第6章「後悔の先にあるもの」
「12冊目の迎えは、10冊目に頼んであるから大丈夫だ。」
「まじか。助かるわ。今の俺は金も何もない状態だからな。
それに能力を使って、帰るにしても、東京に戻ってからに、
なってしまうところだったからな。」
「ここで、見捨てるように、さようならするほど、俺も鬼畜ではないさ。」
1冊目は、そう言って、薄っすらと笑った。これは珍しい。
こんな笑う事があるんだな、1冊目でも。
俺が珍しいと思うくらい、1冊目と、こうして話す機会が、極端に少ないと言うのもあるが。
「1冊目、今回は色々と話すのは無理だが、いつかは話してくれるんだろ?」
「約束しよう。時期が来れば、俺からも話すとな。先に、お前も言っていたが、
3冊目と会ってくれ。3冊目の方が、説明も上手いし、時系列も、
俺より詳しくわかっているからな。」
「わかった。そうするよ。今回は、手間をかけさせたな。」
「いや、そんなことはない。今回のことは、今後においても、
重要な事だったからな。」
「そ、そうなのか?」
「詳しい事は、迎えに来た10冊目に聞いてくれ、じゃあな。」
1冊目は、パッパッと話すことを話すと俺から姿を消した。
時期が来たら、話してくれると約束はしてくれたが、すぐではなさそうだ。
これは、数年いや、場合によっては、数百年もありえそうで、
俺は苦笑いするしかない。
1冊目は、自由を何より愛する本だから、今回のような約束をするのは、大変に珍しいことだろう。
「おっと・・・あれ?1冊目はいませんか?」
「あ、10冊目か。」
「あ!12冊目、姿が少し変わりましたね!」
俺が1冊目の事を考えていると、数分もしないで、10冊目が、
パッと、俺の目の前で姿を現した。
無事に俺を迎えに来てくれたようで、俺は安堵する。
「ところで、12冊目、1冊目は?」
「消えたよ。用事があるとかで。」
「そうですか。全く、1冊目は相変わらずですね。自分が来るまで、待ってくれてもいいのに。」
10冊目は、少し残念そうに1冊目がいないことを嘆く。
そうだよな。俺の迎えを頼んでおいて、すぐに自分はいなくなるのも、薄情と言えば、薄情だよな。
「でも、あの1冊目が、そんな気遣いしないことは、10冊目の方が、
よーくわかってるんじゃないか?」
「いや、まぁ・・・そうですけどね。でも、今回は12冊目も居ますし、
少しは何か変化あるかなぁーって期待したんですよ。」
10冊目は、照れ臭そうにしながらも、そう俺に言う。
十は、十なりに、1冊目に思うところがあるんだろうな。
長い付き合いなのは、もちろんあるだろうが、俺から見ると、
10冊目は、1冊目を尊敬してそうだしな。
「さて、では自分達も、帰りましょうか。ここに長居は無用です。
なんだか、嫌な気持ちになりますし。」
「同感だ。多分、まだ2冊目の「目」が、残っているのかもしれないからな。」
「通りで。12冊目の言葉を聞いて、すぐに納得しました。
なら、すぐに帰りましょう。長居は無用です。」
10冊目は、俺の側に近寄り、能力を使うと、俺は修行していた、
洞窟内に無事に戻って来ていた。
「無事に帰って来れたな。十、それに十二。」
「師匠!来てたんですね!」
俺は、まさか師匠が洞窟内で、俺と10冊目の帰りを待っているとは思わず、驚嘆した。
「まじか。助かるわ。今の俺は金も何もない状態だからな。
それに能力を使って、帰るにしても、東京に戻ってからに、
なってしまうところだったからな。」
「ここで、見捨てるように、さようならするほど、俺も鬼畜ではないさ。」
1冊目は、そう言って、薄っすらと笑った。これは珍しい。
こんな笑う事があるんだな、1冊目でも。
俺が珍しいと思うくらい、1冊目と、こうして話す機会が、極端に少ないと言うのもあるが。
「1冊目、今回は色々と話すのは無理だが、いつかは話してくれるんだろ?」
「約束しよう。時期が来れば、俺からも話すとな。先に、お前も言っていたが、
3冊目と会ってくれ。3冊目の方が、説明も上手いし、時系列も、
俺より詳しくわかっているからな。」
「わかった。そうするよ。今回は、手間をかけさせたな。」
「いや、そんなことはない。今回のことは、今後においても、
重要な事だったからな。」
「そ、そうなのか?」
「詳しい事は、迎えに来た10冊目に聞いてくれ、じゃあな。」
1冊目は、パッパッと話すことを話すと俺から姿を消した。
時期が来たら、話してくれると約束はしてくれたが、すぐではなさそうだ。
これは、数年いや、場合によっては、数百年もありえそうで、
俺は苦笑いするしかない。
1冊目は、自由を何より愛する本だから、今回のような約束をするのは、大変に珍しいことだろう。
「おっと・・・あれ?1冊目はいませんか?」
「あ、10冊目か。」
「あ!12冊目、姿が少し変わりましたね!」
俺が1冊目の事を考えていると、数分もしないで、10冊目が、
パッと、俺の目の前で姿を現した。
無事に俺を迎えに来てくれたようで、俺は安堵する。
「ところで、12冊目、1冊目は?」
「消えたよ。用事があるとかで。」
「そうですか。全く、1冊目は相変わらずですね。自分が来るまで、待ってくれてもいいのに。」
10冊目は、少し残念そうに1冊目がいないことを嘆く。
そうだよな。俺の迎えを頼んでおいて、すぐに自分はいなくなるのも、薄情と言えば、薄情だよな。
「でも、あの1冊目が、そんな気遣いしないことは、10冊目の方が、
よーくわかってるんじゃないか?」
「いや、まぁ・・・そうですけどね。でも、今回は12冊目も居ますし、
少しは何か変化あるかなぁーって期待したんですよ。」
10冊目は、照れ臭そうにしながらも、そう俺に言う。
十は、十なりに、1冊目に思うところがあるんだろうな。
長い付き合いなのは、もちろんあるだろうが、俺から見ると、
10冊目は、1冊目を尊敬してそうだしな。
「さて、では自分達も、帰りましょうか。ここに長居は無用です。
なんだか、嫌な気持ちになりますし。」
「同感だ。多分、まだ2冊目の「目」が、残っているのかもしれないからな。」
「通りで。12冊目の言葉を聞いて、すぐに納得しました。
なら、すぐに帰りましょう。長居は無用です。」
10冊目は、俺の側に近寄り、能力を使うと、俺は修行していた、
洞窟内に無事に戻って来ていた。
「無事に帰って来れたな。十、それに十二。」
「師匠!来てたんですね!」
俺は、まさか師匠が洞窟内で、俺と10冊目の帰りを待っているとは思わず、驚嘆した。