第5章「見え隠れする本質」
「「独占」って言い方が良くないわよね。お母様はその言い方を嫌ってたわ。」
俺がトワに教えてる中で、セアが突然口を挟んできた。
「お母様は「独占」とは言わず「家族」になるって言ってたわ。
未熟な眷属は、どうしても危なっかしいところがあるから、
保護してあげる気持ちでするんだって。」
「キュアートらしいな、その発想。」
俺はセアの話を聞いて、俺もどちらかと言えば、もしトワに「独占」するなら、
そういう気持ちなんだろうなと思った。
自分の眷属を大事にしてる本喰人にとっては「独占」は、ただの支配ではないのだ。
守りたいからこそ、あえて「独占」する。そうすれば、もし自分の眷属が、敵に騙されて、
悪い事をしようとしても、止められるし、危険な目に遭ってるなら、
自分の保護下にすぐに戻せる。
最初に悪い事ばかり言ってしまったが、メリットもちゃんとあるのだ。
俺は、それもトワにきちんと教えた。
「眷属って、本当にその本喰人との関係次第なんだね。」
「そうだな。俺も極悪本だったら、あの時、トワの世話をしないで、
面倒くさがって、最悪はその場で共喰いしてたかもしれないしな。」
「うぅ・・・そんなの嫌だよ。」
トワは、苦い顔をして俺を見る。いや、本当に2の奴なんて、
そんな最低な行為をしかねないんだぞ?
「十二。次は、「取引」について教えてやらんのか?」
「そうですね。次はその話をしようと思います。」
俺は師匠に急かされて、次の話に進んだ。
「トワ、次の話にいくぞ?」
「うん!いいよ。」
「次は師匠も言ったけど「取引」の話をするぞ?
「取引」と言うのは、言葉の通りに自分の眷属を、別の本喰人と、
取引する行為だ。
まず最初が「交換」言葉の通り、自分の眷属と相手方の眷属を、
お互い合意の上で交換するんだ。」
「それって、もし眷属が、拒否したらどうなるの?」
「拒否しても、本喰人同士が合意したら、成立する。残念だけどな。」
「そうなんだ・・・」
「まぁ「交換」し合うくらいの仲なら、その本喰人の眷属も、
拒否とかしないとは思うけどな。
その本喰人同士が、趣味が同じなわけだから、眷属同士も仲がいい場合が多い。
だが、その本喰人が最低な奴の場合はこれも例外だけどな。」
「やっぱり、基本はそこなんだね。」
トワは、神妙な顔して、俺の話を聞いていた。
悲しいけど、そこが基本なんだよな。こればっかりは、俺が
どうこう出来る問題でもない。
「で、次の「取引」の話だが、次は「引渡」だな。
「引渡」も言葉の通りに、自分の眷属を、相手に引き渡す、要は譲渡するってことだ。
ゴートンが過去に初対面の時に俺に言って来た、「取引」は、
これだったんだろうな。
俺に、トワを自分に引き渡せって言ってたわけだ。」
「ちょ!十二先輩!今、その僕の過去の話をする?!」
ゴートンは顔を真っ赤にして、俺を見る。
いいだろうが、恥ずかしい思いをさせるくらい。俺のささやかな過去のお前の仕返しだ。
あの時は、俺は中巻クラスとして、お前にプライドを傷つけられたんだからな。
初対面のゴートンには本当にイライラさせられたもんだ。
それが今じゃ、こうして一緒にいるんだから、不思議だよな。
俺がトワに教えてる中で、セアが突然口を挟んできた。
「お母様は「独占」とは言わず「家族」になるって言ってたわ。
未熟な眷属は、どうしても危なっかしいところがあるから、
保護してあげる気持ちでするんだって。」
「キュアートらしいな、その発想。」
俺はセアの話を聞いて、俺もどちらかと言えば、もしトワに「独占」するなら、
そういう気持ちなんだろうなと思った。
自分の眷属を大事にしてる本喰人にとっては「独占」は、ただの支配ではないのだ。
守りたいからこそ、あえて「独占」する。そうすれば、もし自分の眷属が、敵に騙されて、
悪い事をしようとしても、止められるし、危険な目に遭ってるなら、
自分の保護下にすぐに戻せる。
最初に悪い事ばかり言ってしまったが、メリットもちゃんとあるのだ。
俺は、それもトワにきちんと教えた。
「眷属って、本当にその本喰人との関係次第なんだね。」
「そうだな。俺も極悪本だったら、あの時、トワの世話をしないで、
面倒くさがって、最悪はその場で共喰いしてたかもしれないしな。」
「うぅ・・・そんなの嫌だよ。」
トワは、苦い顔をして俺を見る。いや、本当に2の奴なんて、
そんな最低な行為をしかねないんだぞ?
「十二。次は、「取引」について教えてやらんのか?」
「そうですね。次はその話をしようと思います。」
俺は師匠に急かされて、次の話に進んだ。
「トワ、次の話にいくぞ?」
「うん!いいよ。」
「次は師匠も言ったけど「取引」の話をするぞ?
「取引」と言うのは、言葉の通りに自分の眷属を、別の本喰人と、
取引する行為だ。
まず最初が「交換」言葉の通り、自分の眷属と相手方の眷属を、
お互い合意の上で交換するんだ。」
「それって、もし眷属が、拒否したらどうなるの?」
「拒否しても、本喰人同士が合意したら、成立する。残念だけどな。」
「そうなんだ・・・」
「まぁ「交換」し合うくらいの仲なら、その本喰人の眷属も、
拒否とかしないとは思うけどな。
その本喰人同士が、趣味が同じなわけだから、眷属同士も仲がいい場合が多い。
だが、その本喰人が最低な奴の場合はこれも例外だけどな。」
「やっぱり、基本はそこなんだね。」
トワは、神妙な顔して、俺の話を聞いていた。
悲しいけど、そこが基本なんだよな。こればっかりは、俺が
どうこう出来る問題でもない。
「で、次の「取引」の話だが、次は「引渡」だな。
「引渡」も言葉の通りに、自分の眷属を、相手に引き渡す、要は譲渡するってことだ。
ゴートンが過去に初対面の時に俺に言って来た、「取引」は、
これだったんだろうな。
俺に、トワを自分に引き渡せって言ってたわけだ。」
「ちょ!十二先輩!今、その僕の過去の話をする?!」
ゴートンは顔を真っ赤にして、俺を見る。
いいだろうが、恥ずかしい思いをさせるくらい。俺のささやかな過去のお前の仕返しだ。
あの時は、俺は中巻クラスとして、お前にプライドを傷つけられたんだからな。
初対面のゴートンには本当にイライラさせられたもんだ。
それが今じゃ、こうして一緒にいるんだから、不思議だよな。