第8章「1つには出来ない解答(こたえ)」
「あった・・・」
私は四堂の言っていた資料室をすぐに見つけた。
ドアノブに手を掛けると、部屋に鍵は掛かっていない様子だったので、
すぐに部屋には入れそうではあった。
けれど私は何か嫌な予感がして、四堂にある事を確認してみる。
「四堂・・・この部屋に何か細工とかしてませんよね?」
私は周囲を警戒し、声を抑えて聞くと、四堂は式神を通してクックックと笑う。
「流石、四四だね。私が昔に教えた事はちゃんと覚えているみたいだ。
そんな四四なら、この部屋に仕掛けられた細工を解くことも可能だろうね。」
「やっぱり、何か細工がされていたんですね・・・」
私は四堂の言葉に嫌気が差しながらも、部屋に細工がされているのはわかったので、
もう少しだけ質問を続けることにした。
「もう少し聞きたいんですが、この部屋に細工をしたのは、四堂ですか?それとも2冊目ですか?」
「うーん、そこまで答えちゃうと、かなりの大ヒントになっちゃうんだけどなぁ・・・
でも私の可愛い四四の質問だしなぁーどうしようかなぁー?」
「答えるなら、さっさとして下さい。じゃなければ、今後は四堂に何も頼りません。」
私の質問の答えを、もったいぶる四堂に私は怒った。
真剣な気持ちで、ここに来ている私に対して、四堂は実に不真面目だ。
こんな調子で、本当に私がこの試練に合格出来たら、認めてくれるのだろうか?
私はそこまで心配になってしまう。
「もうー四四は馬鹿真面目なんだから・・・軽い冗談じゃないか。」
「四堂には冗談で済むかもしれませんが、私は真剣に、この試練を受けてるんです。
四堂が試練をそんな風に悪ふざけするなら、私はもう真面目にやりません。」
「そうか・・・悪かった。真剣な四四をからかうのは良くないね。
じゃあ、私も真剣になるよ。」
四堂はそう言うと、今までの陽気な感じを一切無くした。
ちょっとした沈黙の中には、冷たい雰囲気さえあった。
「この建物に仕掛けられた罠は全部、私がしたものだ。
四四、お前なら・・・私の教えたことで全ての罠を対処する事が可能なはずだ。
けど、今回の試練でそれが出来ないのであれば、お前は2冊目の魔の手から、
自力で逃げ出すのは、ほぼ絶望的だろう。
いや、その前に数年はこの建物からさえ、出られないかもしれない。
私はその方がむしろ有難いけどな。お前をここに閉じ込めてしまう方が、
現在の2冊目の行動からして、安全だろうからな。」
「四堂・・・貴方はそこまで・・・」
私は四堂の言葉に背筋がゾクっとした。
真剣になった四堂が、ここまで言うのなら、私がもし試練に失敗し、
この建物に閉じ込められることになったら、四堂は絶対に助けないだろう。
2冊目の行動が落ち着き、安全になったと四堂が判断しない限りは、
私はこの建物に強制的に監禁されるわけだ。
ここに来て、四堂の悪い癖が出始めてしまっているようだ。
私が四堂の眷属から本喰人になって、四堂の私への過保護な行動も、
少しは緩和されたと思いたかったのに・・・
私は四堂の言っていた資料室をすぐに見つけた。
ドアノブに手を掛けると、部屋に鍵は掛かっていない様子だったので、
すぐに部屋には入れそうではあった。
けれど私は何か嫌な予感がして、四堂にある事を確認してみる。
「四堂・・・この部屋に何か細工とかしてませんよね?」
私は周囲を警戒し、声を抑えて聞くと、四堂は式神を通してクックックと笑う。
「流石、四四だね。私が昔に教えた事はちゃんと覚えているみたいだ。
そんな四四なら、この部屋に仕掛けられた細工を解くことも可能だろうね。」
「やっぱり、何か細工がされていたんですね・・・」
私は四堂の言葉に嫌気が差しながらも、部屋に細工がされているのはわかったので、
もう少しだけ質問を続けることにした。
「もう少し聞きたいんですが、この部屋に細工をしたのは、四堂ですか?それとも2冊目ですか?」
「うーん、そこまで答えちゃうと、かなりの大ヒントになっちゃうんだけどなぁ・・・
でも私の可愛い四四の質問だしなぁーどうしようかなぁー?」
「答えるなら、さっさとして下さい。じゃなければ、今後は四堂に何も頼りません。」
私の質問の答えを、もったいぶる四堂に私は怒った。
真剣な気持ちで、ここに来ている私に対して、四堂は実に不真面目だ。
こんな調子で、本当に私がこの試練に合格出来たら、認めてくれるのだろうか?
私はそこまで心配になってしまう。
「もうー四四は馬鹿真面目なんだから・・・軽い冗談じゃないか。」
「四堂には冗談で済むかもしれませんが、私は真剣に、この試練を受けてるんです。
四堂が試練をそんな風に悪ふざけするなら、私はもう真面目にやりません。」
「そうか・・・悪かった。真剣な四四をからかうのは良くないね。
じゃあ、私も真剣になるよ。」
四堂はそう言うと、今までの陽気な感じを一切無くした。
ちょっとした沈黙の中には、冷たい雰囲気さえあった。
「この建物に仕掛けられた罠は全部、私がしたものだ。
四四、お前なら・・・私の教えたことで全ての罠を対処する事が可能なはずだ。
けど、今回の試練でそれが出来ないのであれば、お前は2冊目の魔の手から、
自力で逃げ出すのは、ほぼ絶望的だろう。
いや、その前に数年はこの建物からさえ、出られないかもしれない。
私はその方がむしろ有難いけどな。お前をここに閉じ込めてしまう方が、
現在の2冊目の行動からして、安全だろうからな。」
「四堂・・・貴方はそこまで・・・」
私は四堂の言葉に背筋がゾクっとした。
真剣になった四堂が、ここまで言うのなら、私がもし試練に失敗し、
この建物に閉じ込められることになったら、四堂は絶対に助けないだろう。
2冊目の行動が落ち着き、安全になったと四堂が判断しない限りは、
私はこの建物に強制的に監禁されるわけだ。
ここに来て、四堂の悪い癖が出始めてしまっているようだ。
私が四堂の眷属から本喰人になって、四堂の私への過保護な行動も、
少しは緩和されたと思いたかったのに・・・