第8章「1つには出来ない解答(こたえ)」
「ただいま!ナイン様!帰ってらしたのですね!丁度良かった!
見て下さい!俺、今日はこんなにたくさんの食事を持って帰ってきましたよ!」
「ファウヌス!お前どうやって、これだけの本を集められたんだ?」
「まさか犯罪をして集めたんじゃないだろうな?」
「ち、違うよ!俺はある紳士と知り合いになって、その紳士が
いらない本があるからくれるって言って・・・」
「それは本当なの?ファウヌス?」
「はい!本当です!ナイン様!その代りに、今度仕事を手伝って欲しいと言われました。
俺みたいな見栄えのいい、若い男が欲しかったみたいで、だから前金代わりに、
古い本で良ければやるって・・・」
「まぁ。そんな都合のいい話があるなんてね。でも、このアメリカは今急速に発展してる国だからね。
あり得ない話でもないわ。ファウヌス、ご苦労様。今回はよくやったわ。」
「わぁ!ありがとうございます!ナイン様!」
私は軽くファウヌスから事情を聴いて、それで納得しファウヌスを褒めた。
私に褒められたファウヌスは子供のように無邪気に喜ぶ。
それを見て、ノウェムやヴァンダムは悔しそうにした。
自分達よりも先に活躍したファウヌスを睨んでさえいたわね。
この頃のノウェム達は表面では仲良くしてはいたけど、互いのライバル心が凄かった。
いえ、そうなるように私が仕向けていたところもあったのよね。
この頃の私は、わざと眷属同士を競わせていたのだ。
誰が私の一番のお気に入りの眷属になれるかを・・・
だから裏では、ノウェム達は激しい喧嘩もしたのではないかと、今なら思うわ。
私の最低な考えの所為で、お互いを傷つけ合わせていたのよ。
だからこそ最後に私は、彼らから酷いしっぺ返しをくらうのだ。
「あ、それでナイン様・・・」
「ん?何?」
「その紳士の元でしばらく働くのを許して貰えるでしょうか?
時に向こうに泊まる事もあるかもですが・・・」
「構わないわ。最低限の連絡だけはするようにしなさい。」
「はい!わかりました!では明日から俺は向こうで働いてきます!」
私から働く承諾を得た、ファウヌスは笑顔になった。
そしてノウェム達を見て、どうだ!と言わんばかりの顔になる。
ノウェムもヴァンダムも、口には出さないが、不満そうだった。
それから数日後に、私はファウヌスが誰の元で働いていたのかを知る。
それはまさかの2冊目だったのだ。2冊目は私やセブンが
自分の集めている「禁断の本」を盗もうとしていることにすでに勘づいており、
それでこの段階から、私の眷属であるファウヌスを唆し、
私の事を監視させる為のスパイに仕立て上げたのだ。
私は2冊目から「禁断の本」を盗む気などなかったのだが、
2冊目はそう思ってくれなかったみたいね。
セブンと仲良くしていたから、後々には協力するだろうと考えたらしいわ。
でも結局はそうなったんだけどね。私が拒否しようとも、セブンは私を巻き込んだのだ。
見て下さい!俺、今日はこんなにたくさんの食事を持って帰ってきましたよ!」
「ファウヌス!お前どうやって、これだけの本を集められたんだ?」
「まさか犯罪をして集めたんじゃないだろうな?」
「ち、違うよ!俺はある紳士と知り合いになって、その紳士が
いらない本があるからくれるって言って・・・」
「それは本当なの?ファウヌス?」
「はい!本当です!ナイン様!その代りに、今度仕事を手伝って欲しいと言われました。
俺みたいな見栄えのいい、若い男が欲しかったみたいで、だから前金代わりに、
古い本で良ければやるって・・・」
「まぁ。そんな都合のいい話があるなんてね。でも、このアメリカは今急速に発展してる国だからね。
あり得ない話でもないわ。ファウヌス、ご苦労様。今回はよくやったわ。」
「わぁ!ありがとうございます!ナイン様!」
私は軽くファウヌスから事情を聴いて、それで納得しファウヌスを褒めた。
私に褒められたファウヌスは子供のように無邪気に喜ぶ。
それを見て、ノウェムやヴァンダムは悔しそうにした。
自分達よりも先に活躍したファウヌスを睨んでさえいたわね。
この頃のノウェム達は表面では仲良くしてはいたけど、互いのライバル心が凄かった。
いえ、そうなるように私が仕向けていたところもあったのよね。
この頃の私は、わざと眷属同士を競わせていたのだ。
誰が私の一番のお気に入りの眷属になれるかを・・・
だから裏では、ノウェム達は激しい喧嘩もしたのではないかと、今なら思うわ。
私の最低な考えの所為で、お互いを傷つけ合わせていたのよ。
だからこそ最後に私は、彼らから酷いしっぺ返しをくらうのだ。
「あ、それでナイン様・・・」
「ん?何?」
「その紳士の元でしばらく働くのを許して貰えるでしょうか?
時に向こうに泊まる事もあるかもですが・・・」
「構わないわ。最低限の連絡だけはするようにしなさい。」
「はい!わかりました!では明日から俺は向こうで働いてきます!」
私から働く承諾を得た、ファウヌスは笑顔になった。
そしてノウェム達を見て、どうだ!と言わんばかりの顔になる。
ノウェムもヴァンダムも、口には出さないが、不満そうだった。
それから数日後に、私はファウヌスが誰の元で働いていたのかを知る。
それはまさかの2冊目だったのだ。2冊目は私やセブンが
自分の集めている「禁断の本」を盗もうとしていることにすでに勘づいており、
それでこの段階から、私の眷属であるファウヌスを唆し、
私の事を監視させる為のスパイに仕立て上げたのだ。
私は2冊目から「禁断の本」を盗む気などなかったのだが、
2冊目はそう思ってくれなかったみたいね。
セブンと仲良くしていたから、後々には協力するだろうと考えたらしいわ。
でも結局はそうなったんだけどね。私が拒否しようとも、セブンは私を巻き込んだのだ。