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第6章「後悔の先にあるもの」

「今日は、もう夜になってしまったから、四四のあの話は、
明日、師匠を交えて、もう一度しよう。」
「はい。それがいいですね。私も今日は疲れてしまいました。」
「ははは。四四は、トワの為に、よく側で丁寧に説明してくれたよ。
本当に有難うな。俺の代わりに。」
「いえいえ。トワちゃんの思いつく、質問は面白いし、為になると思って。
私では、考えつかない質問もありましたし。」
「私も、それは思ったよ。トワちゃんは、生まれて、まだ日が浅いのもある。
それは悪い意味じゃなくて、だからこそ、私達じゃ見逃してしまいそうなことにも、
気づけるんじゃないかと思うんだ。」
「なるほどね!二四の言う通りかもね。僕達じゃ、当たり前だと思い過ぎてる部分にも、
トワちゃんが疑問に思う事で、再度見直せる感じってわけだね!」
「そう。流石、ごーちゃんだね。」
「ドヤ!」

俺は、そんな会話を聞いて、ふぅと溜息をついた。
二四とゴートンは外見こそ成長したが、まだ中身は子供っぽさが残ってるな。
師匠がこの場に居たら、少し厳しい顔になりそうだが。
けど、今は仲間内でのやり取りだから、のんびりとしてしまっているのだろう。
くつろげる空間があると言う事は悪い事じゃないんだけどな。
俺からしたって。

「よし!今日はこれで解散だ!じゃ、俺は部屋に戻るな。」
「はい、私も部屋に戻って、今日はもう寝ます。」
「にっちゃん、ちょっと、仕事で話したいことがあるんだけど、
少しだけ時間いい?」
「うん?私は構わないよ、ごーちゃん。」
「トワも、四四ちゃんと同じで、眠くなってきちゃったから、
今日は寝るねー!皆、おやすみなさい♪」

皆が各自に自分の部屋に戻っていき、俺も自分の部屋に戻った。
俺も今日は、散々、話し合いをしたので精神的に疲れた。
にしても、二四やゴートンの言う通り、俺も、当たり前だと思ってきた事が
今までに多かったかもしれないな。
この際だから、俺もその辺は見直した方がいいかもしれない。

「俺が、今までに2の奴を嫌う理由・・・」

それは、18の奴が36冊目にした、あの残虐な行為の裏に、
2が関わっているかもしれないと、3冊目やキュアートから聞いたからだ。
2の奴が、度々、18の奴と会っている噂は、俺も聞いていた。
実際に自分の目で見た事はないが、36冊目は目撃したことがあったらしい。
13冊目も見た事があると言っていたな。

「思えば・・・俺だけは見てないな・・・2と18が会ってるのは・・・」

これも何か、本当は関係があることだったのか?
あの時の俺が、2の奴と出会う事がなかったのは・・・
過去に親友と言い合うくらいの仲なら、今の俺になったとは言っても、
顔を見に来てもいいのでは?

「それとも、俺が記憶にないだけ・・・なのか?」

俺は、何故だか、その事を考えると、背筋が寒くなる気がした。
まるで、怖い怪談でも思い出すかの様な気分だ。
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