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第6章「後悔の先にあるもの」

「実はね・・・六ちゃんが前に寝ていた時に、凄くうなされていた時があって・・・
その時に、ドイツとか、ツヴァイとか、寝言で言ってたことがあって・・・」
「セア、それは・・・マジか?」
「え?うん。間違いないわ。何度か聞いてるもの。」

セアの言葉に、俺は今日の修行の疲れも吹き飛ぶ勢いだった。
ツヴァイと寝言で言っているのなら、確実にドイツと何かしら、
2の奴は関係があると見ていいだろう。
これは、俺の勘は当たりそうか?

「っつか、セアはその寝言の話を師匠本人にしなかったのか?」
「したいと思うけど、でもなんだか、言いづらくて・・・
六ちゃんがうなされてる時に言う国だからさ・・・」
「なのに、今回は一緒に行ってみたいに言ったのか?」

俺はセアの考えに、少し呆れてしまった。
俺が思うに、何か順序が違くないか?
先に、寝言の事を師匠に話してから、言えばいいものを・・・

「だって!寝言の事を先に言ったら、まだ一緒に寝る仲でもないのに、
六ちゃんが怒るに決まってるじゃない!何で、知ってるのかって!!」
「へ?」
「もう・・・十二は鈍いんだから・・・」

セアは顔を真っ赤にして、俺に怒る。それがあったから、
セアは師匠には、言いづらかったと?
じゃあ、セアはそもそも、どうやって師匠の寝言聞いたんだよ・・・

「セア・・・お前まさか、こっそり寝ている師匠の部屋に入ってたのか?」

俺が、少し睨んでセアを見ると、セアは気まずそうな顔をして、
俺から顔を反らし、言い訳を言う。

「た、たまたま、六ちゃんの洋服を洗濯してあげて、お部屋に、
戻そうと思った時に、
見ちゃっただけだもん・・・」
「はぁ・・・お前は、相変わらずだなぁ・・・」

俺はセアの言い訳を聞いて、呆れてしまった。
どうせ、何か下心があって、夜の遅くに師匠の部屋に洗濯物を
渡しにいってるに違いない。
バレバレだったっつの・・・俺から見ても・・・

「セア、悪い事は言わないから、師匠に嫌われたくなかったら、
今回の事は、お前の口から、ちゃんと言うんだな。」
「そ、そんな・・・無理だよ・・・」
「無理じゃない。師匠の性格はセアも、もう知ってるだろ?
このまま、隠しても、印象が悪くなるだけだぞ?俺には、関係ないから、
いいけどな。セアが師匠に嫌われようとな?」
「むぅ!酷い!十二!そうやって、私を脅す気?!」
「何で、俺がセアを脅すんだよ。真実を言ってるだけだろうが!」

どうして俺が、セアと師匠の関係の事で、脅すとか言われなきゃいけないんだ?
とんだ、巻き添えもいいところだな。
俺は、セアから話があるから、呼び出されて、この状況だと言うのに。
俺は一旦、気持ちを落ち着かせて、セアと話す。

「セア、師匠には、ちゃんと本当の事を言え。包み隠さず、
誠心誠意言えば、師匠だって、話はきちんと聞いてくれるはずだ。
そういう本なのは、今は俺よりも、セアの方が、分かってると思うけどな。」
「ううぅ・・・やっぱり、それしかないよね・・・」

セアは俺の言葉を聞いて、苦い顔をしている。
俺は、こうセアに言うしか出来ない。師匠は白黒はっきりつけたがる性格だから、
隠し事などは大嫌いだ。
だからこそ、変に嘘をつくより、ちゃんと全部話した方がいい。
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