第8章「1つには出来ない解答(こたえ)」
※ノウェムの視点に変更
キュアート様があの問題のレセプションパーティーで倒れられてから、
早1週間は経過した。
その間に、セアは6冊目を連れて帰って来たおかげで、キュアート様も安心感が増したのか、
屋敷内では元気に過ごされてはいた。
だが、外出だけは厳しく制限させて貰っていた。
オスカー様とどうしても行かなければならない場所以外は、
買い物さえ我慢して貰うしかない。
何せあのパーティーを主催した、あの会社の社長が2冊目側の手先の人間だと、
わかってしまったのだから、今のこちらの警戒度はかなり高めだ。
あれから、向こうが何かをしてくる気配はないが、
それでも油断出来る状態ではなかった。
「ノウェム。そんなに日々、気を張っていては疲れるぞ。お前には眷属(きょうだい)も多い。
それに今なら拙者もいる。時には休みもしっかりとるのだ。
でないと、いざと言う時に戦えぬ。」
「六(シックス)マスター・・・すいません・・・」
オレは6冊目を六マスターと呼び、すっかり彼を慕っていた。
彼の教えは、何もかもが勉強になっている。
本喰人の上巻クラスと言われる存在が、こんなにも戦いにおいても凄いものだと思わず、
オレもオレ以外眷属達も、六マスターから何かを教えて貰う度に驚嘆しかない。
3冊目ともオレは知り合いではあるが、彼女もキュアート様と同じで戦いが好きではない方だ。
だから、こんなに本格的な戦う為の知識を得られるのは、有難いとしか言いようがない。
セアの評価も少しは考えてやっていいかもしれない。
この六マスターを見事に仲間にし、イギリスに連れて来たと言う点だけはな。
「お前の本質は十二に似ているところがあるな。外見などは全然違うが、
本質だけを言えば、まるで兄弟のようだ。」
「オレはそんなにも12冊目と似ているでしょうか?」
「良い意味でな。だから、拙者も何かを教えるのが楽で助かる。」
「そう言って頂けるなら、オレは嬉しいですし、良かったです。」
「うむ。その受け答えもまるで十二のようだ。」
オレの返事を聞いて、六マスターは笑う。
自分ではわからないが、オレはそんなに12冊目と本質が似ているのか?
素直に喜んでいいものなのか、悩むが今はどうでもいいことか。
「わー♪六ショーだ♪」
「本当だ!六ショーがいる♪」
「遊んでー遊んでー♪」
「うむ。また元気な三つ子達に見つかってしまったか・・・」
「すいません。悪い子達ではないのですが・・・」
「構わぬ。あの子らも、かなり本質の良い子達だ。ここである程度育ってくれれば、
ノウェム達の更に強力な味方となるだろう。」
オレと六マスターが話し合いをしている中で、
トト達が俺達を見つけて嬉しそうに駆け寄ってくる。
特に最近は六マスターがお気に入りなようで、六(ろく)ショーと呼んで慕っている。
セアが六の師匠と言ったのが、ちゃんと言えずに六ショーになってしまっているのだが、
六マスターは気分を悪くされるでもなく、笑顔で三つ子達の相手をしてくれていた。
「こらこら。拙者はまだノウェムと話している。
終わったら、ちゃんと遊んでやるから、庭で待っているのだ。」
「本当?!!じゃー庭に居るね!」
「行こうー行こうー♪」
「絶対に来てね!六ショー♪」
「うむ。わかったわかった。」
トト達は笑顔で手を振って、庭へ向かった。六マスターも笑顔で答えた後、
オレと話し合いを再開させた。
ずっとこんな穏やかな日々が続いて欲しいものだとオレは思った。
キュアート様があの問題のレセプションパーティーで倒れられてから、
早1週間は経過した。
その間に、セアは6冊目を連れて帰って来たおかげで、キュアート様も安心感が増したのか、
屋敷内では元気に過ごされてはいた。
だが、外出だけは厳しく制限させて貰っていた。
オスカー様とどうしても行かなければならない場所以外は、
買い物さえ我慢して貰うしかない。
何せあのパーティーを主催した、あの会社の社長が2冊目側の手先の人間だと、
わかってしまったのだから、今のこちらの警戒度はかなり高めだ。
あれから、向こうが何かをしてくる気配はないが、
それでも油断出来る状態ではなかった。
「ノウェム。そんなに日々、気を張っていては疲れるぞ。お前には眷属(きょうだい)も多い。
それに今なら拙者もいる。時には休みもしっかりとるのだ。
でないと、いざと言う時に戦えぬ。」
「六(シックス)マスター・・・すいません・・・」
オレは6冊目を六マスターと呼び、すっかり彼を慕っていた。
彼の教えは、何もかもが勉強になっている。
本喰人の上巻クラスと言われる存在が、こんなにも戦いにおいても凄いものだと思わず、
オレもオレ以外眷属達も、六マスターから何かを教えて貰う度に驚嘆しかない。
3冊目ともオレは知り合いではあるが、彼女もキュアート様と同じで戦いが好きではない方だ。
だから、こんなに本格的な戦う為の知識を得られるのは、有難いとしか言いようがない。
セアの評価も少しは考えてやっていいかもしれない。
この六マスターを見事に仲間にし、イギリスに連れて来たと言う点だけはな。
「お前の本質は十二に似ているところがあるな。外見などは全然違うが、
本質だけを言えば、まるで兄弟のようだ。」
「オレはそんなにも12冊目と似ているでしょうか?」
「良い意味でな。だから、拙者も何かを教えるのが楽で助かる。」
「そう言って頂けるなら、オレは嬉しいですし、良かったです。」
「うむ。その受け答えもまるで十二のようだ。」
オレの返事を聞いて、六マスターは笑う。
自分ではわからないが、オレはそんなに12冊目と本質が似ているのか?
素直に喜んでいいものなのか、悩むが今はどうでもいいことか。
「わー♪六ショーだ♪」
「本当だ!六ショーがいる♪」
「遊んでー遊んでー♪」
「うむ。また元気な三つ子達に見つかってしまったか・・・」
「すいません。悪い子達ではないのですが・・・」
「構わぬ。あの子らも、かなり本質の良い子達だ。ここである程度育ってくれれば、
ノウェム達の更に強力な味方となるだろう。」
オレと六マスターが話し合いをしている中で、
トト達が俺達を見つけて嬉しそうに駆け寄ってくる。
特に最近は六マスターがお気に入りなようで、六(ろく)ショーと呼んで慕っている。
セアが六の師匠と言ったのが、ちゃんと言えずに六ショーになってしまっているのだが、
六マスターは気分を悪くされるでもなく、笑顔で三つ子達の相手をしてくれていた。
「こらこら。拙者はまだノウェムと話している。
終わったら、ちゃんと遊んでやるから、庭で待っているのだ。」
「本当?!!じゃー庭に居るね!」
「行こうー行こうー♪」
「絶対に来てね!六ショー♪」
「うむ。わかったわかった。」
トト達は笑顔で手を振って、庭へ向かった。六マスターも笑顔で答えた後、
オレと話し合いを再開させた。
ずっとこんな穏やかな日々が続いて欲しいものだとオレは思った。