第7章「思い出していくほどに・・・」
六ちゃんが自分の思い出せない過去の記憶を取り戻したら、最悪の場合は私が、
六ちゃんに襲われ、殺されるか、もしくは共喰いされるかもしれない危険が
あることをお母様は私に告げた。
私はきっと顔が真っ青になってしまっていると思う。
鏡がないので、確認は出来ないけど。背筋が凍るのを感じる。
そんな私に、お母様は、一旦深呼吸をしてから、再度私との話を再開させる。
「セア。貴女にとって、とても辛くて酷い話をしているのは、私も承知しているつもりよ。
けどね、可能性がある以上は、貴女に話さなければならないと思ったの。
もちろん、記憶を取り戻したからと言って、六がすぐに貴女に牙を剥くとも言えないわ。
過去は過去だと、六はしっかり向き合って、過去の自分と戦ってくれると、私は信じてる。」
「お母様・・・」
「だから、セア。貴女も、何よりも今の六の味方でいるのよ?
今の六を信じて、愛を貫くのよ?それが貴女が六にしてあげられる最大のことなのよ。」
「うん。わかったわ。お母様。」
私は、久しぶりに小さい頃の様に、お母様の胸に甘えた。
お母様は、あの頃の様に優しく私を抱きしめてくれて、頭を撫でてくれる。
「セア。私の大事な子。まさか、セアがあの六にとって、
大事なパートナーになってくれるなんて、思いもしなかったわ。
不思議な気持ちね・・・セアには、私の隠してきたものが、
わかってしまったのかしら?」
「え?どういうこと?お母様?」
「セアにだけ言うんだからね?女の本同士の極秘な話よ?
絶対に誰にも言っちゃ駄目だからね?」
「う、うん・・・」
お母様は微笑みながら、私にそう釘を差すと、私の耳元でそっと呟く。
「私の本当の最初の初恋の本はね・・・6冊目だったの・・・」
と。
私が心臓が飛び出してしまうんじゃないかと思った。
え?お母様の初恋の本喰人が・・・六ちゃんだったの?本当に?
私は、少し混乱しながらも、お母様に甘えながら、
顔を見上げるとお母様はクスクスと私を見て笑っている。
「私がまだ小さい頃にね。六は、とってもクールで、喧嘩も強くて、礼儀正しくて、
その頃は、六も変に「女」と言うモノを憎んでいなかったから、
私の兄代わりみたいなことをしてくれたことがあったのよ。」
「そ、そうだったの?」
「そう♪怒られたりもしたわ。はしたなくするなってね♪」
「嘘・・・今の私みたいに???」
「あら?セアも同じように言われたことあるの?」
「う・・・うん。」
「うふふ♪いやねぇーそんなとこまで、セアは私に似ちゃったの?
これから、夫婦になるなら、六を失望させちゃ駄目よ?」
「わ、わかってるもん・・・」
「だといいのだけれど♪六は私にとっても特別で大事な本喰人ではあるけれど、
セアも私には大事でかけがえのない眷属(こども)よ♪
だから、六が悪い方向に向かいそうになったら、セア。
貴女が止めてあげて頂戴ね?」
「はい!お母様!私が絶対に命を賭けても、六ちゃんを悪の道になんて行かせないわ!」
「うふふ♪そう!その調子よ!セア♥」
私は今回の事で、ますますお母様と親子の絆が深まったように感じた。
こんな形でお母様の極秘情報を知るなんて・・・
ヴァンダムが知ったら、かなり私に悔しがるだろうなぁ♪
もしかしたら、あのノウェムでさえも、嫉妬するかも?
六ちゃんに襲われ、殺されるか、もしくは共喰いされるかもしれない危険が
あることをお母様は私に告げた。
私はきっと顔が真っ青になってしまっていると思う。
鏡がないので、確認は出来ないけど。背筋が凍るのを感じる。
そんな私に、お母様は、一旦深呼吸をしてから、再度私との話を再開させる。
「セア。貴女にとって、とても辛くて酷い話をしているのは、私も承知しているつもりよ。
けどね、可能性がある以上は、貴女に話さなければならないと思ったの。
もちろん、記憶を取り戻したからと言って、六がすぐに貴女に牙を剥くとも言えないわ。
過去は過去だと、六はしっかり向き合って、過去の自分と戦ってくれると、私は信じてる。」
「お母様・・・」
「だから、セア。貴女も、何よりも今の六の味方でいるのよ?
今の六を信じて、愛を貫くのよ?それが貴女が六にしてあげられる最大のことなのよ。」
「うん。わかったわ。お母様。」
私は、久しぶりに小さい頃の様に、お母様の胸に甘えた。
お母様は、あの頃の様に優しく私を抱きしめてくれて、頭を撫でてくれる。
「セア。私の大事な子。まさか、セアがあの六にとって、
大事なパートナーになってくれるなんて、思いもしなかったわ。
不思議な気持ちね・・・セアには、私の隠してきたものが、
わかってしまったのかしら?」
「え?どういうこと?お母様?」
「セアにだけ言うんだからね?女の本同士の極秘な話よ?
絶対に誰にも言っちゃ駄目だからね?」
「う、うん・・・」
お母様は微笑みながら、私にそう釘を差すと、私の耳元でそっと呟く。
「私の本当の最初の初恋の本はね・・・6冊目だったの・・・」
と。
私が心臓が飛び出してしまうんじゃないかと思った。
え?お母様の初恋の本喰人が・・・六ちゃんだったの?本当に?
私は、少し混乱しながらも、お母様に甘えながら、
顔を見上げるとお母様はクスクスと私を見て笑っている。
「私がまだ小さい頃にね。六は、とってもクールで、喧嘩も強くて、礼儀正しくて、
その頃は、六も変に「女」と言うモノを憎んでいなかったから、
私の兄代わりみたいなことをしてくれたことがあったのよ。」
「そ、そうだったの?」
「そう♪怒られたりもしたわ。はしたなくするなってね♪」
「嘘・・・今の私みたいに???」
「あら?セアも同じように言われたことあるの?」
「う・・・うん。」
「うふふ♪いやねぇーそんなとこまで、セアは私に似ちゃったの?
これから、夫婦になるなら、六を失望させちゃ駄目よ?」
「わ、わかってるもん・・・」
「だといいのだけれど♪六は私にとっても特別で大事な本喰人ではあるけれど、
セアも私には大事でかけがえのない眷属(こども)よ♪
だから、六が悪い方向に向かいそうになったら、セア。
貴女が止めてあげて頂戴ね?」
「はい!お母様!私が絶対に命を賭けても、六ちゃんを悪の道になんて行かせないわ!」
「うふふ♪そう!その調子よ!セア♥」
私は今回の事で、ますますお母様と親子の絆が深まったように感じた。
こんな形でお母様の極秘情報を知るなんて・・・
ヴァンダムが知ったら、かなり私に悔しがるだろうなぁ♪
もしかしたら、あのノウェムでさえも、嫉妬するかも?