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第8章「1つには出来ない解答(こたえ)」

私が気持ちを落ち着かせようとしていると、
四四は昨日の夜にした体験を私とゴートンに話してくれた。
そこで手に入れた写真の他に、資料なども結構あるようだ。
4冊目からは、その資料を読むことは許可されているらしい。
私やゴートンも一緒に読んでも大丈夫だろうとの事だった。
四四が持って帰ってくれた資料次第では、私達側も有力な情報がゲット出来そうだ。
少しでも多くの本喰人に関する情報はあった方が良いに決まっている。
2冊目側と戦っていく為には、十二先輩達だって、
今は少しでも多くの情報は欲しがるはずだ。
しかし、その資料を精査する前に最初の目的を早く済ませるべきかもしれないと私は考えた。
それをゴートンと四四に話す。

「四四。貴重な物を持ち帰ってくれて、ありがとう。
その資料の内容次第では十二先輩達もかなり喜ぶと思う。」
「いえ!少しでも力になれそうなら、私も良かったです!」
「でも、その資料を読むのはもっと安全な場所での方がいいかもしれないね。
さっきも4冊目の言う通りね。」
「え?あ・・・でも確かにそうかもしれませんね。
ここで読むのは不安かもしれないです。」
「じゃあ、にっちゃんは僕達の大阪にある拠点に戻るまでは、読まない方が良いと思ってるの?」
「いや、その点では私に考えがあるから、後でその事は話すとして、
まずは最初にここに来た目的を今日で済ませるべきだと思うんだ。」

私の言葉を聞いて、ゴートンは「あ!」とした顔になった。
当初の目的をゴートンもやっと思い出したようだ。

「そうだったね!僕達は昨日調べた、噂の人に会わなきゃだったよね!
いやーなんかバタバタしてたら、すっかり忘れちゃったよー」
「ですよね。4冊目が変な事をするから・・・もう・・・」
「まぁまぁ。それは言いこなしにしてさ。
どのみち、もう少しでこのホテルから出なきゃいけないし、
お互い身支度したら、例の人物がいる病院に行ってみたらどうかな?」
「だね!四四ちゃんの凄そうな資料もあるけど、僕も僕で手に入れた情報だから、
ここまで来たのなら確認しなきゃだよね!」
「ですよ!ゴートンも頑張って探したんですもの!」
「うん。じゃあ、私とゴートンは自分の部屋に戻って、ここから出る用意しよ。」
「はいはい!んじゃー四四ちゃんーまたね♪」
「はい!今度はロビーで落ち合いましょう!」

私とゴートンは四四の部屋から出て、各自の部屋に向かい、ホテルから出る準備を始めた。
そして例の会いたい人物がいるであろう、病院に向かう事になった。
途中で四四にお見舞いの花束などを見て貰って買ったりしながら、
ちょっとした作戦会議もした。
まずは不審に思われないように接しなければいけないだろう。
いきなり本題を振るには、話の内容が内容だからなぁ・・・
ゴートンの探し出した人物からも、良い情報が聞ければいいなー
と私は素直に思った。
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