第4章「蠢く敵の影」
「師匠、四四とトワをお願いします!!!」
「わかった!任せろ!」
「じゃー俺は急いで、二四とゴートンのいる神社に向かいます!」
「頼んだぞ!十二!」
十二は6冊目と怒鳴り合うように声を掛け合って、すぐにゴートン達の拠点から飛び出した。
私達を、6冊目に託せたことで、安心してゴートン達を助けに行ったのだ。
「6冊目!私に何か出来ることはありませんか?!」
四四ちゃんは、十二が出て行って、すぐに6冊目に何か協力は出来ないかと申し出た。
6冊目は険しい顔ではあったが、四四ちゃんの言葉を聞いて、
すぐにアレをしてくれ、コレをしてくれと指示していた。
四四ちゃんは6冊目と一緒に慌ただしく、拠点の中を移動し始めた。
私も何か、協力したかったのだが、この調子だと足手まといそうね。
私は何も出来ない自分の不甲斐なさに深い溜息をついた。
「そんなに落ち込んじゃ駄目よ。トワちゃん?」
「セアお姉ちゃん・・・」
私はキュアートお姉様の娘のセアお姉ちゃんと一緒にゴートン達の拠点の2階にある、
住居スペースのソファーに座っていた。
セアお姉ちゃんはこんな事態でも落ち着いて、私に微笑む。
その姿は頼もしい。私は少し安心感を感じた。
やっぱり、セアお姉ちゃんは弟妹が多いから、私みたいな存在も、
扱うのが上手なんだろうなぁ・・・
「私達は、特殊小冊子。本喰人の眷属たる存在。私達も、
親たる本喰人によっては、どういう扱いを受けるか、わからない存在。
私とトワちゃんは、優しい本喰人の眷属になれたからいいけど、
その分、戦いに協力出来なくて、もどかしいと思っているのでしょ?」
「それは・・・」
セアお姉ちゃんはまるで私の心を見透かすように話してくる。
「いいの。私も、トワちゃんの気持ちがわかるわ。
十二は、まだ戦い方を教えるのが早いと思って、トワちゃんに
今は教えてないだけだと思う。焦る事ないわ。」
「そうか・・・そう思ってくれてるといいなぁ・・・」
私はセアお姉ちゃんの言われて、本当にそうだといいなと、心から思った。
「お母様は言ってたわ。私達の存在は、何も戦いだけで役に立つ、
立たないなんて決められないって。」
「キュアートお姉様が?」
「うん。私達にしか出来ないこともあるんだって。
それは、その親にもあたる本喰人と、私達との信頼関係次第らしいけどね。」
「信頼関係・・・次第・・・」
「そう!だから、自分は役に立たないとか思って、自分を責めちゃ駄目よ?
トワちゃんなんかは、まだまだ、これからなんだからね!」
「うん!わかった、セアお姉ちゃん!」
私は、セアお姉ちゃんに慰めて貰って、少し気持ちが落ち着いた。
確かに、今の私はまだまだ十二にとっては未熟な本で眷属だ。
でも、そこで落ち込んだままなら、何も成長なんてしない。
今回の後悔した気持ちを次に活かせばいいんだ。
どうしたら、今後、十二の役に立てるのか。それを、今からだって
考えればいい。
それに、私には四四ちゃんやゴートンに二四もいる。
相談相手には困らないんだから。
お願いだから、ゴートン、二四・・・無事でいて・・・
私は、十二達の安否を心から願った。
「わかった!任せろ!」
「じゃー俺は急いで、二四とゴートンのいる神社に向かいます!」
「頼んだぞ!十二!」
十二は6冊目と怒鳴り合うように声を掛け合って、すぐにゴートン達の拠点から飛び出した。
私達を、6冊目に託せたことで、安心してゴートン達を助けに行ったのだ。
「6冊目!私に何か出来ることはありませんか?!」
四四ちゃんは、十二が出て行って、すぐに6冊目に何か協力は出来ないかと申し出た。
6冊目は険しい顔ではあったが、四四ちゃんの言葉を聞いて、
すぐにアレをしてくれ、コレをしてくれと指示していた。
四四ちゃんは6冊目と一緒に慌ただしく、拠点の中を移動し始めた。
私も何か、協力したかったのだが、この調子だと足手まといそうね。
私は何も出来ない自分の不甲斐なさに深い溜息をついた。
「そんなに落ち込んじゃ駄目よ。トワちゃん?」
「セアお姉ちゃん・・・」
私はキュアートお姉様の娘のセアお姉ちゃんと一緒にゴートン達の拠点の2階にある、
住居スペースのソファーに座っていた。
セアお姉ちゃんはこんな事態でも落ち着いて、私に微笑む。
その姿は頼もしい。私は少し安心感を感じた。
やっぱり、セアお姉ちゃんは弟妹が多いから、私みたいな存在も、
扱うのが上手なんだろうなぁ・・・
「私達は、特殊小冊子。本喰人の眷属たる存在。私達も、
親たる本喰人によっては、どういう扱いを受けるか、わからない存在。
私とトワちゃんは、優しい本喰人の眷属になれたからいいけど、
その分、戦いに協力出来なくて、もどかしいと思っているのでしょ?」
「それは・・・」
セアお姉ちゃんはまるで私の心を見透かすように話してくる。
「いいの。私も、トワちゃんの気持ちがわかるわ。
十二は、まだ戦い方を教えるのが早いと思って、トワちゃんに
今は教えてないだけだと思う。焦る事ないわ。」
「そうか・・・そう思ってくれてるといいなぁ・・・」
私はセアお姉ちゃんの言われて、本当にそうだといいなと、心から思った。
「お母様は言ってたわ。私達の存在は、何も戦いだけで役に立つ、
立たないなんて決められないって。」
「キュアートお姉様が?」
「うん。私達にしか出来ないこともあるんだって。
それは、その親にもあたる本喰人と、私達との信頼関係次第らしいけどね。」
「信頼関係・・・次第・・・」
「そう!だから、自分は役に立たないとか思って、自分を責めちゃ駄目よ?
トワちゃんなんかは、まだまだ、これからなんだからね!」
「うん!わかった、セアお姉ちゃん!」
私は、セアお姉ちゃんに慰めて貰って、少し気持ちが落ち着いた。
確かに、今の私はまだまだ十二にとっては未熟な本で眷属だ。
でも、そこで落ち込んだままなら、何も成長なんてしない。
今回の後悔した気持ちを次に活かせばいいんだ。
どうしたら、今後、十二の役に立てるのか。それを、今からだって
考えればいい。
それに、私には四四ちゃんやゴートンに二四もいる。
相談相手には困らないんだから。
お願いだから、ゴートン、二四・・・無事でいて・・・
私は、十二達の安否を心から願った。