第8章「1つには出来ない解答(こたえ)」
私は八百代に向かって、言葉を掛けた。このまま何もしないわけにはいかない。
向こうがいつ攻撃をしてくるかわからない状態だからだ。
「八百代さん!お願いがあります!」
「は、はい!何でしょうか!?」
「あの木本さんに向かって、ずっと言葉を掛けてあげて下さい!
目を覚ませとか、怒りに囚われたら駄目だとか、そんな感じの言葉を!」
「わかりました!やってみます!」
私の願いに、八百代は力強く頷き、深呼吸をする。
そして、親友の木本に向かい、力強い言葉を掛け始めた。
「木本!しっかりしろ!何がお前をそんなに苦しているんだ?
私が誰かもわからないのか!
お前の同僚で親友だった、八百代だぞ!ちゃんと私を見てみろ!」
「ぬぐううううう!?」
八百代は怨霊になってしまった木本をまずは叱咤した。
すると、木本は八百代と言う言葉に反応して、少しだけ苦しむ。
どうやら、まだ親しい相手の言葉を聞くことは出来るようだ。
私は自分の式神を呼び出して、また分身を作っておいた。そして、いつでも木本の攻撃から、
自分や八百代を守れるようにしながらも、いざと言う時には反撃も出来るようにと体制を整えた。
「木本・・・お前はどうして、あの本を盗んだんだ?
そんなにも、あの本はお前にとって必要な物だったのか?
ツヴァイ様と連絡を取り合って、譲って貰えるように交渉するなり出来るまで、
待つことさえ無理だったのか?そんなに急を要する程に欲しかった理由は何なんだ?」
「ぐぅうう、お゛れは・・・ほじかっだ・・・あれが・・・どうしても・・・」
八百代の言葉に苦しみながらも、木本は八百代の言葉に反応し、答え始めた。
それを見て、私はいい感じになるかもしれないと期待した。
八百代の説得が効いてくれれば、木本は理性を取り戻し、怨霊化を鎮静出来るかもしれない。
憎しみや怒りの感情が少しでも治まってくれれば、私の能力で浄化出来るはず。
私は静かに、八百代と木本の会話を見守ることにした。
「木本。理由を教えてくれ。私は、ずっとお前が気がかりだったんだ。
どうして、私に相談してくれなかったんだ?そんなにも欲しかったのなら、
私だって肆方院様に掛け合うのを一緒にしたし、ツヴァイ様との交渉の手伝いだってしたのに・・・
私達は親友だっただろう?木本・・・」
「や゛おじろ・・・ぐぐぐ・・・や゛ぉおおおじろぉおおお!!!!」
「き、木本?!」
八百代の言葉に、木本は突然激昂し襲い掛かって来た。
何かの言葉が、木本を怒らせてしまったらしい。
八百代は激昂した木本に恐ろしい姿に動揺してしまい何も出来ない。
私の方は、すぐさま八百代が憑依している警備日誌を大事に抱きかかえ、
急いで別の場所に移動して、木本とまた距離を取った。
木本は間違いなく八百代を切り裂こうとしていた。
私の式神が身代わりになっていなければ、幽霊とは言え、八百代がどうなっていたかはわからない。
「木本・・・どうしてなんだ・・・どうして、そこまで怒るんだ?
そんな私にも言えない理由なのか・・・」
木本の行動に、八百代は絶望している。
私も八百代の説得では、木本を抑えるのは無理かと落胆しかけた。
けど、私だけでは木本はこんな反応を示したりはしない。
やっぱり、ここは八百代の言葉が問題を解決に導く鍵だと私は思い直した。
向こうがいつ攻撃をしてくるかわからない状態だからだ。
「八百代さん!お願いがあります!」
「は、はい!何でしょうか!?」
「あの木本さんに向かって、ずっと言葉を掛けてあげて下さい!
目を覚ませとか、怒りに囚われたら駄目だとか、そんな感じの言葉を!」
「わかりました!やってみます!」
私の願いに、八百代は力強く頷き、深呼吸をする。
そして、親友の木本に向かい、力強い言葉を掛け始めた。
「木本!しっかりしろ!何がお前をそんなに苦しているんだ?
私が誰かもわからないのか!
お前の同僚で親友だった、八百代だぞ!ちゃんと私を見てみろ!」
「ぬぐううううう!?」
八百代は怨霊になってしまった木本をまずは叱咤した。
すると、木本は八百代と言う言葉に反応して、少しだけ苦しむ。
どうやら、まだ親しい相手の言葉を聞くことは出来るようだ。
私は自分の式神を呼び出して、また分身を作っておいた。そして、いつでも木本の攻撃から、
自分や八百代を守れるようにしながらも、いざと言う時には反撃も出来るようにと体制を整えた。
「木本・・・お前はどうして、あの本を盗んだんだ?
そんなにも、あの本はお前にとって必要な物だったのか?
ツヴァイ様と連絡を取り合って、譲って貰えるように交渉するなり出来るまで、
待つことさえ無理だったのか?そんなに急を要する程に欲しかった理由は何なんだ?」
「ぐぅうう、お゛れは・・・ほじかっだ・・・あれが・・・どうしても・・・」
八百代の言葉に苦しみながらも、木本は八百代の言葉に反応し、答え始めた。
それを見て、私はいい感じになるかもしれないと期待した。
八百代の説得が効いてくれれば、木本は理性を取り戻し、怨霊化を鎮静出来るかもしれない。
憎しみや怒りの感情が少しでも治まってくれれば、私の能力で浄化出来るはず。
私は静かに、八百代と木本の会話を見守ることにした。
「木本。理由を教えてくれ。私は、ずっとお前が気がかりだったんだ。
どうして、私に相談してくれなかったんだ?そんなにも欲しかったのなら、
私だって肆方院様に掛け合うのを一緒にしたし、ツヴァイ様との交渉の手伝いだってしたのに・・・
私達は親友だっただろう?木本・・・」
「や゛おじろ・・・ぐぐぐ・・・や゛ぉおおおじろぉおおお!!!!」
「き、木本?!」
八百代の言葉に、木本は突然激昂し襲い掛かって来た。
何かの言葉が、木本を怒らせてしまったらしい。
八百代は激昂した木本に恐ろしい姿に動揺してしまい何も出来ない。
私の方は、すぐさま八百代が憑依している警備日誌を大事に抱きかかえ、
急いで別の場所に移動して、木本とまた距離を取った。
木本は間違いなく八百代を切り裂こうとしていた。
私の式神が身代わりになっていなければ、幽霊とは言え、八百代がどうなっていたかはわからない。
「木本・・・どうしてなんだ・・・どうして、そこまで怒るんだ?
そんな私にも言えない理由なのか・・・」
木本の行動に、八百代は絶望している。
私も八百代の説得では、木本を抑えるのは無理かと落胆しかけた。
けど、私だけでは木本はこんな反応を示したりはしない。
やっぱり、ここは八百代の言葉が問題を解決に導く鍵だと私は思い直した。