第1章「下巻の奴等」
「てめぇが、そうしてまた雑魚本達と仲良くしてるなら、好都合だ。
昔の36冊目の様にしてやるよ!てめぇを、まずズタボロにして
何も出来なくしてからなぁああああ?!!」
18はそう叫びながら、俺に攻撃を仕掛けて来た。
最初は、能力を使わずに、ただ殴ってきたようだ。
それでも、普通の人間からすれば、かなり早い速度のパンチだ。
「流石に、これじゃ当たらないか。」
「馬鹿にすんなよー脳筋本。お前の鈍間なパンチに俺が当たるわけねぇーだろうが!」
「そうかい?じゃあ、次のこれならどうだぁあああ?」
18はニヤリと笑い、俺の目の前から姿を消した。
そして、いきなり俺の目の間に現れ、俺を殴ろうとしていた。
俺は、咄嗟に身体を動かし、なんとか危機一髪で避けられた。
「ちぃ。やるな。俺様のこのパンチをかわすか。」
18は少しだけ、悔しそうにはしたが、すぐに立ち直る。
まるで予想済みだったと言わんばかりの態度だ。
「でも、俺様のこんなパンチを喰らってるわけないよな?
じゃなければ、てめぇなんざ、数分で倒せちまうからよぉお?」
「ギャアギャア、うるさいんだよーお前は!さっさと攻撃して来いよ!駄犬本!」
「んだぁああと!!!!!」
意気揚々と語ってくる18に頭が来て、俺は煽った。18もそれにカチンと来たようで、
今度こそ、俺に本気の攻撃を仕掛けてきた。
これは、このタイミングだと思い、ある能力を使う。
18は俺の顔面に思いっきりパンチを喰らわして来た。
俺はわざとそれを喰らってやった。俺の身体は綺麗に空中を舞う。
それを見た、18は再度ニヤリと笑った。が・・・
自分も同時に誰かに殴られ、吹っ飛ぶことになった。
「な、なんでだ・・・?俺様は確かに12冊目を・・・殴ったはず?じゃあ、誰が?」
18は殴って来た相手を、確認する。それは鏡に映ったような反射された18の姿だった。
「俺様が俺様を、な、殴っただと・・・?!」
驚愕した顔の18に、無傷の俺は言ってやった。
「その怪物は自分の姿を未だに知りません。
怪物は初めての鏡を見て、自分の姿を知り、その醜さに怒り、鏡を壊しました。
鏡を壊して知ったのです。あれは自分の姿であったのだと。」
「な・・・なんだと・・・」
俺の言葉に、18は戸惑いながらも、何とか耐えた。
無傷の俺を見て、何よりも悔しそうにする。
18からすれば、しっかりと殴ったつもりだろう。
俺も、実は全く無傷と言うわけでは本当はなかった。
少しは現実でも喰らってはいるが、耐えれない痛みではない。
俺は18を油断させる為に、無傷を装っているだけだ。
「よう・・・怪物になった気分はどうだよ?18?過去のままの
俺なら、お前のあの攻撃で吹っ飛ばされて、痛みで動けない俺に
追撃して、ズタボロにするんだろうな?
で、俺が弱ったのを確認して、今度は今そこにいる、50冊目を嬉しそうに殺すわけだ。
そして、最後はまた、あの36冊目みたいに喰うんだろう?な?」
「ぐ・・・ま、待てよ・・・」
心底、怒っている俺に、18はたじろぐ。さぞや、馬鹿にしていただろう。
普段は戦うのが嫌いな俺は、争いごとには極力逃げていた。
18からすれば、その姿は軟弱で、惨めであったことだろう。
けれど、普段、戦わない男が弱いのかと言えば、そうでないことを、
今日、この18に俺は徹底的に思い知らせなければならない。
あの時に非情になりきれずに、18と戦わないせいで、
36冊目を失う事になった、俺の罪だから。
昔の36冊目の様にしてやるよ!てめぇを、まずズタボロにして
何も出来なくしてからなぁああああ?!!」
18はそう叫びながら、俺に攻撃を仕掛けて来た。
最初は、能力を使わずに、ただ殴ってきたようだ。
それでも、普通の人間からすれば、かなり早い速度のパンチだ。
「流石に、これじゃ当たらないか。」
「馬鹿にすんなよー脳筋本。お前の鈍間なパンチに俺が当たるわけねぇーだろうが!」
「そうかい?じゃあ、次のこれならどうだぁあああ?」
18はニヤリと笑い、俺の目の前から姿を消した。
そして、いきなり俺の目の間に現れ、俺を殴ろうとしていた。
俺は、咄嗟に身体を動かし、なんとか危機一髪で避けられた。
「ちぃ。やるな。俺様のこのパンチをかわすか。」
18は少しだけ、悔しそうにはしたが、すぐに立ち直る。
まるで予想済みだったと言わんばかりの態度だ。
「でも、俺様のこんなパンチを喰らってるわけないよな?
じゃなければ、てめぇなんざ、数分で倒せちまうからよぉお?」
「ギャアギャア、うるさいんだよーお前は!さっさと攻撃して来いよ!駄犬本!」
「んだぁああと!!!!!」
意気揚々と語ってくる18に頭が来て、俺は煽った。18もそれにカチンと来たようで、
今度こそ、俺に本気の攻撃を仕掛けてきた。
これは、このタイミングだと思い、ある能力を使う。
18は俺の顔面に思いっきりパンチを喰らわして来た。
俺はわざとそれを喰らってやった。俺の身体は綺麗に空中を舞う。
それを見た、18は再度ニヤリと笑った。が・・・
自分も同時に誰かに殴られ、吹っ飛ぶことになった。
「な、なんでだ・・・?俺様は確かに12冊目を・・・殴ったはず?じゃあ、誰が?」
18は殴って来た相手を、確認する。それは鏡に映ったような反射された18の姿だった。
「俺様が俺様を、な、殴っただと・・・?!」
驚愕した顔の18に、無傷の俺は言ってやった。
「その怪物は自分の姿を未だに知りません。
怪物は初めての鏡を見て、自分の姿を知り、その醜さに怒り、鏡を壊しました。
鏡を壊して知ったのです。あれは自分の姿であったのだと。」
「な・・・なんだと・・・」
俺の言葉に、18は戸惑いながらも、何とか耐えた。
無傷の俺を見て、何よりも悔しそうにする。
18からすれば、しっかりと殴ったつもりだろう。
俺も、実は全く無傷と言うわけでは本当はなかった。
少しは現実でも喰らってはいるが、耐えれない痛みではない。
俺は18を油断させる為に、無傷を装っているだけだ。
「よう・・・怪物になった気分はどうだよ?18?過去のままの
俺なら、お前のあの攻撃で吹っ飛ばされて、痛みで動けない俺に
追撃して、ズタボロにするんだろうな?
で、俺が弱ったのを確認して、今度は今そこにいる、50冊目を嬉しそうに殺すわけだ。
そして、最後はまた、あの36冊目みたいに喰うんだろう?な?」
「ぐ・・・ま、待てよ・・・」
心底、怒っている俺に、18はたじろぐ。さぞや、馬鹿にしていただろう。
普段は戦うのが嫌いな俺は、争いごとには極力逃げていた。
18からすれば、その姿は軟弱で、惨めであったことだろう。
けれど、普段、戦わない男が弱いのかと言えば、そうでないことを、
今日、この18に俺は徹底的に思い知らせなければならない。
あの時に非情になりきれずに、18と戦わないせいで、
36冊目を失う事になった、俺の罪だから。