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第2章「共同戦線」

俺が少し感傷に浸ってると、24冊目はある本を俺の目の前に置いた。
それは、18が2から与えられたと言っていた、「禁断の本」であった。
あの時、18は24冊目の目の前で、これを取り出していたのを
俺は思い出す。
どうやら、24冊目は上手い具合に18から、奪い取っていたようだ。
だが、俺はこの「禁断の本」の違和感にすぐに気づいた。

「すいません。12冊目。この本の事を話すのが遅れました。」

24冊目は、俺に気まずそうにしながらも、その「禁断の本」を
差し出してくる。それから、こう聞いてきた。

「これは、「禁断の本」ではないですよね?」と。
どうやら、24冊目も何かに気づいているようだ。
50冊目だけは、蚊帳の外で、不思議そうな顔をして、俺と
24冊目を交互に見ている。

「ああ、これは本物の「禁断の本」ではないな。表紙だけを
上手く誤魔化した偽物だ。
ただし、中身の本は、それなりの「特殊な本」ではあるな。」
「どうして、18冊目は、これが「禁断の本」ではないと、
見抜けなかったんでしょうか?」
「俺の推測になるが、2の奴に「禁断の本」であると、思い込まされる、
能力でも使われたんじゃないかと思う。
じゃなければ、これを見抜けない18が相当馬鹿かの、どっちかだな。」

俺の答えに、24冊目も何やら納得した顔になった。
俺と、同じような考えだったのかもしれない。

「18冊目がその気だったなら、喰べることも出来たはずですよね?」
「そうだな。これくらいなら、あいつでも喰べれただろうな。」
「でも、私には「俺にはまだ扱えない」と言ってました。」
「なら、そこまで、2に思い込まされていた可能性まであるな。
この「禁断の本」は、まだ俺では食べれないって暗示みたいなのをな。」
「手先に使う為に渡して置いて・・・結局、偽物だったなんて、
18冊目は、憐れですね。」
「ま、それだけ、2がヤバい本だってことだ。18は自業自得だから、
俺は同情はしないけどな。」

俺は、24冊目に、正直な気持ちを言った。2と組もうとする時点で、
頭がおかしいとしか俺は思わない。
24冊目も、2の事を考えると、少し殺意が出ている。

「12冊目は、この偽物の「禁断の本」の中身を、確認する方法を知っていますか?」
「中身か?うーん、出来なくはないと思うが何故だ?」
「どうしても、確認したいんです。どうにか、出来ないでしょうか?」

24冊目は、有無も言わせぬ顔で、俺の顔をじっと見る。
この24冊目がここまで言うのだから、大事な事なのだろう。
俺は、偽物の「禁断の本」に触れる。今のとこ、すぐに害に
なるようなことはなさそうだ。

「待ってろ・・・俺の持ってる能力で、出来るか試してみる。」

俺は、目を閉じて、自分の能力を確認し、試せそうなモノを探す。
数分だけ、瞑想に近い形に入ったが、試せそうな能力が見つかり、
試してみることにした。

「どうやら・・・出来たみたいだな。」

俺は、偽物の「禁断の本」の表紙を、上手く剥がすことに、成功した。
中身の本が、どんな本か、わかるようになった時に、24冊目の
表情は、目を見開き、身体を小刻みに振るわせていた。

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