第7章「思い出していくほどに・・・」
「びぃえぇええん!!怖いよぉーーーちどぉおおーーー」
「ははははは!四四は相変わらず怖がりだなーほら!おいで?」
「うぅうう・・・」
私は幼い自分と4冊目を俯瞰で見ていた。そして、すぐに気づく。
ここは夢の中で、自分は過去の頃の自分を思い出している事に。
小さい頃の私は、4冊目に毎日のように怖い映画だのを見せられては泣かされて、
4冊目の背に隠れたり、胸の中に逃げ込んでいた。
4冊目は私の怖がる反応が楽しいのか、そんな私を見ては、
あの台詞を言う。
「くっくっく。四四、こんな人間なんかが作り出した恐怖に、
いちいち驚いて、怖がってはいけないよ?
真の恐怖と言うモノは、こんな目の前で分かり易く、現れたりなんかしないのだから。」
「?どういうこと?」
当時、幼くて何も理解出来ていない私は、四堂の言葉に毎度どういうことなのかと尋ねる。
この時の四堂は、いつになく優しい笑顔で私に答える。
「四四がもっと大きくなったなら、いずれは理解出来ることさ。
それより・・・四四、見てごらん?あそこの廊下の先に・・・」
「ぎゃああああ!!ちどぉのばか!いじわるぅうう!!!」
「ははは、ごめん、ごめん♪大丈夫。あんなモノ、ちっとも怖くない私が側にいるんだ。
何も怖がることはないよ、四四。」
「うぅうう・・・ぐすん」
最後はこうして、また私に怖い場面を見せて、からかって遊ぶのだ。
幼い私は、毎度毎度、4冊目こと四堂(しどう)にこんな風にからかわれては、
泣かされて、最後には頭を優しく撫でられ慰められていた。
おかげで今の私はホラー映画とか、そういうのもは一切怖いと感じることがなくなった。
そして、女の子らしくない度胸までもが、身についてしまったので、
今の仕事でも、怖くて出来ないとか、そんな事で困る事はない。
後、幼い頃の私は何故だが、「し」と言う言葉が「ち」に
なってしまう変な癖があった。
その事については、四堂は変に指摘することもなかったけど。
「四四?大丈夫かい?そろそろ、横浜に着くよ?」
「ん?あ、ごめんなさい。私、寝ていたみたいです。」
私は二四に、横浜に向かう新幹線の中で起こされ、夢から覚めた。
二四は私を起こすと、良かったと言う顔をして、またゴートンと何やら話し始める。
そうだ。思えば、私は眷属の頃から、四堂に四四と呼ばれて育てられていた。
四堂は、あの時からいずれは私を44冊目にしようと考えていたのだろうか?
なら、私の前の44冊目はどうしていたんだろう?
まさか・・・私を44冊目にする為に、四堂に殺されたりしたのか・・・?
私は、嫌な事を考えてしまいそうになり、それ以上考えるのは止めた。
これから、横浜に着いたら忙しくなるのに、余計なことは考えない方がいい。
それに、いつかは四堂に聞く日もくるだろう。
四堂が私を子供扱いしなくなって、成長したと認めてくれる日がくれば・・・
「ははははは!四四は相変わらず怖がりだなーほら!おいで?」
「うぅうう・・・」
私は幼い自分と4冊目を俯瞰で見ていた。そして、すぐに気づく。
ここは夢の中で、自分は過去の頃の自分を思い出している事に。
小さい頃の私は、4冊目に毎日のように怖い映画だのを見せられては泣かされて、
4冊目の背に隠れたり、胸の中に逃げ込んでいた。
4冊目は私の怖がる反応が楽しいのか、そんな私を見ては、
あの台詞を言う。
「くっくっく。四四、こんな人間なんかが作り出した恐怖に、
いちいち驚いて、怖がってはいけないよ?
真の恐怖と言うモノは、こんな目の前で分かり易く、現れたりなんかしないのだから。」
「?どういうこと?」
当時、幼くて何も理解出来ていない私は、四堂の言葉に毎度どういうことなのかと尋ねる。
この時の四堂は、いつになく優しい笑顔で私に答える。
「四四がもっと大きくなったなら、いずれは理解出来ることさ。
それより・・・四四、見てごらん?あそこの廊下の先に・・・」
「ぎゃああああ!!ちどぉのばか!いじわるぅうう!!!」
「ははは、ごめん、ごめん♪大丈夫。あんなモノ、ちっとも怖くない私が側にいるんだ。
何も怖がることはないよ、四四。」
「うぅうう・・・ぐすん」
最後はこうして、また私に怖い場面を見せて、からかって遊ぶのだ。
幼い私は、毎度毎度、4冊目こと四堂(しどう)にこんな風にからかわれては、
泣かされて、最後には頭を優しく撫でられ慰められていた。
おかげで今の私はホラー映画とか、そういうのもは一切怖いと感じることがなくなった。
そして、女の子らしくない度胸までもが、身についてしまったので、
今の仕事でも、怖くて出来ないとか、そんな事で困る事はない。
後、幼い頃の私は何故だが、「し」と言う言葉が「ち」に
なってしまう変な癖があった。
その事については、四堂は変に指摘することもなかったけど。
「四四?大丈夫かい?そろそろ、横浜に着くよ?」
「ん?あ、ごめんなさい。私、寝ていたみたいです。」
私は二四に、横浜に向かう新幹線の中で起こされ、夢から覚めた。
二四は私を起こすと、良かったと言う顔をして、またゴートンと何やら話し始める。
そうだ。思えば、私は眷属の頃から、四堂に四四と呼ばれて育てられていた。
四堂は、あの時からいずれは私を44冊目にしようと考えていたのだろうか?
なら、私の前の44冊目はどうしていたんだろう?
まさか・・・私を44冊目にする為に、四堂に殺されたりしたのか・・・?
私は、嫌な事を考えてしまいそうになり、それ以上考えるのは止めた。
これから、横浜に着いたら忙しくなるのに、余計なことは考えない方がいい。
それに、いつかは四堂に聞く日もくるだろう。
四堂が私を子供扱いしなくなって、成長したと認めてくれる日がくれば・・・