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第7章「思い出していくほどに・・・」

「それは本当か!セア?!」
「ええ!だから、失礼の無いようにお出迎えの準備してくれる?」
「わかった。母上も喜ばれるだろうからな!こちらで、諸々の準備はしておこう。
ところでイギリスには何日くらい滞在する予定なんだ?」
「うーん、そうねぇ。それはまだ未定かな。きっと6冊目はお母様と
お話されてから、今後の予定を決めると思うわ。」
「では、長期滞在も考えて、別荘辺りも用意した方がいいか・・・
どうせ、お前も6冊目と2冊きりで基本は居たいだろうからな。」
「流石、ノウェムはわかってるじゃない♪」
「何がわかっているだ。お前が6冊目を連れて帰ってくるから許しているだけだ。
でなければ、こんなにもオレが許すものか。
とにかく空港に着いたら、また連絡をくれ。迎えに行く。」
「はいはいーわかりました。じゃあね♪」

私は兄のノウェムに電話して、イギリスでの暮らしに不自由しないように、面倒な事は全部頼んだ。
後は、お母様にも嬉しい報告をしなくちゃいけないしね♪

「セア殿。拙者は何もかも、セア殿に任せてしまっているが、良いのか?
何か拙者にも出来ることがあるのなら、遠慮なく言って欲しいのだが・・・」

六ちゃんは私がノウェムと電話し終わってから、すぐに心配そうな顔で聞いてくる。
六ちゃんからすると、今まで自分の事は全部自分でしていたから、
誰かに何かを任せるのは、ソワソワしちゃうみたいね。
そんな六ちゃんも可愛い♪と言いたいとこだけど、本人に言ったら、
絶対に怒っちゃうから、黙っておこうっと♪
私は代わりに、六ちゃんにして欲しいことを言ってみた。

「あのね、六ちゃん。代わりと言うのもなんだけど、して欲しい事が何点かあるんだけど、お願い出来る?」
「ほう?どんな事だ?セア殿?」
「まずは、お母様、いえキュアート様と面会してくれる?」
「うむ。それは言われずとも、イギリスに着いたら、真っ先にしようと思っていた。
セア殿との・・・その今後の付き合いについても言わなければだしな・・・」
「六ちゃんったら・・・」

私達は会話の途中でお互いに照れる。
六ちゃんは礼儀とか、そういうの大事にする本喰人ですものね。
きっと、私と恋人の仲になったことをお母様に報告しなければと、
思ってくれているに違いない。

「と、とにかくだ!セア殿。その件は大丈夫だ。他にはして欲しい事は?」

六ちゃんは恥ずかしそうにしながらも、話題を元に戻す。
いけない、いけない。私も惚気てる場合じゃないわ。

「後は、私と同じ眷属達の強さを六ちゃんが見てくれないかしら?
で、駄目そうなところがあったら、指導して欲しいと言うか・・・」
「うむ。そういうことなら、拙者の得意とするところだから、構わぬぞ。セア殿。」
「良かった♪きっとノウェムやヴァンダムは大喜びするわ♪
六ちゃんと話してみたいと言ってたし♪」
「その者達は、セア殿の兄弟のようなものか?」
「うん♪ノウェムが兄で、ヴァンダムは弟みたいな感じかな。」
「キュアート殿は、本当に眷属が多いのだな。前々から話は聞いてはいるが、
今度の事で会えるとなると、拙者も楽しみだ。」
「現地に着いたら、ちゃんと挨拶させるから♪楽しみにしてて♪」

私はジェットの中で、六ちゃんに私の眷属達(きょうだいたち)の話をした。
六ちゃんは全員の名前を覚えるのに一苦労と言った感じだった。
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