第2章「共同戦線」
そうして、1か月は、すぐに過ぎていった。
50冊目達は、俺を師匠ー師匠ーと、慕ってくるようになり、
最初は、面倒くさい存在だけだと思っていたが、時々、大規模な
古本の買い取り
などの時には、率先して手伝ってくれたりもした。
もちろん、そうした時は、俺は売上や飯の取り分は2冊達と半分ずつにしたりしたが。
最近では、いい仕事の話を、俺に提供さえしてくるようにさえなった。
それは、主に24冊目の方であるのだが。
トワも、表面上は文句を言いつつも、すっかり、この2冊達とは、
楽しそうに意気投合していることもある。
トワからすれば、新しい友達が出来た感覚であろう。
俺も、最初の頃と変わり、本当は内心では、2冊達に感謝している部分も出て来た。
師弟関係でなくとも、俺達は、仲間にはなれたと思っている。
少なくとも2に対しては、利害が一致していると思っていいはずだ。
俺は、そんな2冊達にある提案をすることにした。
「お前達も古本屋をやったら、どうだ?」
「え?僕達も?」
50冊目は、驚いた顔をする。
「私達で出来るでしょうか?」
24冊目は、心配そうにしつつも、まんざらではなさそうな顔だ。
「お前達なら、簡単に出来るだろう。俺の仕事を手伝った際にも、
実に手際が良かったしな。それに、今後の事を考えて、お前達も、
あの家だけが、拠点って言うのも無理があるだろう?」
「確かに・・・私達の飯の保管にも限界が・・・」
「でも、本当に僕達だけで出来るの?」
50冊目は、子供の様に心配した顔で俺を見る。やれやれ、
50冊目は、少し甘えたがる癖があるな。
「安心しろ。ちゃんと店が開業するのと、俺みたいな、
少し大きめな拠点が持てるようになるまで、協力してやる。」
「本当ですか!師匠?!」
「本当?!師匠?!わーい♪」
24冊目と50冊目は、純粋無垢なキラキラとした目で、嬉しそうに俺を見ている。
こうなった以上は、13冊目に、免じてある程度の面倒は見てやるしかない。
本当に、困った置き土産をしていったものだ、13冊目め。
「あーあー、とりあえず、わかったから、師匠呼びは止めろ!」
「何で、ですか?」
「そうだよー何で?」
若い癖に、変な所で空気が読めない2冊達に俺は呆れる。
「今の時代に、師匠呼びしてる奴なんていないんだよ。それくらい分かれ!!」
俺は少し強めに2冊達に怒鳴った。まぁ・・・本当のところは、
俺が、そう呼ばれるのが恥ずかしかったのが一番の理由なんだが。
渋々に、2冊達は、俺に師匠呼びするのを、止めると誓った。
「俺は、12にで、人間の時は、本堂 十二(ほんどう とおじ)だ。
お前らは、人間の時に何て、名乗ってるんだ?」
「私は、行本 二四(ゆきもと にし)です。」
「僕は、ゴートンしかないや・・・」
「なら、50冊目は、後で24冊目と相談して、苗字とかも考えろ。」
「わ、わかった!そうする!」
俺は、それからも、アレコレと、2冊達に指示を出した。
50冊目達は、俺を師匠ー師匠ーと、慕ってくるようになり、
最初は、面倒くさい存在だけだと思っていたが、時々、大規模な
古本の買い取り
などの時には、率先して手伝ってくれたりもした。
もちろん、そうした時は、俺は売上や飯の取り分は2冊達と半分ずつにしたりしたが。
最近では、いい仕事の話を、俺に提供さえしてくるようにさえなった。
それは、主に24冊目の方であるのだが。
トワも、表面上は文句を言いつつも、すっかり、この2冊達とは、
楽しそうに意気投合していることもある。
トワからすれば、新しい友達が出来た感覚であろう。
俺も、最初の頃と変わり、本当は内心では、2冊達に感謝している部分も出て来た。
師弟関係でなくとも、俺達は、仲間にはなれたと思っている。
少なくとも2に対しては、利害が一致していると思っていいはずだ。
俺は、そんな2冊達にある提案をすることにした。
「お前達も古本屋をやったら、どうだ?」
「え?僕達も?」
50冊目は、驚いた顔をする。
「私達で出来るでしょうか?」
24冊目は、心配そうにしつつも、まんざらではなさそうな顔だ。
「お前達なら、簡単に出来るだろう。俺の仕事を手伝った際にも、
実に手際が良かったしな。それに、今後の事を考えて、お前達も、
あの家だけが、拠点って言うのも無理があるだろう?」
「確かに・・・私達の飯の保管にも限界が・・・」
「でも、本当に僕達だけで出来るの?」
50冊目は、子供の様に心配した顔で俺を見る。やれやれ、
50冊目は、少し甘えたがる癖があるな。
「安心しろ。ちゃんと店が開業するのと、俺みたいな、
少し大きめな拠点が持てるようになるまで、協力してやる。」
「本当ですか!師匠?!」
「本当?!師匠?!わーい♪」
24冊目と50冊目は、純粋無垢なキラキラとした目で、嬉しそうに俺を見ている。
こうなった以上は、13冊目に、免じてある程度の面倒は見てやるしかない。
本当に、困った置き土産をしていったものだ、13冊目め。
「あーあー、とりあえず、わかったから、師匠呼びは止めろ!」
「何で、ですか?」
「そうだよー何で?」
若い癖に、変な所で空気が読めない2冊達に俺は呆れる。
「今の時代に、師匠呼びしてる奴なんていないんだよ。それくらい分かれ!!」
俺は少し強めに2冊達に怒鳴った。まぁ・・・本当のところは、
俺が、そう呼ばれるのが恥ずかしかったのが一番の理由なんだが。
渋々に、2冊達は、俺に師匠呼びするのを、止めると誓った。
「俺は、12にで、人間の時は、本堂 十二(ほんどう とおじ)だ。
お前らは、人間の時に何て、名乗ってるんだ?」
「私は、行本 二四(ゆきもと にし)です。」
「僕は、ゴートンしかないや・・・」
「なら、50冊目は、後で24冊目と相談して、苗字とかも考えろ。」
「わ、わかった!そうする!」
俺は、それからも、アレコレと、2冊達に指示を出した。