第7章「思い出していくほどに・・・」
「4冊目。四四の事が心配なのはわかります。でも、四四は私達にとっても大事な仲間です。
だから、まだ一緒に行動させて下さい。お願いします。」
二四は、私の持ってる携帯の向こうにいる4冊目に、そう言葉を投げかけた。
私は、二四の言葉に喜びを感じずにはいられなかった。
自分だけが、二四達の仲間だと思っていたのではないことを、
二四がはっきりと言葉で示してくれたのだから。
しかし、喜んでいる私とは正反対に、4冊目は機嫌が悪くなる。
「下巻クラスが、よく言うじゃないか?私の四四を守れる自信があるとでも?」
「ええ。自信ならあります。それに、私一冊だけじゃない、
ゴートンと言う、心強い相棒も私にはいます。」
「ゴートン・・・同じ下巻の50冊目のことか・・・
全く、私の可愛い四四にちょっかいを出す奴が2冊もいるとはね。
虫唾が走るよ。」
「4冊目!その言い方はあんまりです!」
私は、大切な友達が貶されて頭に来た。
4冊目が、十二のような存在の本喰人であってくれたのなら、
こんな理不尽な状況にはならないだろうと思ったからだ。
4冊目が私を大事にしようとしてくれるのは、嬉しくもないのだが、
あまりにも過剰と言うか、異常とも言うのか・・・
とにかく変に嫉妬深い。
それに、私の永遠のパパになりたいとかも、未だに私には理解出来ないしで、
扱いに困る育ての親だ。
「ああ、あの四四が!私の可愛いかった四四が!
そんな奴らを庇うなんて?!聞きたくない!私は何も聞きたくないぞ!!!」
「もう!いい加減にして下さい!4冊目!
現在、危険な状況かもしれないって話を始めたのは、貴方なのに!」
私は、どうにもならない癇癪を起す4冊目に怒りを覚え、叱咤した。
私の叱咤に、4冊目はつまらなさそうに不貞腐れながら黙る。
とても、六の師匠さん以上に長生きしている本喰人には思えない
幼稚な態度に、私は呆れるばかりだった。
「はぁ・・・わかった。どうせ四四を無理矢理に連れ帰れば、
ますます四四に嫌われるのは、この電話で嫌と言う程分かったよ。
あーあー変に気を使って、連絡する期間を開けるんじゃなかったかなぁ?
こんなにも悪い虫がつくのなら、逆にもっとしっかり連絡を取り合えば良かった。」
4冊目はわざとらしく、最後の言葉だけは私に聞こえるように電話口で話す。
この口ぶりだと、4冊目は何を誤解しているのか、私にはさっぱりわからない。
別に二四やゴートンと疚しい事など何もしていないのに、
何やらとんだ誤解をしている。
「なら、横浜まで行って、本喰人を生み出した一族達を一緒に探すのまでは許そう。
そこで、今後の2冊目の行動や、24冊目と50冊目の対応を見て、
四四の身柄をこちらで預かるかどうか決めるのなら、四四も納得してくれるかい?」
「まぁ・・・それであるのなら、まだ・・・」
「と言う事だ。下巻の24冊目君?君もそれでいいかな?」
「はい。それで良いかと思います。4冊目。」
「ふん。澄ました奴だな。ますます気に入らない。
もし私の可愛い四四が、こんな奴と・・・・・」
「4冊目・・・話題が反れてますよ。そんな話をするなら、
今度こそ本気で電話切りますし、二度と電話には出ません。」
「くっ・・・わかった。もうしないから。四四は、そう言って、健気な私を脅すのは止めなさい。
全く誰からそんな事を教わったのか・・・あいつか・・・
12冊目の所為か?」
「はぁ・・・」
私は、また深い溜息をつかずにいられなかった。何故だかわからないが、
十二にまで何やらとばっちりがいきそうで私は心配になった。
と言うか、こんな性格になった一番の原因は4冊目だと言うのに、
都合が悪くなると人の所為にするのは間違っていると私は心の中で強く思う。
