第8章「1つには出来ない解答(こたえ)」
「ソロモニア一族の初代が1冊目から5冊目を誕生させて、
その次に2代目になる息子達が、6冊目から19冊目までは一気に誕生させて、
最後の3代目、初代からみて孫達が、50冊目まで全て誕生させたようですね。」
「本当だーそう書いてあるね。」
「では、私やゴートン、四四はソロモニア一族の3代目達によって、
作られたわけだね。」
「となると、正確な言い方じゃないけどさ、僕達は同じ親から
生まれた感じだと、思っていいのかな?」
「そんな感じに思っていいんじゃないですかね?作者までは同じだとは言えなくても・・・」
「うん。書いた世代も大事そうだよね。」
私達はまずは1冊目の資料の本を読んで、お互いが気になる部分の意見を交換した。
この家ではあれば、気兼ねなく資料を見て、意見を交換出来る。
そして、急いで教えた方が良さそうな情報は、手分けをして十二先輩や、
六の師匠やキュアート様にもメールで送る予定だ。
いや内容が内容なら、すぐに電話の方にするかもしれないが。
「けど、この資料が本当なら、本喰人は最初は12冊目までしか作る予定なったみたいだね・・・」
「みたいですね・・・」
「当初の目標のままだったなら、私はゴートンや四四に逢うこともなかったわけだね。」
「ははは・・・何か笑えない冗談だよね。そうならなくて、僕は良かったと心底思うけどさ。
色々と辛い事はあったけど、だからって二四や四四ちゃんに、
十二先輩達と出逢えなかった人生なんて、僕は嫌だもん。」
「それは私も同じだよ、ごーちゃん。」
「私だって同じですよ!ゴートン!」
私達はお互いを確認し合って、笑顔になった。
それから、また資料を読み返し始めた。
「しかし最初は12冊だけにしようとしていた本喰人が、
最終的には一族の間で揉め事が起きるようになってから、今度は逆に100冊を
目標にするようにしたって言うのも極端だよねぇ・・・」
「なんかその所為で、下巻クラスは力が余計に弱くなった気がしませんか?
一応は本喰人ではありますけど、何と言えばいいのか、粗雑に作られてしまった所為で、
別物レベルに変わってしまったような・・・」
「それはあるかもしれないね。初代が丹精込めて5冊しか誕生させなかったのに比べたら、
下巻クラスの私達は、一族の私利私欲の為に無理矢理に作られた気がするからね。」
「それを聞くと、ゾッとするね。
しかも、もしかしたら僕達よりも更に下のクラスの本喰人がなんと50冊も
存在したかもしれないなんてさ。悲劇だよね?」
「ですね・・・悲しいですけど、更に力の弱い本喰人が存在したとしても、
上巻クラスの特に2冊目側に、ただただ命を弄ばれるだけの存在になりそうでしたよね。」
私達は、今度はお互いに悲しい顔でそんな風に意見を交わしていた。
今のこの状況なら、51冊目以下の本喰人達は、生まれなくて良かったと私は思う。
資料によれば、一族の間でのいざこざが、予想よりも早くに悪化した所為で、
100冊目までの本喰人の誕生は無理だったようだ。
後に本家が滅亡した為に、本喰人を生み出す技術はその時点で
失われたと書かれていた。
その次に2代目になる息子達が、6冊目から19冊目までは一気に誕生させて、
最後の3代目、初代からみて孫達が、50冊目まで全て誕生させたようですね。」
「本当だーそう書いてあるね。」
「では、私やゴートン、四四はソロモニア一族の3代目達によって、
作られたわけだね。」
「となると、正確な言い方じゃないけどさ、僕達は同じ親から
生まれた感じだと、思っていいのかな?」
「そんな感じに思っていいんじゃないですかね?作者までは同じだとは言えなくても・・・」
「うん。書いた世代も大事そうだよね。」
私達はまずは1冊目の資料の本を読んで、お互いが気になる部分の意見を交換した。
この家ではあれば、気兼ねなく資料を見て、意見を交換出来る。
そして、急いで教えた方が良さそうな情報は、手分けをして十二先輩や、
六の師匠やキュアート様にもメールで送る予定だ。
いや内容が内容なら、すぐに電話の方にするかもしれないが。
「けど、この資料が本当なら、本喰人は最初は12冊目までしか作る予定なったみたいだね・・・」
「みたいですね・・・」
「当初の目標のままだったなら、私はゴートンや四四に逢うこともなかったわけだね。」
「ははは・・・何か笑えない冗談だよね。そうならなくて、僕は良かったと心底思うけどさ。
色々と辛い事はあったけど、だからって二四や四四ちゃんに、
十二先輩達と出逢えなかった人生なんて、僕は嫌だもん。」
「それは私も同じだよ、ごーちゃん。」
「私だって同じですよ!ゴートン!」
私達はお互いを確認し合って、笑顔になった。
それから、また資料を読み返し始めた。
「しかし最初は12冊だけにしようとしていた本喰人が、
最終的には一族の間で揉め事が起きるようになってから、今度は逆に100冊を
目標にするようにしたって言うのも極端だよねぇ・・・」
「なんかその所為で、下巻クラスは力が余計に弱くなった気がしませんか?
一応は本喰人ではありますけど、何と言えばいいのか、粗雑に作られてしまった所為で、
別物レベルに変わってしまったような・・・」
「それはあるかもしれないね。初代が丹精込めて5冊しか誕生させなかったのに比べたら、
下巻クラスの私達は、一族の私利私欲の為に無理矢理に作られた気がするからね。」
「それを聞くと、ゾッとするね。
しかも、もしかしたら僕達よりも更に下のクラスの本喰人がなんと50冊も
存在したかもしれないなんてさ。悲劇だよね?」
「ですね・・・悲しいですけど、更に力の弱い本喰人が存在したとしても、
上巻クラスの特に2冊目側に、ただただ命を弄ばれるだけの存在になりそうでしたよね。」
私達は、今度はお互いに悲しい顔でそんな風に意見を交わしていた。
今のこの状況なら、51冊目以下の本喰人達は、生まれなくて良かったと私は思う。
資料によれば、一族の間でのいざこざが、予想よりも早くに悪化した所為で、
100冊目までの本喰人の誕生は無理だったようだ。
後に本家が滅亡した為に、本喰人を生み出す技術はその時点で
失われたと書かれていた。