第7章「思い出していくほどに・・・」

4冊目との電話が終わり、私はすぐに二四に謝罪する。4冊目の二四への無礼な態度に対して。
けど、二四は苦笑いをしながらも、気を悪くした様子は無さそうだった。

「いやいや、気にしないで欲しい、四四。こんな状況だからね。
4冊目が本気で四四を大事に思うからこそ、連絡してきてくれたんだと思うよ。」
「私も、4冊目の気持ちは有難いとは思ってます。だけど、十二のような考えでいてくれる人なら、
私達の心強い味方にもなってくれたと思うのに・・・非常に残念です。」
「ははは。そこはしょうがないんじゃないかな?
上巻クラスの本喰人は、個性が強い本ばかりらしいからね。
それが生き残る術でもあったのなら、余計にだよ。」
「二四の言う事も一理あるのはありますけど・・・でも・・・」

私は二四がそう言ってくれたとしても、残念にしか思えなかった。
ちょっとだけでいいから、友好的になってくれて、情報をくれるだけで、
どれだけ今の私達が助かるだろうか?
それがわかりきっているだけに、私は歯痒い思いをする。
十二や六の師匠さんだって、4冊目の情報は何よりも欲しいはずなのに、
私と4冊目が普通に連絡が取り合える関係なら、簡単に情報が手に入ったかもしれないのに。

「四四。気にし過ぎは良くないよ。それに私やゴートンが4冊目から
警戒されるのはしょうがないと思う。
4冊目からすれば、全くの赤の他本なんだから。」
「それは、酷い言い方をしてしまえば、そうですけど・・・」
「だからね、四四。私もゴートンも4冊目に認めて貰えるように、
今回の横浜での調査と言うのかな・・・頑張るよ。
そしたら、4冊目も私達を見直してくれて、欲しい情報を
もしかしたらくれるかもしれない。」
「二四・・・有難うございます。私もそうなってくれるように、
全力で協力しますから!」

私は二四の嬉しい言葉に笑顔で答えた。
すると一瞬だけ、私の耳元で4冊目の式神がギギギと嫌な音を出したが、
私は何事も無かったかのようにそれは無視する。
きっと、私が二四に笑顔になったから、4冊目が嫉妬したに違いない。
これからしばらくは、こんな嫌がらせが、ちょくちょくあるのかと思うと、気分が暗くなりそうになる。
その前に、一番心配なのは、4冊目が嫉妬の余りに、
二四やゴートンに過剰な敵対心を持つかもしれないことだ。
そうなったら、私は何が何でも、二四とゴートンを守らなくちゃ。
私の大事なお友達を傷つけようとしたら、この私も流石に4冊目を許すわけにはいかない。
と、その前にこの事をゴートンにも話さないとだわ。
私の口から、4冊目の嫉妬にも気を付けて欲しいと言うのは、
何とも気が引ける。
余計な敵が増えたようなものだ。私が4冊目の元眷属だった所為で。
62/64ページ
スキ