「へぇー！貴方達が、十二の後輩君達なのね♪初めまして！
私は、塚本サキよ♪よろしくね♪」
「初めまして、サキさん。私は行本二四です。」
「初めまして！僕は二四のいとこで、行本五十です！
ゴートンって言うあだ名があるので、そっちで呼んで貰えると嬉しいです♪」

約束の日になり、俺はサキと約束していた時間に、二四やゴートン、
それに四四とトワまで連れて、サキの店に来ていた。
俺は、四四の能力で、変な護符の様なモノを背中に直に張られ、
その護符の様なモノが取れさえしなければ、前の俺の姿で
居られると言われたので、その指示に従った。
四四がいてくれたおかげで、俺は外見に悩まずに済み、二四達にサキを紹介出来て、安心した。
古本屋での仕事で、困った時は、今度はサキにも頼れるのなら、
二四達にだって、有益だからな。

「ゴートンってあだ名は、変わってるわね？何か活動してるの？」
「はい！僕は、配信とかもしてて、それでその名前で活動してるので！」
「へぇー！凄いじゃない！今度、私もゴートン君の配信を見に行くわね♪」
「はい！ぜひ見に来て下さい♪」

サキは、早速ゴートンと意気投合し盛り上がる。
それから、四四やトワともお互いに紹介を済ませて、サキの店内は、
ガヤガヤと騒がしい感じになった。
サキはそれを迷惑だと言った感じも見せずに、逆に喜んで、二四達との会話を楽しんでいる。
他の客が居たりするのに、お構いなしで、俺の方が変に冷や冷やしてしまった。
商売の邪魔をしてしまうのも悪いからな。ここいらで、引き上げないとな。

「おい、お前達。これ以上は、サキの商売の邪魔になってしまうから、終わりにして帰るぞ。」
「あら？何よ、十二。私は別に構わないわよ？お茶とかも出してあげてないし、
皆が良ければ、お昼ご飯を一緒に食べてもいいし。」
「いや、今日はこれで俺達は失礼するよ。二四やゴートンと四四も、
これから仕事だし、俺とトワは今から東京に帰るからな。」
「えーもう十二は東京に帰るの？」
「ああ。二四を手伝い過ぎたからな。俺も自分の店に戻らないとだ。」

俺がそう言うと、サキは、不満そうな顔で、つまらなさそうに俺に愚痴を言う。

「十二って、そういう付き合いの悪さは、相変わらずよね。」
「悪かったな。俺は基本、人付き合いは苦手なんだ。
でも、今後は、こいつらがいるから、いいだろう？」

俺は二四とゴートンの肩に手を置き、サキの前に、二四達を少し押し出した。
二四とゴートンは、戸惑いながらも、少し照れた顔で、サキに頭を下げる。
サキは２冊達を見て、明るい声で、ケラケラと豪快に笑う。

「そうね！二四君や、ゴートン君に四四ちゃんも、誰かさんと
違って愛想が良くて可愛いから、私も大事にしちゃおう♪」
「へいへい。時にこいつらが困ってたら、助けてやってくれ。」
「言われなくても、助けてあげちゃうわよ♪でも、そしたら今後は、
十二は助けてあげれないかもね？この子達の方が優先だから。」
「はいはい。俺は極力はサキに迷惑かけないようにするから、
いざって時だけは頼む。」
「まぁ！相変わらず、ちゃっかりしてるんだから、十二は！」

俺達とサキは、明るく楽しい雰囲気で最後の別れをし、再び、
二四達の拠点に帰った。
俺とトワは、二四達の拠点に着いて、東京へ帰る為の支度を始めた。