「今日は一段と綺麗だよ。キュアート。」
「うふふ♪当り前よ♪
その為に、昨日は貴方に我慢させてまで、美容に気合を入れたんですから♪」
「そうだったね。そんな君だからこそ、私はいつも惚れ直してしまうよ。」
「もうーオスカーったら♥♥♥」

私は夫と情熱的なキスをする。この屋敷では当たり前の日常だが、それを知らない、
セアと六は目のやり場に困るようで、気まずそうにする。
気まずそうにしてる場合じゃないのよ！セアは！
ちゃんと六にアピール出来ているのかしら？
恋人同士になったと聞いているのに、ちょっと心配になるわ。

「こほん。姉上。義兄上と熱いのは結構ですが、パーティーは始まったばっかりですから、
少しは激しい行動は控えて下さい。」

ノウェムはわざとらしい咳払いをして、私達をさりげなく注意する。
オスカーは恥ずかしそうに顔を赤らめ、私は逆に不満そうにしてしまう。
夫婦がラブラブなのは良い事なのにと。

「今日は日頃この屋敷で働いてくれている者達に感謝を込めて開いたパーティだ。
皆、今宵は盛大に楽しんでくれ。それから私の妻のキュアートはこの通りに元気だ。
皆、心から心配してくれて有難う。この家の当主として感謝する。」
「皆！本当に心配してくれて有難う♪私はこうして夫に愛されて元気よ♪
今日は大いに楽しんでね♪後でゲームしながら、プレゼント大会もやるからね♪」
「わーい♪プレゼント大会だー♪」
「やったーやったー☆彡」
「今回のプレゼント大会のプレゼントは何だろうね♪」

オスカーは恥ずかしさを誤魔化す為に、ワインを掲げて、
屋敷で働く者達に大声でそう告げた。
私も夫に続き感謝の言葉を述べて、最後にはプレゼント大会と言う言葉に、
私達の子供としている三つ子のトト、アヌビス、ホルスが大喜びで
パーティー内を駆け巡る。
それ見て屋敷で働く者達も笑顔になり、再びパーティーは盛り上がる。
メイド達や執事達、それから庭師や警備員などが入れ替わりに、
今夜のパーティーに参加出来たことを感謝し、私が元気で良かったと声を掛けてくれた。

「君はきっとこの歴代のフログベルデ家の夫人の中でも、
最も屋敷の者達に愛された夫人だろうね。
私の母だって、こんなにも慕われた事はなかったよ。」
「それは私だけのものではないわ。貴方の心配りもあったからのはずよ。」
「そうかな？君の努力によるところだと思うけどな。」
「いいのーいいの♪今夜は難しいことは言わないで頂戴な♪貴方♥
さ！皆の待っているプレゼント大会の為にも、軽いゲームを始めましょうか？♪」

私はある数字の書かれた紙をくじ引きのようにして引かせて、
皆に各自持たせると、その番号にある品物を、プレゼントすると言う趣旨を説明した。
ゲームと言ったが、これは実は茶番である。
本当はもうとっくに私の能力で仕掛けがしてあって、当人達が欲しがっているであろう物は
当たるようになっている。
今回はいつになく大奮発しちゃう予定なのよね。車とか、海外旅行とか、
他にもペットとかもあったっけ？高級ワインとかあったわね。
皆の喜ぶ顔が見物だわ♪
この先の未来で、最悪どんな迷惑を掛けてしまうかもわからないからね・・・
今の内に出来る限りの感謝をしておくべきよね。
私の愛する夫や眷属達（こどもたち）の為にも・・・