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第6章「後悔の先にあるもの」

俺と四四は、それなりの時間を話し込み、最後はお互いの過去については、
話す時が来たら、話そうと言う事になった。
つまり、俺達の師匠の修行が終わった時に話せる限りに全て話そうと言う感じだ。

「では、深夜から長時間ごめんなさい、十二。」
「いや、謝ることはないよ、四四。4冊目との関係を、
俺に話してくれて有難うな。謝るべきは、むしろ俺だ。」
「そんな、それこそ、十二だって、謝る事ありませんよ。」

俺達は、お互い穏やかな顔で、そう言い合った。
そして、四四は静かに自分の部屋に帰っていく。
俺は、四四が見えなくなるまで、自分の部屋から見送り、
それからドアを静かに閉めて、自分のベッドに横になった。
時刻は、もう朝方5時くらいになっていた。

「四四が俺の部屋に来たのは、深夜の2時ちょい前だったから、
3時間くらい話し込んでたのか・・・
全然、そんな時間が経った感じがしないな・・・俺が思っている以上に、
四四と話した話は、貴重な話だったから、あっと言う間に時間が過ぎた感じがするんだろうな。」

俺は、目を閉じ、四四の会話を再度、思い出しながら、自分なりに考察をする。

「四四の聞いた限りでは、4冊目は世界征服とか、そんなのには興味無さそうだよな・・・
でも、4が「死」とも示すように、「死」に対して、こだわりがありそうなのが、怖いよな。
他者の「死」を見たい為に・・・何かをやるかもしれないのは、否定出来ないよな。」

俺は、4冊目の変な不気味の悪さを感じで身震いした。
そんな4冊目が、もし2の奴に協力すると言うのなら、何が目的なんだろうな。
2の奴の側に居れば、多くの「死」は見れそうではあるが・・・
4冊目は、「死」と言うものに、どんなこだわりがあるのかが、
いまいち、わからないので、結局は何とも言えない。
見るだけで満足するのか?それとも、自分も「死」を他者に、
与えたい側なのか?
それで、かなり変わってくるもんな。

「とりあえずは、四四が、こちらに居るのを知れば、四四を巻き込むような、
大きな攻撃はしてこなさそうだけど・・・」

俺は、そう考えたが、それでも不安は拭い切れなかった。
4冊目の気まぐれで、四四に、いつ興味を無くすかさえ、わからないのもある。
そしたら、四四がいるから大丈夫とも言えない。
けど、独特な育て方をしたとは言え、四四は大人しめの本だが、
あそこまでの嫌悪感を出すのも珍しいよな。

「一体、4冊目は四四に何をしたのやら。四四の永遠のパパになりたいなんて、
気持ちの悪い事を言うから、嫌われてる父親みたいな感じなのか?
それだけで済んでくれれば、和解もありそうなのにな。」

俺に例えるなら、トワに・・・
と考えてみたが、何も思いつかなかった。
これは、4冊目本人から、聞けなければ、何もわからなさそうだ。

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