第9章「交錯しあう気持ちと確認」
「俺が彼女の説得で2冊目の仲間を、途中でやめたのはわかりましたが、
では4冊目や6冊目はその後どうなったのですか?
彼らも2冊目の仲間でいるのをやめたのですか?」
俺は思い出せない彼女の事は後回しにして、今度は別の質問をトリア先生にしてみた。
この事も俺には必要な情報だ。
「うーん、そうねぇ・・・4冊目も彼女から色々と話を聞いて、
最終的には身を引いた感じかしら?
4冊目的には仲間と言うよりは、利害が一致してたから協力してただけらしいわ。
1冊目が最後に4冊目から話を聞いた時にそんなことを言っていたわ。」
「なるほど・・・じゃ、6冊目は?」
「6冊目は・・・」
トリア先生は師匠の話になった途端に顔を歪めて困惑する。
俺はそんなトリア先生の表情に不安が募った。
トリア先生がこんな顔になるのは滅多にないことだ。
俺が世話になっていた時だって、2度見たことがあるかくらいだった。
「6冊目については、私も正確なことはわからないの。
現在は2冊目の味方をしてないことは、10冊目の報告や、貴方からの話でわかっているわ。」
「そんなに当時のしs・・・いや6冊目はあやふやな感じだったんですか?」
「あやふやと言うか、その当時は6冊目が一番最後まで2冊目の仲間でいたわ。
過去の彼も律儀な性格は変わっていなかったからね。
でもね、十二?貴方が最後には6冊目を説得したのよ。」
「俺がですか?!」
「そう。6冊目もイレーネちゃんの事は全く信じていなかった。
むしろ2冊目と同じで、自分の仲間をバラバラにした憎い存在だと思っていたはずよ。」
「あの6冊目がですか?信じられません。」
「そう?私は不思議に思わないわ。6冊目だって、十二の事は可愛がっていたのだから。
イレーネちゃんに取られたと思ってもおかしくないわ。」
「6冊目がそこまで俺を買ってくれてたなんて・・・」
俺はトリア先生の言葉に、少し照れる羽目になってしまった。
他の本喰人には悪い奴だと散々思われていたはずの俺も、
過去の6冊目、いや師匠とは仲が良かったらしい。
これには俺も嬉しさが隠し切れなかった。
師匠からも嫌われていたら、ショックだっただろうしな・・・
「でも、俺はどうやって6冊目を説得したんですかね?」
「このまま戦ってもお互いにメリットはない。
とりあえずは、休戦したらどうか?
みたいな感じで説得したんじゃないかしら?」
「トリア先生は過去の俺から、そう聞いたんですか?」
「いいえ。イレーネちゃんから聞いたわ。そんな感じで、十二は六冊目と話して来ると。」
「そうだったんですね。」
それで俺は6冊目を何とか説得出来たらしい。
トリア先生が言うには、説得出来た時の俺の姿はかなりボロボロで、
相当の激闘を師匠と繰り広げて、説得したのではないかと。
「過去の俺は本当にどうしようもない奴ですね。」
「うふふ。そうね。でも、イレーネちゃんの話を聞くようになった貴方は、
良い意味で行動的で良かったわよ?」
「え?マジっすか?」
「うん。」
トリア先生は嬉しそうな顔で俺を見ていた。
俺は記憶のない過去の俺の行動に何とも言えず、複雑な気持ちのままになった。
それにしても、過去の暴れん坊だったらしい俺を、
制する事が出来たイレーネと言う女が気になってしょうがない。
一体、どんな女だったんだ?
では4冊目や6冊目はその後どうなったのですか?
彼らも2冊目の仲間でいるのをやめたのですか?」
俺は思い出せない彼女の事は後回しにして、今度は別の質問をトリア先生にしてみた。
この事も俺には必要な情報だ。
「うーん、そうねぇ・・・4冊目も彼女から色々と話を聞いて、
最終的には身を引いた感じかしら?
4冊目的には仲間と言うよりは、利害が一致してたから協力してただけらしいわ。
1冊目が最後に4冊目から話を聞いた時にそんなことを言っていたわ。」
「なるほど・・・じゃ、6冊目は?」
「6冊目は・・・」
トリア先生は師匠の話になった途端に顔を歪めて困惑する。
俺はそんなトリア先生の表情に不安が募った。
トリア先生がこんな顔になるのは滅多にないことだ。
俺が世話になっていた時だって、2度見たことがあるかくらいだった。
「6冊目については、私も正確なことはわからないの。
現在は2冊目の味方をしてないことは、10冊目の報告や、貴方からの話でわかっているわ。」
「そんなに当時のしs・・・いや6冊目はあやふやな感じだったんですか?」
「あやふやと言うか、その当時は6冊目が一番最後まで2冊目の仲間でいたわ。
過去の彼も律儀な性格は変わっていなかったからね。
でもね、十二?貴方が最後には6冊目を説得したのよ。」
「俺がですか?!」
「そう。6冊目もイレーネちゃんの事は全く信じていなかった。
むしろ2冊目と同じで、自分の仲間をバラバラにした憎い存在だと思っていたはずよ。」
「あの6冊目がですか?信じられません。」
「そう?私は不思議に思わないわ。6冊目だって、十二の事は可愛がっていたのだから。
イレーネちゃんに取られたと思ってもおかしくないわ。」
「6冊目がそこまで俺を買ってくれてたなんて・・・」
俺はトリア先生の言葉に、少し照れる羽目になってしまった。
他の本喰人には悪い奴だと散々思われていたはずの俺も、
過去の6冊目、いや師匠とは仲が良かったらしい。
これには俺も嬉しさが隠し切れなかった。
師匠からも嫌われていたら、ショックだっただろうしな・・・
「でも、俺はどうやって6冊目を説得したんですかね?」
「このまま戦ってもお互いにメリットはない。
とりあえずは、休戦したらどうか?
みたいな感じで説得したんじゃないかしら?」
「トリア先生は過去の俺から、そう聞いたんですか?」
「いいえ。イレーネちゃんから聞いたわ。そんな感じで、十二は六冊目と話して来ると。」
「そうだったんですね。」
それで俺は6冊目を何とか説得出来たらしい。
トリア先生が言うには、説得出来た時の俺の姿はかなりボロボロで、
相当の激闘を師匠と繰り広げて、説得したのではないかと。
「過去の俺は本当にどうしようもない奴ですね。」
「うふふ。そうね。でも、イレーネちゃんの話を聞くようになった貴方は、
良い意味で行動的で良かったわよ?」
「え?マジっすか?」
「うん。」
トリア先生は嬉しそうな顔で俺を見ていた。
俺は記憶のない過去の俺の行動に何とも言えず、複雑な気持ちのままになった。
それにしても、過去の暴れん坊だったらしい俺を、
制する事が出来たイレーネと言う女が気になってしょうがない。
一体、どんな女だったんだ?