でも、ここで変に4冊目に反発しても良い事はないので、今回だけは黙っておくことにした。
だから、まだ一緒に行動させて下さい。お願いします。」
二四は、私の持ってる携帯の向こうにいる4冊目に、そう言葉を投げかけた。
私は、二四の言葉に喜びを感じずにはいられなかった。
自分だけが、二四達の仲間だと思っていたのではないことを、
二四がはっきりと言葉で示してくれたのだから。
しかし、喜んでいる私とは正反対に、4冊目は機嫌が悪くなる。
「下巻クラスが、よく言うじゃないか?私の四四を守れる自信があるとでも?」
「ええ。自信ならあります。それに、私一冊だけじゃない、
ゴートンと言う、心強い相棒も私にはいます。」
「ゴートン・・・同じ下巻の50冊目のことか・・・
全く、私の可愛い四四にちょっかいを出す奴が2冊もいるとはね。
虫唾が走るよ。」
「4冊目!その言い方はあんまりです!」
私は、大切な友達が貶されて頭に来た。
4冊目が、十二のような存在の本喰人であってくれたのなら、
こんな理不尽な状況にはならないだろうと思ったからだ。
4冊目が私を大事にしようとしてくれるのは、嬉しくもないのだが、
あまりにも過剰と言うか、異常とも言うのか・・・
とにかく変に嫉妬深い。
それに、私の永遠のパパになりたいとかも、未だに私には理解出来ないしで、
扱いに困る育ての親だ。
「ああ、あの四四が!私の可愛いかった四四が!
そんな奴らを庇うなんて?!聞きたくない!私は何も聞きたくないぞ!!!」
「もう!いい加減にして下さい!4冊目!
現在、危険な状況かもしれないって話を始めたのは、貴方なのに!」
私は、どうにもならない癇癪を起す4冊目に怒りを覚え、叱咤した。
私の叱咤に、4冊目はつまらなさそうに不貞腐れながら黙る。
とても、六の師匠さん以上に長生きしている本喰人には思えない
幼稚な態度に、私は呆れるばかりだった。
「はぁ・・・わかった。どうせ四四を無理矢理に連れ帰れば、
ますます四四に嫌われるのは、この電話で嫌と言う程分かったよ。
あーあー変に気を使って、連絡する期間を開けるんじゃなかったかなぁ?
こんなにも悪い虫がつくのなら、逆にもっとしっかり連絡を取り合えば良かった。」
4冊目はわざとらしく、最後の言葉だけは私に聞こえるように電話口で話す。
この口ぶりだと、4冊目は何を誤解しているのか、私にはさっぱりわからない。
別に二四やゴートンと疚しい事など何もしていないのに、
何やらとんだ誤解をしている。
「なら、横浜まで行って、本喰人を生み出した一族達を一緒に探すのまでは許そう。
そこで、今後の2冊目の行動や、24冊目と50冊目の対応を見て、
四四の身柄をこちらで預かるかどうか決めるのなら、四四も納得してくれるかい?」
「まぁ・・・それであるのなら、まだ・・・」
「と言う事だ。下巻の24冊目君?君もそれでいいかな?」
「はい。それで良いかと思います。4冊目。」
「ふん。澄ました奴だな。ますます気に入らない。
もし私の可愛い四四が、こんな奴と・・・・・」
「4冊目・・・話題が反れてますよ。そんな話をするなら、
今度こそ本気で電話切りますし、二度と電話には出ません。」
「くっ・・・わかった。もうしないから。四四は、そう言って、健気な私を脅すのは止めなさい。
全く誰からそんな事を教わったのか・・・あいつか・・・
12冊目の所為か?」
「はぁ・・・」
私は、また深い溜息をつかずにいられなかった。何故だかわからないが、
十二にまで何やらとばっちりがいきそうで私は心配になった。
と言うか、こんな性格になった一番の原因は4冊目だと言うのに、
都合が悪くなると人の所為にするのは間違っていると私は心の中で強く思う。
でも、ここで変に4冊目に反発しても良い事はないので、今回だけは黙っておくことにした。