第7章「思い出していくほどに・・・」
「彼もかなり心配してるでしょ?私が呼んでると言って頂戴な?」
「わかりました!」
「いや、イーリスはまだここに居ろ。オレが呼びに行きます。」
「うふふ。ノウェムったら。じゃあ、お願いするわ。」
キュアート様は何かをオレに言いたげであったが、笑っていた。
オレはキュアート様の居る寝室を出て、リビングで心配そうに
待っていたオスカー様に声を掛けた。
「オスカー様。姉は今、目を覚ましました。自分の側に来て欲しいと言ってます。」
「本当かい?良かったよ、無事に目が覚めて。」
「多分、久しぶりに持病が出たのだと思います。姉は何かに集中して、
最近、体調管理を少し疎かにしたのかもしれません。」
「うむ。となると、あのサプライズを用意をするのに無理をしたのかもしれないな。
全く仕方がない、私の最愛の人だよ。」
「本当に、姉がオスカー様にご迷惑をかけて、申し訳ございません。」
「はは。やめてくれよ、ノウェム君。君だって、私には大事な家族なんだ。
それにオスカー様じゃなくて、義理だけど、兄さんと気軽に呼んでくれ。」
「優しい心遣いをいつも有難うございます。義兄上。」
「そんな、こちらこそ何かあれば、すぐに助けてくれるノウェム君に感謝しきれないよ。
じゃあ、彼女の顔を見に行くかな。」
「はい。義兄上からも、少しは姉を叱ってやって下さい。」
「あはは。わかったよ。毎度の事になったら、君にも迷惑かけてしまうからね。」
オスカー様は爽やかな顔になり、キュアート様の元に向かった。
今の夫であるオスカー様は、オレが知る中で、キュアート様の夫の中で、
一番優しい方だった。
そして、人間としての気質も一番良いと思える。
キュアート様としても、最も相性がいい人間かもしれないな。
トト達もオスカー様の事は大好きだ。自慢の父と、オレにも周りにも自慢している。
オスカー様の本当の子達ではないが・・・
「ノウェム!来たか!」
「ヴァンダムか。」
オレがオスカー様を送り出してすぐに、ヴァンダムが部屋に戻って来た。
「どうだった?あれから会場に異変は?」
「特に何も無かった。向こうの会社の関係者から、謝罪はされたが、それっきりだ。」
「だろうな。」
「それより!キュアート様は大丈夫なのか?!!」
「安心しろ。今は意識を戻され、夫であるオスカー様といるとこだ。」
「ああーそれは良かったぜ!」
ヴァンダムは大きな声で、大袈裟すぎる程に安堵して見せた。
キュアート様っ子のヴァンダムだから、仕方がないにしても、
外見に似合わずな態度で、オレは苦笑いしてしまう。
大男が、小さい子供の様に母親を心底心配してるようなものだからな。
「もう!ヴァンダム!戻って来てたのね!ちょっと声が大きいのよ!
キュアート様もオスカー様も、ヴァンダムの声が聞こえて、笑われてたわよ!」
オレとヴァンダムが会話している途中で、イーリスも参加し、
最初にイーリスはヴァンダムを叱る。
やっぱり、あちらの部屋にまで、ヴァンダムの声は届いてしまったか。
「すまん、すまん。そんなに怒るな、イーリス。」
「まぁ、毎度の事だから、お二人も気分を害されることはないけどね。
でも、次回からは気を付けてよ?」
「へい。気を付けるよ。」
ヴァンダムは気まずそうな顔をして、オレとイーリスに謝る。
確かに、ヴァンダムには悪いが、今後は敵も敵なだけに、注意して貰いたいかもな。
「わかりました!」
「いや、イーリスはまだここに居ろ。オレが呼びに行きます。」
「うふふ。ノウェムったら。じゃあ、お願いするわ。」
キュアート様は何かをオレに言いたげであったが、笑っていた。
オレはキュアート様の居る寝室を出て、リビングで心配そうに
待っていたオスカー様に声を掛けた。
「オスカー様。姉は今、目を覚ましました。自分の側に来て欲しいと言ってます。」
「本当かい?良かったよ、無事に目が覚めて。」
「多分、久しぶりに持病が出たのだと思います。姉は何かに集中して、
最近、体調管理を少し疎かにしたのかもしれません。」
「うむ。となると、あのサプライズを用意をするのに無理をしたのかもしれないな。
全く仕方がない、私の最愛の人だよ。」
「本当に、姉がオスカー様にご迷惑をかけて、申し訳ございません。」
「はは。やめてくれよ、ノウェム君。君だって、私には大事な家族なんだ。
それにオスカー様じゃなくて、義理だけど、兄さんと気軽に呼んでくれ。」
「優しい心遣いをいつも有難うございます。義兄上。」
「そんな、こちらこそ何かあれば、すぐに助けてくれるノウェム君に感謝しきれないよ。
じゃあ、彼女の顔を見に行くかな。」
「はい。義兄上からも、少しは姉を叱ってやって下さい。」
「あはは。わかったよ。毎度の事になったら、君にも迷惑かけてしまうからね。」
オスカー様は爽やかな顔になり、キュアート様の元に向かった。
今の夫であるオスカー様は、オレが知る中で、キュアート様の夫の中で、
一番優しい方だった。
そして、人間としての気質も一番良いと思える。
キュアート様としても、最も相性がいい人間かもしれないな。
トト達もオスカー様の事は大好きだ。自慢の父と、オレにも周りにも自慢している。
オスカー様の本当の子達ではないが・・・
「ノウェム!来たか!」
「ヴァンダムか。」
オレがオスカー様を送り出してすぐに、ヴァンダムが部屋に戻って来た。
「どうだった?あれから会場に異変は?」
「特に何も無かった。向こうの会社の関係者から、謝罪はされたが、それっきりだ。」
「だろうな。」
「それより!キュアート様は大丈夫なのか?!!」
「安心しろ。今は意識を戻され、夫であるオスカー様といるとこだ。」
「ああーそれは良かったぜ!」
ヴァンダムは大きな声で、大袈裟すぎる程に安堵して見せた。
キュアート様っ子のヴァンダムだから、仕方がないにしても、
外見に似合わずな態度で、オレは苦笑いしてしまう。
大男が、小さい子供の様に母親を心底心配してるようなものだからな。
「もう!ヴァンダム!戻って来てたのね!ちょっと声が大きいのよ!
キュアート様もオスカー様も、ヴァンダムの声が聞こえて、笑われてたわよ!」
オレとヴァンダムが会話している途中で、イーリスも参加し、
最初にイーリスはヴァンダムを叱る。
やっぱり、あちらの部屋にまで、ヴァンダムの声は届いてしまったか。
「すまん、すまん。そんなに怒るな、イーリス。」
「まぁ、毎度の事だから、お二人も気分を害されることはないけどね。
でも、次回からは気を付けてよ?」
「へい。気を付けるよ。」
ヴァンダムは気まずそうな顔をして、オレとイーリスに謝る。
確かに、ヴァンダムには悪いが、今後は敵も敵なだけに、注意して貰いたいかもな。