第8章「1つには出来ない解答(こたえ)」
※二四の視点に変更
「四四にだけ話すつもりでいたが、今回は特別も特別だ。
お前達にも私の話を聞く権利を与えようじゃないか。」
ゴートンと一緒に四四を無事に救出し、ホテルに戻ってきて、1、2時間後に
4冊目がこう言い出す。
四四の方はやっと4冊目のこれまでの行動を許したようで、
子供の様に泣きながら駄々を捏ねるをやめたようだ。
それにしても、四四も4冊目の前はあんな行動を取るとは思わず、私もゴートンも心底驚いた。
4冊目の前ではあの普段冷静な四四も感情が我慢できない事もあるらしい。
しかし、四四のあの行動を見ると、私も昔は十三(ひとみ)に
散々駄々を捏ねたことがあったなぁーと懐かしい気持ちになった。
多分、十三の方が私への対応は厳しかったと思う。
よく「男の子なんだから、泣かないの!」とか言われた気がする。
それでも最後の最後では、優しい笑顔で受け止めてくれたが。
「4冊目の話って・・・どんな話ですか?」
ゴートンは恐る恐ると言った態度で、4冊目に質問していた。
私もゴートンの言葉で意識を戻し、4冊目の式神を見据える。
「まず最初に、お前達が探している本喰人を生み出した人間達の話を簡単にしてやろう。
彼らは遥か昔に実在していた魔術師の一族だ。
しかも、並みの魔術や錬金術じゃない。本当の魔法が使えたと言ってもいいレベルの集団だ。」
「へ?」
「本当にそんな存在が居たのですか?」
何とも情けない声を出すゴートンの代わりに、私は4冊目に再度確認した。
「お前達が信じる信じないは、この際どうでもいい。
しかし、実際には私達のような『本喰人』なる存在を生み出したのは彼らだ。
彼らはその時々の権力者に裏から仕えて、魔術の力で時の権力者に
貢献して一族を発展させていった。
そして、その魔術を書き記した『魔導書』を作り、保管していた一族でもある。
彼らはそんな特別な本を守りし者達。
『ソロモニアの一族』と呼ばれるようになった。」
「ソロモニアの・・・一族・・・」
4冊目の話を聞き、四四が考え込むように呟く。
そんな四四に構わずに、4冊目は更に話を進める。
「とは言え、ソロモニアの一族は最後の代で本喰人同士の争いに巻き込まれ、
ほとんどが絶えた。
と思われていたが、分家に当たる少数の者達は異国に逃げ延びていたんだ。
後のアメリカとか中国とか日本にまでね。」
「へぇーそうだったんだ・・・」
「・・・・・」
私は4冊目の話を聞いて、余りにも壮大な話に言葉を失った。
自分が想像していたよりも、本喰人なる存在は大昔からいたらしい。
「ま、その時代ごとに「本喰人」って呼び方も違うけどね。
昔はそもそもが本って言うよりは巻物だったりもしたし・・・
と、そんな話はさておいてだ。
ソロモニアの本家は滅んだとしても、分家に当たる者達もそれなりに力のある者達だったからね。
その子孫達の中で時折強い力を持ってる奴が本を書くと、
それが稀に「禁断の本」や「特殊な本」になったりするのさ。
後は「特別小冊子」なんかにもね。」
「と、とにかく・・・それは・・・す、凄いや・・・」
ゴートンは4冊目の話を聞き、ただただ短い言葉でしか返答出来ずにいた。
私や四四も、凄い人間達が居たのだと、驚愕し黙るしかなかった。
それにしても、まさか4冊目から、この手の情報を私達が
教えて貰う事になるとは、十二先輩も流石に予測してなかっただろうなと私は思った。
「四四にだけ話すつもりでいたが、今回は特別も特別だ。
お前達にも私の話を聞く権利を与えようじゃないか。」
ゴートンと一緒に四四を無事に救出し、ホテルに戻ってきて、1、2時間後に
4冊目がこう言い出す。
四四の方はやっと4冊目のこれまでの行動を許したようで、
子供の様に泣きながら駄々を捏ねるをやめたようだ。
それにしても、四四も4冊目の前はあんな行動を取るとは思わず、私もゴートンも心底驚いた。
4冊目の前ではあの普段冷静な四四も感情が我慢できない事もあるらしい。
しかし、四四のあの行動を見ると、私も昔は十三(ひとみ)に
散々駄々を捏ねたことがあったなぁーと懐かしい気持ちになった。
多分、十三の方が私への対応は厳しかったと思う。
よく「男の子なんだから、泣かないの!」とか言われた気がする。
それでも最後の最後では、優しい笑顔で受け止めてくれたが。
「4冊目の話って・・・どんな話ですか?」
ゴートンは恐る恐ると言った態度で、4冊目に質問していた。
私もゴートンの言葉で意識を戻し、4冊目の式神を見据える。
「まず最初に、お前達が探している本喰人を生み出した人間達の話を簡単にしてやろう。
彼らは遥か昔に実在していた魔術師の一族だ。
しかも、並みの魔術や錬金術じゃない。本当の魔法が使えたと言ってもいいレベルの集団だ。」
「へ?」
「本当にそんな存在が居たのですか?」
何とも情けない声を出すゴートンの代わりに、私は4冊目に再度確認した。
「お前達が信じる信じないは、この際どうでもいい。
しかし、実際には私達のような『本喰人』なる存在を生み出したのは彼らだ。
彼らはその時々の権力者に裏から仕えて、魔術の力で時の権力者に
貢献して一族を発展させていった。
そして、その魔術を書き記した『魔導書』を作り、保管していた一族でもある。
彼らはそんな特別な本を守りし者達。
『ソロモニアの一族』と呼ばれるようになった。」
「ソロモニアの・・・一族・・・」
4冊目の話を聞き、四四が考え込むように呟く。
そんな四四に構わずに、4冊目は更に話を進める。
「とは言え、ソロモニアの一族は最後の代で本喰人同士の争いに巻き込まれ、
ほとんどが絶えた。
と思われていたが、分家に当たる少数の者達は異国に逃げ延びていたんだ。
後のアメリカとか中国とか日本にまでね。」
「へぇーそうだったんだ・・・」
「・・・・・」
私は4冊目の話を聞いて、余りにも壮大な話に言葉を失った。
自分が想像していたよりも、本喰人なる存在は大昔からいたらしい。
「ま、その時代ごとに「本喰人」って呼び方も違うけどね。
昔はそもそもが本って言うよりは巻物だったりもしたし・・・
と、そんな話はさておいてだ。
ソロモニアの本家は滅んだとしても、分家に当たる者達もそれなりに力のある者達だったからね。
その子孫達の中で時折強い力を持ってる奴が本を書くと、
それが稀に「禁断の本」や「特殊な本」になったりするのさ。
後は「特別小冊子」なんかにもね。」
「と、とにかく・・・それは・・・す、凄いや・・・」
ゴートンは4冊目の話を聞き、ただただ短い言葉でしか返答出来ずにいた。
私や四四も、凄い人間達が居たのだと、驚愕し黙るしかなかった。
それにしても、まさか4冊目から、この手の情報を私達が
教えて貰う事になるとは、十二先輩も流石に予測してなかっただろうなと私は思った。