第7章「思い出していくほどに・・・」
オレ達は密談する為に、キュアート様達がいる部屋より、遠い場所である、
出入り口付近で、警戒しながら話し込んだ。
「今回はご挨拶程度のつもりなのだろうな、向こうは。」
「まさか、人間を手先に使うなんてな。」
「あの会社は怪しいと疑ってはいましたが、しかし社長が
2冊目の手先だったとは思いませんでした。」
「いや、社長くらいでないと、自由に動けないだろう。
だが、イーリスの嫌な予感は当たっていたわけだ。そこは見事だったぞ、イーリス。」
「そ、そんな。本当なら、オスカー様の手前、外れてて欲しかったのですが。」
「だよな。キュアート様も悲しむだろう。オスカー様が自分の為に
資金援助してくれた会社だったのによ。」
イーリスとヴァンダムは、キュアート様の事を思い、辛そうな顔をする。
確かに、オスカー様の思いやりが仇になったのだから、オレだって本音を言えば悲しい。
キュアート様が一番辛く悲しいだろうけどな。
「仕方がない。オスカー様とて、裏ではこんな事になってるだなんて、
想像もされてないだろう。
オスカー様はあくまでも人間。本喰人同士の戦いなど無縁の方だ。
それに、オスカー様を本喰人同士の争いに巻き込まないにしようとしてるのは、母上自身だ。
なら、オレ達も絶対にオスカー様に気付かれるような行動はしてはいけない。
わかるな?お前達。」
オレは自分の感情を二の次にして、イーリスやヴァンダムに忠告した。
2冊達は、真剣な顔になりオレに向かって無言で頷く。
そう、オレ達は何があっても母上と母上が大事にされている、その周りの存在を守るだけだ。
それを自分の感情で出来なくなってしまっては、本末転倒だ。
「では、今後はどうするのですか?ノウェム。」
「そうだな。今日のとこは、向こうも何もしてこなそうだから、
明日からだな。
今日のとこは、これ以上はキュアート様とも相談も出来まい。」
「うーん・・・そうですね。今夜はもう無理ですね。」
オレ達は寝室を見て、皆で顔を見合わせ、やれやれと言った雰囲気になる。
こんな状況になろうとも、キュアート様はオスカー様と愛し合うことは止めないだろう。
そこが、キュアート様らしさでもある。今日はオスカー様に
心配かけたのもあるから余計に、愛し合ってしまうだろうな。
「さて、今日の警備は交代で行えばいいだろう。オレはホテルに掛け合って、
もう一つ部屋を借りれない聞いてくる。」
「あ、それなら、私が聞いてきますよ?!」
「いいや、イーリスは残った方がいい。女の本じゃないと出来ない事もあるかもしれないからな。
それに、オレは表面上は数に入ってない存在だからな。
何かとオレの方が都合がいいだろう。」
「ノウェム兄貴は、本当に出来る男だよな。」
「おいおい。感心してる場合か?ヴァンダム。オレにもしものことがあったら、
次はお前が、眷属達(きょうだいたち)を纏めるんだぞ?
セアは当てに出来ないからな。」
「そうだけどよぉ・・・セア姉貴も、今後はしっかりして欲しいぜ。」
ヴァンダムはオレも思っている事を愚痴ってくる。
オレだって、それには同感だ。セアがオレ並みに仕事してくれたら、どんなに助かるか。
出入り口付近で、警戒しながら話し込んだ。
「今回はご挨拶程度のつもりなのだろうな、向こうは。」
「まさか、人間を手先に使うなんてな。」
「あの会社は怪しいと疑ってはいましたが、しかし社長が
2冊目の手先だったとは思いませんでした。」
「いや、社長くらいでないと、自由に動けないだろう。
だが、イーリスの嫌な予感は当たっていたわけだ。そこは見事だったぞ、イーリス。」
「そ、そんな。本当なら、オスカー様の手前、外れてて欲しかったのですが。」
「だよな。キュアート様も悲しむだろう。オスカー様が自分の為に
資金援助してくれた会社だったのによ。」
イーリスとヴァンダムは、キュアート様の事を思い、辛そうな顔をする。
確かに、オスカー様の思いやりが仇になったのだから、オレだって本音を言えば悲しい。
キュアート様が一番辛く悲しいだろうけどな。
「仕方がない。オスカー様とて、裏ではこんな事になってるだなんて、
想像もされてないだろう。
オスカー様はあくまでも人間。本喰人同士の戦いなど無縁の方だ。
それに、オスカー様を本喰人同士の争いに巻き込まないにしようとしてるのは、母上自身だ。
なら、オレ達も絶対にオスカー様に気付かれるような行動はしてはいけない。
わかるな?お前達。」
オレは自分の感情を二の次にして、イーリスやヴァンダムに忠告した。
2冊達は、真剣な顔になりオレに向かって無言で頷く。
そう、オレ達は何があっても母上と母上が大事にされている、その周りの存在を守るだけだ。
それを自分の感情で出来なくなってしまっては、本末転倒だ。
「では、今後はどうするのですか?ノウェム。」
「そうだな。今日のとこは、向こうも何もしてこなそうだから、
明日からだな。
今日のとこは、これ以上はキュアート様とも相談も出来まい。」
「うーん・・・そうですね。今夜はもう無理ですね。」
オレ達は寝室を見て、皆で顔を見合わせ、やれやれと言った雰囲気になる。
こんな状況になろうとも、キュアート様はオスカー様と愛し合うことは止めないだろう。
そこが、キュアート様らしさでもある。今日はオスカー様に
心配かけたのもあるから余計に、愛し合ってしまうだろうな。
「さて、今日の警備は交代で行えばいいだろう。オレはホテルに掛け合って、
もう一つ部屋を借りれない聞いてくる。」
「あ、それなら、私が聞いてきますよ?!」
「いいや、イーリスは残った方がいい。女の本じゃないと出来ない事もあるかもしれないからな。
それに、オレは表面上は数に入ってない存在だからな。
何かとオレの方が都合がいいだろう。」
「ノウェム兄貴は、本当に出来る男だよな。」
「おいおい。感心してる場合か?ヴァンダム。オレにもしものことがあったら、
次はお前が、眷属達(きょうだいたち)を纏めるんだぞ?
セアは当てに出来ないからな。」
「そうだけどよぉ・・・セア姉貴も、今後はしっかりして欲しいぜ。」
ヴァンダムはオレも思っている事を愚痴ってくる。
オレだって、それには同感だ。セアがオレ並みに仕事してくれたら、どんなに助かるか。