第7章「思い出していくほどに・・・」
私は戸惑った。あの4冊目からの久しぶりの電話に。
けど、出ないわけにもいなかった。どうせ、この電話に出なければ出ないで、
今度は式神などを使って、4冊目がどうあっても、
私に連絡をしてくるのはわかっていたからだ。
それに今は電話に出れない状況ではないのは、4冊目にわかっているに違いない。
あの人はそういう本喰人だ。
「も、もしもし?」
「やぁ!四四かい?どう?最近は元気にしてたかい?」
少し動揺している私とは対照的に、4冊目は昔と変わらず、陽気な声で私に話かけてくる。
その雰囲気は、とても何年ぶりかに会話してるとは思えない感じだ。
ま・・・いつものことではあるけど。
「お久しぶりです。4冊目。私は元気でやっています。」
「うぅう・・・四四は相変わらず冷たい態度だねぇ・・・
4冊目だなんて、水臭い言い方して・・・
まだ、あの出来事を根に持ってるのかい?そろそろ、許してくれてもいいと思うんだけどな。」
私の他人行儀な態度に、4冊目は電話の向こうで大袈裟に悲しんで見せる。
もちろん、こんな態度は茶番でしかない。
4冊目がこれくらいで、本気で悲しむわけがないのだから。
私はうんざりしながらも、溜息をついて、更に4冊目の電話に答える。
「それより、どうして電話して来たのですか?何か用でも?」
「用も何も、可愛い四四の声を聞きたいから、電話したに決まってるだろ?」
「そんな下らないことを言うなら、電話を切りますけど、いいですか?」
私は4冊目の電話に嫌気がさして、通話を切ろうとした。
すると、すぐに大きな声で4冊目が慌て出して、私に言う。
「あーもう!四四は本当に酷い子だね!!
あの件以来から、すっかり私に不審を抱いてしまって・・・
もう、そろそろ反抗期?と言うのか、それを辞めて、
私の話を素直に聞いて欲しいんだけどなぁ・・・」
「そんなことは、今はどうでもいいです。結局、何で連絡して来たのですか?4冊目。」
私は低い声になって、もう一度4冊目に聞いた。
電話の向こうで、4冊目も溜息をつき、少し沈黙する。
溜息をつきたいのは、私の方だと言うのに。
「最近は12冊目達と随分楽しそうにしてると言うのに、四四は私には冷たいね。
本当、嫉妬してしまいそうだよ。私がこんなにも手塩に掛けて育てた子は四四しかいないと言うのに。」
「そ、それは・・・育てて貰った事には、私も感謝はしています。4冊目。」
さっきまでの態度と変わり、4冊目は真面目な声になる。
私は咄嗟に過去の癖で、4冊目に対して下手に出てしまう。
眷属だった頃の癖は、正直言って、今も治ってはいない。
いや、克服出来ていないと言うべきかも。
「四四。12冊目達と一緒にいるお前ならわかってると思うが、
2冊目が動き出してる。
過去に協力していた私に、また自分に協力しろと話を振って来ていてね。」
「?!」
私は4冊目の言葉に目を見開く。まさか、あの4冊目がそんな話を
私にしてくれるとは、正直思っていなかった。
過去に他の本喰人の話など、一切したことがないのに。
「私は今回は2冊目に協力する気は全くない。
過去に協力したのだって、共通する目的があったからだが、
今はそんなものはない。
しかし、私が拒めば、今の2冊目は何をしてくるか、正直わからない状態だ。
だから、四四。私の元に一旦帰っておいで。2冊目の魔の手がお前に伸びる前にね。」
「え?」
私は4冊目の次の言葉に、思考が停止しそうになった。
どうして?私が2冊目に狙われるの?4冊目側の本喰人だと思われてと言う事?
けど、出ないわけにもいなかった。どうせ、この電話に出なければ出ないで、
今度は式神などを使って、4冊目がどうあっても、
私に連絡をしてくるのはわかっていたからだ。
それに今は電話に出れない状況ではないのは、4冊目にわかっているに違いない。
あの人はそういう本喰人だ。
「も、もしもし?」
「やぁ!四四かい?どう?最近は元気にしてたかい?」
少し動揺している私とは対照的に、4冊目は昔と変わらず、陽気な声で私に話かけてくる。
その雰囲気は、とても何年ぶりかに会話してるとは思えない感じだ。
ま・・・いつものことではあるけど。
「お久しぶりです。4冊目。私は元気でやっています。」
「うぅう・・・四四は相変わらず冷たい態度だねぇ・・・
4冊目だなんて、水臭い言い方して・・・
まだ、あの出来事を根に持ってるのかい?そろそろ、許してくれてもいいと思うんだけどな。」
私の他人行儀な態度に、4冊目は電話の向こうで大袈裟に悲しんで見せる。
もちろん、こんな態度は茶番でしかない。
4冊目がこれくらいで、本気で悲しむわけがないのだから。
私はうんざりしながらも、溜息をついて、更に4冊目の電話に答える。
「それより、どうして電話して来たのですか?何か用でも?」
「用も何も、可愛い四四の声を聞きたいから、電話したに決まってるだろ?」
「そんな下らないことを言うなら、電話を切りますけど、いいですか?」
私は4冊目の電話に嫌気がさして、通話を切ろうとした。
すると、すぐに大きな声で4冊目が慌て出して、私に言う。
「あーもう!四四は本当に酷い子だね!!
あの件以来から、すっかり私に不審を抱いてしまって・・・
もう、そろそろ反抗期?と言うのか、それを辞めて、
私の話を素直に聞いて欲しいんだけどなぁ・・・」
「そんなことは、今はどうでもいいです。結局、何で連絡して来たのですか?4冊目。」
私は低い声になって、もう一度4冊目に聞いた。
電話の向こうで、4冊目も溜息をつき、少し沈黙する。
溜息をつきたいのは、私の方だと言うのに。
「最近は12冊目達と随分楽しそうにしてると言うのに、四四は私には冷たいね。
本当、嫉妬してしまいそうだよ。私がこんなにも手塩に掛けて育てた子は四四しかいないと言うのに。」
「そ、それは・・・育てて貰った事には、私も感謝はしています。4冊目。」
さっきまでの態度と変わり、4冊目は真面目な声になる。
私は咄嗟に過去の癖で、4冊目に対して下手に出てしまう。
眷属だった頃の癖は、正直言って、今も治ってはいない。
いや、克服出来ていないと言うべきかも。
「四四。12冊目達と一緒にいるお前ならわかってると思うが、
2冊目が動き出してる。
過去に協力していた私に、また自分に協力しろと話を振って来ていてね。」
「?!」
私は4冊目の言葉に目を見開く。まさか、あの4冊目がそんな話を
私にしてくれるとは、正直思っていなかった。
過去に他の本喰人の話など、一切したことがないのに。
「私は今回は2冊目に協力する気は全くない。
過去に協力したのだって、共通する目的があったからだが、
今はそんなものはない。
しかし、私が拒めば、今の2冊目は何をしてくるか、正直わからない状態だ。
だから、四四。私の元に一旦帰っておいで。2冊目の魔の手がお前に伸びる前にね。」
「え?」
私は4冊目の次の言葉に、思考が停止しそうになった。
どうして?私が2冊目に狙われるの?4冊目側の本喰人だと思われてと言う事?