第7章「思い出していくほどに・・・」
オレがセアとの電話を終わらせ、一息つくとアリアドネが、側に近づき声を掛けて来た。
「ノウェム兄様。セア姉様に電話ですか?」
「ああ。恋愛に現を抜かすなと注意したとこだ。」
「うふふ。セア姉様は相変わらずですね。」
「全く、困ったお前達の姉だな。アリアドネは、しっかり弟達の面倒を
見ていると言うのにな。
しかも大変な事に3冊同時だ。」
オレは、キュアート様の7冊目の眷属にして、4女に当たる、アリアドネに優しく答えた。
まだ未熟な眷属であるにもかかわらず、健気に頑張っている妹に対して、
悪いと思う事はないのか・・・セアめ。
オレとて、アリアドネみたいに頑張っている妹なら、
いくらだって優しくしてやると言ういうものだ。
「全然、大変じゃないですよ!トト達は、とっても賢くて、良い子達です♪
それに、やっぱり男の子の本なのか、私を守ってくれようともしますし、
小さいながらも頼りになりますよ!」
「ほう。そうか。なら、オレの言葉の意味も理解してそうだな。」
「はい。ノウェム兄様の言葉も、ちゃんと理解してます。」
「いい傾向だ。オレ達は母上に大事にされてるとは言え、眷属であることに違いはない。
それに甘えすぎて、母上を守れないのなら、存在価値はないからな。」
「はい。その通りだと思います。ノウェム兄様。」
オレはアリアドネと、眷属同士(きょうだいどうし)で、
一番大事なことを確認し合う。
オレ達の存在意義は、そこにあるだろうとオレは思っている。
母上の前で言うと、悲し気な顔をされるから、この話題は母上の前では出来ないけどな。
「なんだ?ノム兄貴来てたのか?」
オレがアリアドネとしゃべっていると、背後から野太い声が聞こえる。
振り返ると、体格のいい男がオレに向かって近づいてきた。
その男の後ろには、小さい3つ子達が、ワイワイと楽しそうについてくる。
「ヴァンダムか。お前が、トト達の相手をしてやってたのか?」
「ああ。こいつらは男の子だから、元気が良すぎてな。
さっきまで、庭でかけっこしたりしてたんだ。アリアドネじゃ、
流石にキツいだろう。この手の遊び相手は。」
「ヴァンダム兄様、いつも有難うございます。助かります。」
「いや、いいんだ。気にせず、いつも頼れよ。」
ヴァンダムは汗をタオルで拭きながら、オレ達と会話する。
このヴァンダムは、キュアート様の3冊目の眷属にして、次男に当たる。
キュアート様の一番のボディーガードを買って出てるだけあり、良い体格をしているのだが、
体格に似合わず、裏では母上には甘えん坊な一面があったりする。
そして、時に嫉妬深いとこもあり、母上に頼られているオレにも、
嫉妬してくる時があるのだ。
ただ、アリアドネやトト達にまでは、流石に嫉妬しないようだが。
「ノウェム兄様。セア姉様に電話ですか?」
「ああ。恋愛に現を抜かすなと注意したとこだ。」
「うふふ。セア姉様は相変わらずですね。」
「全く、困ったお前達の姉だな。アリアドネは、しっかり弟達の面倒を
見ていると言うのにな。
しかも大変な事に3冊同時だ。」
オレは、キュアート様の7冊目の眷属にして、4女に当たる、アリアドネに優しく答えた。
まだ未熟な眷属であるにもかかわらず、健気に頑張っている妹に対して、
悪いと思う事はないのか・・・セアめ。
オレとて、アリアドネみたいに頑張っている妹なら、
いくらだって優しくしてやると言ういうものだ。
「全然、大変じゃないですよ!トト達は、とっても賢くて、良い子達です♪
それに、やっぱり男の子の本なのか、私を守ってくれようともしますし、
小さいながらも頼りになりますよ!」
「ほう。そうか。なら、オレの言葉の意味も理解してそうだな。」
「はい。ノウェム兄様の言葉も、ちゃんと理解してます。」
「いい傾向だ。オレ達は母上に大事にされてるとは言え、眷属であることに違いはない。
それに甘えすぎて、母上を守れないのなら、存在価値はないからな。」
「はい。その通りだと思います。ノウェム兄様。」
オレはアリアドネと、眷属同士(きょうだいどうし)で、
一番大事なことを確認し合う。
オレ達の存在意義は、そこにあるだろうとオレは思っている。
母上の前で言うと、悲し気な顔をされるから、この話題は母上の前では出来ないけどな。
「なんだ?ノム兄貴来てたのか?」
オレがアリアドネとしゃべっていると、背後から野太い声が聞こえる。
振り返ると、体格のいい男がオレに向かって近づいてきた。
その男の後ろには、小さい3つ子達が、ワイワイと楽しそうについてくる。
「ヴァンダムか。お前が、トト達の相手をしてやってたのか?」
「ああ。こいつらは男の子だから、元気が良すぎてな。
さっきまで、庭でかけっこしたりしてたんだ。アリアドネじゃ、
流石にキツいだろう。この手の遊び相手は。」
「ヴァンダム兄様、いつも有難うございます。助かります。」
「いや、いいんだ。気にせず、いつも頼れよ。」
ヴァンダムは汗をタオルで拭きながら、オレ達と会話する。
このヴァンダムは、キュアート様の3冊目の眷属にして、次男に当たる。
キュアート様の一番のボディーガードを買って出てるだけあり、良い体格をしているのだが、
体格に似合わず、裏では母上には甘えん坊な一面があったりする。
そして、時に嫉妬深いとこもあり、母上に頼られているオレにも、
嫉妬してくる時があるのだ。
ただ、アリアドネやトト達にまでは、流石に嫉妬しないようだが。