第6章「後悔の先にあるもの」
俺達は、師匠から離れた部屋に移動し、朝に起こった事を話し合った。
師匠の方は、1冊で、じっと沈黙して、しばらく動きそうにはない。
「どうして、そんなにドイツを嫌がるんだろうね?六師匠って、
国を好き嫌いするような本に思わなかったよ。」
「だよねーゴートン。私も意外だわ。」
ゴートンとトワがお互いに同意して、頷き合う。
そこは、俺や二四と四四も同意だろう。
俺も、てっきり師匠は修行で全世界を巡っていると思ったが、
この調子だと、ドイツだけは避けていたみたいだな。
「あのセアさんに理由も言えない程だから、かなりですよね?」
「そうですね。二四。でも、これは私達も無理に聞かない方が良さそうですね。」
「だな。四四の言う通りだ。俺達は、師匠から話してくれるまでは聞くべきじゃない。
それに、個人の好き嫌いを、何も根掘り葉掘り聞く必要ないからな。
師匠の事だ。俺達にも関わるほどの重要な事があるなら、
話してくれるはずだしな。」
俺は、二四達の顔を確認し、無理に聞き出すのは止めようと言う事にした。
どのみち、師匠も、今のあの状態では話すわけないしな。
「私・・・セアお姉ちゃんが心配だから、様子見てくる。」
「トワ。無理には止めろよ?」
「うん。話しかけてみて、駄目そうなら、すぐに戻ってくるよ。」
トワは、そう言って、セアの部屋に向かった。
「思えば、僕はドイツにちゃんと行ったことないかも?」
「私も、ドイツには行ったことないなぁ。」
「私もです。十二は、ドイツに行ったことがありますか?」
俺は、四四につい聞かれて、少し困った。転生する前の俺なら、
ドイツに行ってるっぽいが、
今の俺はない。
「いや、今の俺はないな。」
俺は、とりあえず、その場では、そう答えることにした。
二四達は、うーんと言いながら、それぞれが悩む顔をする。
「あー止めよう。どうせ、ここで俺達が考えていても、答えなんか出やしないさ。
これ以上、ここで、悩んでいるよりも、俺と二四とゴートンは、
さっさといつもの修行にしに行くぞ?」
俺の言葉に、二四とゴートンは素直に頷いた。
「そうですね。ここで私達が悩んでいても、しょうがないことですね。」
「うんうん。それに、こんなとこで、僕達がコソコソしてたら、
六師匠が怒りそうだもんね?」
ゴートンは、小声で、俺達に言ってくる。いい勘してるぞ、ゴートン。
その通りだ。機嫌の悪い師匠を更に機嫌悪くさせたくないのなら、
俺達はいつもより早く修行しに出て、師匠の機嫌を損ねないようにするだけだ。
「わかりました。じゃあ、十二達、気を付けて、いってらっしゃい!」
四四は、穏やかな顔で、俺達を見送ってくれた。
後は、トワがセアを上手く宥めてくれるといいけどな。
しかし、セアはセアで、何で、ドイツに行くのを師匠に勧めたんだ?
何かセア的に連れて行きたい場所でもあったのか?
それとも、会話の途中でたまたま出ただけか?
師匠の方は、1冊で、じっと沈黙して、しばらく動きそうにはない。
「どうして、そんなにドイツを嫌がるんだろうね?六師匠って、
国を好き嫌いするような本に思わなかったよ。」
「だよねーゴートン。私も意外だわ。」
ゴートンとトワがお互いに同意して、頷き合う。
そこは、俺や二四と四四も同意だろう。
俺も、てっきり師匠は修行で全世界を巡っていると思ったが、
この調子だと、ドイツだけは避けていたみたいだな。
「あのセアさんに理由も言えない程だから、かなりですよね?」
「そうですね。二四。でも、これは私達も無理に聞かない方が良さそうですね。」
「だな。四四の言う通りだ。俺達は、師匠から話してくれるまでは聞くべきじゃない。
それに、個人の好き嫌いを、何も根掘り葉掘り聞く必要ないからな。
師匠の事だ。俺達にも関わるほどの重要な事があるなら、
話してくれるはずだしな。」
俺は、二四達の顔を確認し、無理に聞き出すのは止めようと言う事にした。
どのみち、師匠も、今のあの状態では話すわけないしな。
「私・・・セアお姉ちゃんが心配だから、様子見てくる。」
「トワ。無理には止めろよ?」
「うん。話しかけてみて、駄目そうなら、すぐに戻ってくるよ。」
トワは、そう言って、セアの部屋に向かった。
「思えば、僕はドイツにちゃんと行ったことないかも?」
「私も、ドイツには行ったことないなぁ。」
「私もです。十二は、ドイツに行ったことがありますか?」
俺は、四四につい聞かれて、少し困った。転生する前の俺なら、
ドイツに行ってるっぽいが、
今の俺はない。
「いや、今の俺はないな。」
俺は、とりあえず、その場では、そう答えることにした。
二四達は、うーんと言いながら、それぞれが悩む顔をする。
「あー止めよう。どうせ、ここで俺達が考えていても、答えなんか出やしないさ。
これ以上、ここで、悩んでいるよりも、俺と二四とゴートンは、
さっさといつもの修行にしに行くぞ?」
俺の言葉に、二四とゴートンは素直に頷いた。
「そうですね。ここで私達が悩んでいても、しょうがないことですね。」
「うんうん。それに、こんなとこで、僕達がコソコソしてたら、
六師匠が怒りそうだもんね?」
ゴートンは、小声で、俺達に言ってくる。いい勘してるぞ、ゴートン。
その通りだ。機嫌の悪い師匠を更に機嫌悪くさせたくないのなら、
俺達はいつもより早く修行しに出て、師匠の機嫌を損ねないようにするだけだ。
「わかりました。じゃあ、十二達、気を付けて、いってらっしゃい!」
四四は、穏やかな顔で、俺達を見送ってくれた。
後は、トワがセアを上手く宥めてくれるといいけどな。
しかし、セアはセアで、何で、ドイツに行くのを師匠に勧めたんだ?
何かセア的に連れて行きたい場所でもあったのか?
それとも、会話の途中でたまたま出ただけか?