?女ですか?」
「男の子だったわね。私達が把握してた時は、10代くらいの見た目をしていたけど、
現在はどんな姿をしているかはわからないわ。」
「現在は、と言う事は前までは居場所はわかっていたんですか?」
「ええ。ちょっと前までは居場所とか把握出来ていたんだけどね。
連絡が取れなくなってしまったのよね。」
「そいつは、過去の俺を恨んだりしてませんでしたか?
過去の俺って凄く酷い本だったわけじゃないですか?
かなり酷い扱いをしていたんじゃ・・・」
「過去の貴方は憎んでいるかもしれないわね。」
「やっぱりですか・・・」
俺はトリア先生にそう答えられて、うんざりとした。
どんな扱いをしたか、今の俺には記憶がないが、だからって今の俺が謝罪したとしても、
そいつは許してはくれなさそうだよな。そうなると厄介な敵になりそうだ。
「でも安心して。今の貴方には憎しみはないと思うわ。」
「え?本当ですか?」
「本当よ。私達がね、説得したの。生まれ変わった12冊目には罪がないって。」
「そ、それで、過去の俺の眷属は納得してくれたんですか?」
「最初は無理だったけれど、私の眷属になってからは、納得してくれたわ。」
「トリア先生の眷属にしてくれたんですか?!」
「そうよ。過去の貴方に似て、危うい本だったからね。
乱暴者とか、そういうわけじゃないんだけど、
放っていたら何か危ない事をしそうだったからね。」
「で、それからどうしたんですか?いつから居場所がわからなくなったんですか?」
「慌てないで十二!ちゃんと順番に話すから!」
「す、すいません・・・つい・・・」
トリア先生に軽く睨まれて、俺はトリア先生に謝った。
また新しい存在に、俺は不安しかなかったのだ。
だからつい与えられる情報に焦ってしまった。
「貴方としては不安なのはわかるわ。私も説得出来たと思ってはいるけど、
2冊目が何か悪い事を吹き込めば、彼のことだから、
もしかしたら、また憎しみに囚われてしまうかもしれない。
過去の貴方の眷属だからね。2冊目も放置しないと思うのよね。」
トリア先生は今度は悲し気な顔で俺に言う。
俺もそれが一番不安だったのだ。
あの2の奴のことだ、便利な駒として、過去の俺の眷属をどうにか操って、
俺達側の敵にさせような気がしてならない。
俺はどうにかそれだけは阻止しなければと決意した。
トワにまで、その憎しみが向かえば、危険も危険だろうしな。
「過去の俺の眷属ですか?いいえ、全然覚えてないです。
と言うか、過去の俺に眷属がいたんですか?」
イレーネと言う娘の話をひと段落させて、俺はトリア先生に、
今度は突然眷属の話をされて戸惑った。
過去の俺に眷属がいたのか?凶暴だった過去の俺に?
2の奴と同じで酷い扱いをしてそうで、俺は気の毒に思った。
今もいるのなら、さぞ恨まれてそうだよな・・・なんとなく・・・
「トリア先生は過去の俺の眷属について、何かご存じなんですか?」
「現在はどうしてるか、私達もよくわからないわ。」
「どんなやつなんですか?男ですか?女ですか?」
「男の子だったわね。私達が把握してた時は、10代くらいの見た目をしていたけど、
現在はどんな姿をしているかはわからないわ。」
「現在は、と言う事は前までは居場所はわかっていたんですか?」
「ええ。ちょっと前までは居場所とか把握出来ていたんだけどね。
連絡が取れなくなってしまったのよね。」
「そいつは、過去の俺を恨んだりしてませんでしたか?
過去の俺って凄く酷い本だったわけじゃないですか?
かなり酷い扱いをしていたんじゃ・・・」
「過去の貴方は憎んでいるかもしれないわね。」
「やっぱりですか・・・」
俺はトリア先生にそう答えられて、うんざりとした。
どんな扱いをしたか、今の俺には記憶がないが、だからって今の俺が謝罪したとしても、
そいつは許してはくれなさそうだよな。そうなると厄介な敵になりそうだ。
「でも安心して。今の貴方には憎しみはないと思うわ。」
「え?本当ですか?」
「本当よ。私達がね、説得したの。生まれ変わった12冊目には罪がないって。」
「そ、それで、過去の俺の眷属は納得してくれたんですか?」
「最初は無理だったけれど、私の眷属になってからは、納得してくれたわ。」
「トリア先生の眷属にしてくれたんですか?!」
「そうよ。過去の貴方に似て、危うい本だったからね。
乱暴者とか、そういうわけじゃないんだけど、
放っていたら何か危ない事をしそうだったからね。」
「で、それからどうしたんですか?いつから居場所がわからなくなったんですか?」
「慌てないで十二!ちゃんと順番に話すから!」
「す、すいません・・・つい・・・」
トリア先生に軽く睨まれて、俺はトリア先生に謝った。
また新しい存在に、俺は不安しかなかったのだ。
だからつい与えられる情報に焦ってしまった。
「貴方としては不安なのはわかるわ。私も説得出来たと思ってはいるけど、
2冊目が何か悪い事を吹き込めば、彼のことだから、
もしかしたら、また憎しみに囚われてしまうかもしれない。
過去の貴方の眷属だからね。2冊目も放置しないと思うのよね。」
トリア先生は今度は悲し気な顔で俺に言う。
俺もそれが一番不安だったのだ。
あの2の奴のことだ、便利な駒として、過去の俺の眷属をどうにか操って、
俺達側の敵にさせような気がしてならない。
俺はどうにかそれだけは阻止しなければと決意した。
トワにまで、その憎しみが向かえば、危険も危険だろうしな。