第7章「思い出していくほどに・・・」
悩む六ちゃんに、お母様は冷静になって答える。
「私も3冊目から、曖昧にしか聞いてないのだけれどね。
36冊目の存在は0冊目をこの世に出現させる時に必要な存在だったかもしれないの。」
「何?!それは真か!キュアート殿?!」
「ええ。3冊目は確かに私にそう言ったわ。
ただ、どう必要なのかは3冊目も、ちゃんと答える事は出来なかったみたい。」
「なんと・・・36冊目は、そんな貴重な本かもしれなかったのか。
しかし、なら何故2冊目は18冊目を嗾けて、殺させたのだ。
あいつは、0冊目の出現を狙っていたはずなのに、さっぱり理解出来ぬ。」
「私もわからないけど・・・2冊目が殺させたところを見ると、
本喰人としての生死は問わないのかもしれないわね。
本喰人の核である「本」さえ無事であれば、良かったのかもしれないわ。」
「ふむ・・・そういうことになるな。2冊目の行動から見れば・・・」
お母様と六ちゃんは2冊同士で、うーんと唸り合っている。
私達もお母様達と一緒になって悩む。
「だが、それはそれとしても、十二にとって、そこまで大事な存在になるとは、
拙者は思えないのだが・・・?」
「あら?今の六だったら、理解出来ると思うのだけれど?」
「何?どういうことだ?キュアート殿?」
六ちゃんの質問に、お母様はまたニッコリと笑う。
「36冊目は十二の為に女の本でいることを決めた。
それって、十二と親友でいるよりも、将来は恋人か、
夫婦になるつもりだったんじゃないかしら?」
「そ、それはつまり・・・」
「そう♪今の六と娘のセアと同じ関係よ♥」
「しかし、だな!」
「しかしも何も無いわ!では、六に聞くけど、娘のセアが
悲しむような残虐非道な行いを六はしたいと思う?」
「そ、それは・・・思わん。」
「でしょ?」
「つまりは、大事なパートナーが出来れば、十二の奴が過去の非道な本に戻りそうになっても、
引き止めることが出来たであろうと言う事か?」
「そういうことね♥1冊目と3冊目は、36冊目の存在が、今の十二にとって、
そうなるように願っていたみたいね。」
「なるほど・・・理解出来ないわけでもないが。」
六ちゃんはお母様に言われて、自分なりに納得は出来たみたい。
それにしても、お母様ったら・・・さりげなく六ちゃんに恥ずかしいこと言わせて・・・
私は2冊きりの時に、六ちゃんとそんな話がしたかったわ。
ノウェムとイーリスなんて、どうしたらいいのやらって困った顔してるもの。
けど、あの十二をそこまで想う36冊目って本に、私も会ってみたかったなぁ。
きっと性格の良い、優しい本だったに違いない。
2冊目の陰謀で、殺されなければならなかったなんて、十二が可哀想すぎるわ。
一緒に世界を巡って、のんびりと暮らしていくつもりだったって、
寂しそうに話してくれたものね。
あの感じだと、十二もいずれは36冊目の気持ちに気付いて、
いい感じに本喰人同士のカップルになったでしょうに。
「私も3冊目から、曖昧にしか聞いてないのだけれどね。
36冊目の存在は0冊目をこの世に出現させる時に必要な存在だったかもしれないの。」
「何?!それは真か!キュアート殿?!」
「ええ。3冊目は確かに私にそう言ったわ。
ただ、どう必要なのかは3冊目も、ちゃんと答える事は出来なかったみたい。」
「なんと・・・36冊目は、そんな貴重な本かもしれなかったのか。
しかし、なら何故2冊目は18冊目を嗾けて、殺させたのだ。
あいつは、0冊目の出現を狙っていたはずなのに、さっぱり理解出来ぬ。」
「私もわからないけど・・・2冊目が殺させたところを見ると、
本喰人としての生死は問わないのかもしれないわね。
本喰人の核である「本」さえ無事であれば、良かったのかもしれないわ。」
「ふむ・・・そういうことになるな。2冊目の行動から見れば・・・」
お母様と六ちゃんは2冊同士で、うーんと唸り合っている。
私達もお母様達と一緒になって悩む。
「だが、それはそれとしても、十二にとって、そこまで大事な存在になるとは、
拙者は思えないのだが・・・?」
「あら?今の六だったら、理解出来ると思うのだけれど?」
「何?どういうことだ?キュアート殿?」
六ちゃんの質問に、お母様はまたニッコリと笑う。
「36冊目は十二の為に女の本でいることを決めた。
それって、十二と親友でいるよりも、将来は恋人か、
夫婦になるつもりだったんじゃないかしら?」
「そ、それはつまり・・・」
「そう♪今の六と娘のセアと同じ関係よ♥」
「しかし、だな!」
「しかしも何も無いわ!では、六に聞くけど、娘のセアが
悲しむような残虐非道な行いを六はしたいと思う?」
「そ、それは・・・思わん。」
「でしょ?」
「つまりは、大事なパートナーが出来れば、十二の奴が過去の非道な本に戻りそうになっても、
引き止めることが出来たであろうと言う事か?」
「そういうことね♥1冊目と3冊目は、36冊目の存在が、今の十二にとって、
そうなるように願っていたみたいね。」
「なるほど・・・理解出来ないわけでもないが。」
六ちゃんはお母様に言われて、自分なりに納得は出来たみたい。
それにしても、お母様ったら・・・さりげなく六ちゃんに恥ずかしいこと言わせて・・・
私は2冊きりの時に、六ちゃんとそんな話がしたかったわ。
ノウェムとイーリスなんて、どうしたらいいのやらって困った顔してるもの。
けど、あの十二をそこまで想う36冊目って本に、私も会ってみたかったなぁ。
きっと性格の良い、優しい本だったに違いない。
2冊目の陰謀で、殺されなければならなかったなんて、十二が可哀想すぎるわ。
一緒に世界を巡って、のんびりと暮らしていくつもりだったって、
寂しそうに話してくれたものね。
あの感じだと、十二もいずれは36冊目の気持ちに気付いて、
いい感じに本喰人同士のカップルになったでしょうに。