第8章「1つには出来ない解答(こたえ)」
「12冊目のその顔を見るに、自分の眷属に言いたい事が、
山ほどありそうな顔してるけどさ。
12冊目は、あんまりトワって子を、責めないであげて欲しいな。」
16冊目は俺に向かい、ちょっとだけ気まずそうな顔で、そう言ってくる。
15冊目もその言葉に頷き、同じような顔で俺を見てきた。
「12冊目の眷属に対する教育方針もあるでしょうが、どうか今回のこの件で、
トワって子を無駄に叱るのだけは止めてあげて下さい。」
「お前達・・・」
俺はなかなか静まらない怒りの感情が、冷静になっていくの感じた。
こうまでトワが15冊目達に心配されるとは、俺も正直言って思わなったのだ。
「この話はトワって子には、絶対12冊目には言わないで欲しいって頼まれてたんだ。僕達はさ。」
「なのに、お前達は俺に話してくれたのか?」
「はい。俺達は気に入ってしまったんですよ。12冊目の眷属である、あの子の事が。
なので、放っておくことが出来なかったので話しました。」
「だからさ・・・12冊目も、この話は内密にしてくれないかなぁ?」
「内密にか?」
「うん。だって、僕達もトワって子には絶対に言わないよって約束した手前さ。
実はすぐに12冊目にバラしちゃったとか・・・カッコ悪いじゃん?」
「ダイス・・・お前、言い方があるだろうが・・・」
「えーだって、ベリーだってトワって子の事、気に入ったんでしょ?
だったら、せっかく仲良くなれそうなんだから、無駄に嫌われたくないじゃん?」
「そ、それはそうだけどな・・・」
16冊目の言葉に、15冊目が困った顔をしながらも、俺の様子も伺いながら、
16冊目と会話している。
驚いたな・・・トワは早くも15冊達とこんなにも仲良くなれそうなのか?
これには流石の俺も想像の範疇を超えていた。
「わかった。お前達の有難い気持ちを汲み取って、トワへの説教はしばらくお預けにする。
こんなにもトワを心配してくれて有難うな。心から感謝するよ。」
俺は15冊達にそう返事をすると、15冊達は安心したような顔になった。
お互いに顔を向け合い、笑い合っている。
「こちらこそ、余計なお節介だと思いましたが、聞いて頂けて良かったです。」
「12冊目は、絶対にあの子をさ、大事にしてあげてよね?
あんないい子に育つ眷属はさーなかなか簡単にはいないよ。」
「お前達にそこまで言われると、俺もいい加減、こそばゆいな・・・」
俺が苦笑いすると、15冊目達はそんな俺を見て笑う。
トワのおかげで、俺達は無事に和解が出来たんだなと感じた。
俺はトワに感心しっぱなしだ。
トリア先生とも、すぐに友好的になったし、15冊目達にいたっては、
俺との和解さえ手伝った感じだからな。
トワの本質は、俺が考えていたよりも、遥かに良いものかもしれない。
俺が思うよりもっと早くに、トワは本喰人に昇格するかもな。
チャンスさえあれば、それこそすぐにだ。
山ほどありそうな顔してるけどさ。
12冊目は、あんまりトワって子を、責めないであげて欲しいな。」
16冊目は俺に向かい、ちょっとだけ気まずそうな顔で、そう言ってくる。
15冊目もその言葉に頷き、同じような顔で俺を見てきた。
「12冊目の眷属に対する教育方針もあるでしょうが、どうか今回のこの件で、
トワって子を無駄に叱るのだけは止めてあげて下さい。」
「お前達・・・」
俺はなかなか静まらない怒りの感情が、冷静になっていくの感じた。
こうまでトワが15冊目達に心配されるとは、俺も正直言って思わなったのだ。
「この話はトワって子には、絶対12冊目には言わないで欲しいって頼まれてたんだ。僕達はさ。」
「なのに、お前達は俺に話してくれたのか?」
「はい。俺達は気に入ってしまったんですよ。12冊目の眷属である、あの子の事が。
なので、放っておくことが出来なかったので話しました。」
「だからさ・・・12冊目も、この話は内密にしてくれないかなぁ?」
「内密にか?」
「うん。だって、僕達もトワって子には絶対に言わないよって約束した手前さ。
実はすぐに12冊目にバラしちゃったとか・・・カッコ悪いじゃん?」
「ダイス・・・お前、言い方があるだろうが・・・」
「えーだって、ベリーだってトワって子の事、気に入ったんでしょ?
だったら、せっかく仲良くなれそうなんだから、無駄に嫌われたくないじゃん?」
「そ、それはそうだけどな・・・」
16冊目の言葉に、15冊目が困った顔をしながらも、俺の様子も伺いながら、
16冊目と会話している。
驚いたな・・・トワは早くも15冊達とこんなにも仲良くなれそうなのか?
これには流石の俺も想像の範疇を超えていた。
「わかった。お前達の有難い気持ちを汲み取って、トワへの説教はしばらくお預けにする。
こんなにもトワを心配してくれて有難うな。心から感謝するよ。」
俺は15冊達にそう返事をすると、15冊達は安心したような顔になった。
お互いに顔を向け合い、笑い合っている。
「こちらこそ、余計なお節介だと思いましたが、聞いて頂けて良かったです。」
「12冊目は、絶対にあの子をさ、大事にしてあげてよね?
あんないい子に育つ眷属はさーなかなか簡単にはいないよ。」
「お前達にそこまで言われると、俺もいい加減、こそばゆいな・・・」
俺が苦笑いすると、15冊目達はそんな俺を見て笑う。
トワのおかげで、俺達は無事に和解が出来たんだなと感じた。
俺はトワに感心しっぱなしだ。
トリア先生とも、すぐに友好的になったし、15冊目達にいたっては、
俺との和解さえ手伝った感じだからな。
トワの本質は、俺が考えていたよりも、遥かに良いものかもしれない。
俺が思うよりもっと早くに、トワは本喰人に昇格するかもな。
チャンスさえあれば、それこそすぐにだ。