第8章「1つには出来ない解答(こたえ)」
「キュアート!しっかりして!キュアート!!!」
「ん・・・・え?貴方・・・?」
「良かった。凄くうなされていたから・・・心配で・・・」
「そうだったの?ごめんなさい・・・」
「いや、いいんだ。こんなに苦しむ君を見たのは久しぶりだからね。
やっぱり、明日からも無理はまだしない方がいい。」
私は愛する夫に急に起こされて、悪夢から逃げる事が出来た。
彼は私の涙を優しく拭い、安心させるように、また優しく抱きしめてくれる。
あのアメリカでの出来事を、この大事な日にこんなにも思い出すなんて、
私は不吉なものを感じずにはいられなかった。
今すぐにでも、この幸せを2冊目側の誰かが壊しにくるのではないか?
そんな不安と恐怖で、彼の胸に深く顔を沈めてしまう。
彼は優しく私の頭を撫でて、恐怖に震えている私をあやしてくれる。
「君にも辛い過去があるのは、僕も前に聞いたことがあるからね。
今夜、こんなにも君がうなされるからには、あの過去の事でも思い出してしまったのかい?」
「流石、貴方ね・・・うん。よりにもよって、今夜の夢で思い出してしまったみたい。
最悪だわ・・・貴方との大事な日なのに・・・」
「ふふふ。」
「どうして笑うの?」
「なら、今後は無理をしないことだよ。君はいつも人の為に頑張りすぎてしまうのだから。
もう少し、任せられることは君の子供達に任せたらどうだい?」
「私は、子供達に頼れるところは頼ってるわよ?」
「そうかな?君は君が思う程に、肝心なとこで頼ってないと僕は思うけどなぁ?」
彼は無邪気な少年のような笑顔で私の顔を覗き込む。
私はそんな彼に、少しだけムッとしてしまうが、彼は隙あり!と
言った感じで私にキスをした。
「もう!オスカーったら!」
「はは。ごめん。だって、今日の君はまるで少女のように
儚げない感じだからさ。ついね?」
「ヤダわ。あんな少女の姿になっていたから、私は子供返り?
でもしてしまったのかしら?」
「僕としては、あのキュリーって名乗った君の姿も愛おしくて好きだけどね。
僕達に娘が居たら、あんな感じになるのかな?」
「まぁ!貴方ったら♥それはどういう意味かしら?♥♥♥」
「さぁ?どういう意味なんだろうね?ふふふ。」
私は彼の言葉に、ついアレな対応をしてしまった。
少しだけ私の不安な気持ちが、彼との会話で紛れる。
彼は私のおでこに軽くキスして、また頭を優しく撫で続けた。
「君にはたくさんの家族がいる。僕を含めてね?だから、怖がることは何もないよ。
僕も、ちゃんと君の力になるから。」
「ありがとう・・・貴方。愛してる。」
「僕も心から愛しているよ。キュアート。」
私は本当に子供に戻ったような気持ちで夫に甘えた。
自分の存在をちゃんと理解した上で、心から愛した初めての夫に。
過去の夫達だって、愛していないわけではないけれど。
それでも、こんなにも心を許した人間の男は、今の彼だけだろう。
私も、もういい加減に過去のトラウマを克服する時期かもしれない。
今の彼が居てくれれば、長年行くこともなかったアメリカにも行ける気がしてきた。
「ん・・・・え?貴方・・・?」
「良かった。凄くうなされていたから・・・心配で・・・」
「そうだったの?ごめんなさい・・・」
「いや、いいんだ。こんなに苦しむ君を見たのは久しぶりだからね。
やっぱり、明日からも無理はまだしない方がいい。」
私は愛する夫に急に起こされて、悪夢から逃げる事が出来た。
彼は私の涙を優しく拭い、安心させるように、また優しく抱きしめてくれる。
あのアメリカでの出来事を、この大事な日にこんなにも思い出すなんて、
私は不吉なものを感じずにはいられなかった。
今すぐにでも、この幸せを2冊目側の誰かが壊しにくるのではないか?
そんな不安と恐怖で、彼の胸に深く顔を沈めてしまう。
彼は優しく私の頭を撫でて、恐怖に震えている私をあやしてくれる。
「君にも辛い過去があるのは、僕も前に聞いたことがあるからね。
今夜、こんなにも君がうなされるからには、あの過去の事でも思い出してしまったのかい?」
「流石、貴方ね・・・うん。よりにもよって、今夜の夢で思い出してしまったみたい。
最悪だわ・・・貴方との大事な日なのに・・・」
「ふふふ。」
「どうして笑うの?」
「なら、今後は無理をしないことだよ。君はいつも人の為に頑張りすぎてしまうのだから。
もう少し、任せられることは君の子供達に任せたらどうだい?」
「私は、子供達に頼れるところは頼ってるわよ?」
「そうかな?君は君が思う程に、肝心なとこで頼ってないと僕は思うけどなぁ?」
彼は無邪気な少年のような笑顔で私の顔を覗き込む。
私はそんな彼に、少しだけムッとしてしまうが、彼は隙あり!と
言った感じで私にキスをした。
「もう!オスカーったら!」
「はは。ごめん。だって、今日の君はまるで少女のように
儚げない感じだからさ。ついね?」
「ヤダわ。あんな少女の姿になっていたから、私は子供返り?
でもしてしまったのかしら?」
「僕としては、あのキュリーって名乗った君の姿も愛おしくて好きだけどね。
僕達に娘が居たら、あんな感じになるのかな?」
「まぁ!貴方ったら♥それはどういう意味かしら?♥♥♥」
「さぁ?どういう意味なんだろうね?ふふふ。」
私は彼の言葉に、ついアレな対応をしてしまった。
少しだけ私の不安な気持ちが、彼との会話で紛れる。
彼は私のおでこに軽くキスして、また頭を優しく撫で続けた。
「君にはたくさんの家族がいる。僕を含めてね?だから、怖がることは何もないよ。
僕も、ちゃんと君の力になるから。」
「ありがとう・・・貴方。愛してる。」
「僕も心から愛しているよ。キュアート。」
私は本当に子供に戻ったような気持ちで夫に甘えた。
自分の存在をちゃんと理解した上で、心から愛した初めての夫に。
過去の夫達だって、愛していないわけではないけれど。
それでも、こんなにも心を許した人間の男は、今の彼だけだろう。
私も、もういい加減に過去のトラウマを克服する時期かもしれない。
今の彼が居てくれれば、長年行くこともなかったアメリカにも行ける気がしてきた。