第4章「蠢く敵の影」
「なかなか、しぶといな・・・」
「どうしましたか?こんなものですか?」
「くそ・・・馬鹿にしやがって・・・」
二四は、8冊目の眷属の子と激しく捕獲合戦を繰り返していた。
お互い能力を使ってはいるけど、なかなか勝負がつかない。
二四も、修行の成果はあるはずなのに、それでも、8冊目の眷属の子も、
かなり強いのか、苦戦させられていた。
ゴートンもいつ二四の手助けをしてもいいように、
待機していたが、顔は穏やかではなかった。
少しでも、二四が不利になったら、すぐにでも助けに出そう。
「仕方がない。眷属相手くらいに、使いたくなかったが、
ここには、トワちゃんも四四もいる。
こんなとこで、無駄に戦闘を長引かせるのは、得策じゃない。」
「にっちゃん?!まさか?!」
「ごーちゃん・・・私がこの8冊目の眷属を抑えてる間に、トワちゃん達と逃げてくれ・・・
それで、十二先輩と連絡を・・・それから、四四。
この結界を破ることは出来ますか?」
「はい。なんとか・・・」
「ならお願いします。そのチャンスは私が必ず作るので・・・」
二四は、最後に四四ちゃんに確認をし終わると、小声で何かを言い出した。
まるで、何かの魔法を使う為の呪文のような感じだわ。
二四が、その呪文のようなものを言い出したあたりから、
私達の周りが急に濃い霧に包まれ出した。もう目の前の視界さえよく見えないくらいに。
「トワちゃん、四四ちゃん!こっち!」
「え?!ゴートン!?」
「しっ!静かに!今のうちに、僕達は脱出するよ!」
私と四四ちゃんは、急に近づいてきた、ゴートンにびっくりしたが、
すぐにゴートンの指示に従って、8冊目の眷属の子のから離れようとした。
早く、十二に知らせなきゃだよね!
「そうはいきませんよ。」
「それは、こっちのセリフだ。8冊目の眷属。」
「?!」
8冊目の眷属の子は、私達を連れ戻そうとするが、身体を動かすことは出来なかった。
地面から、幽霊の様に、巨大な白い蛇が、8冊目の眷属の子の身体を締め上げていたからだ。
「これは、また強力な能力ですね。意外でした。ここまで、
成長されていたんですね。」
「無駄な抵抗はしないで、私達に従え。そうすれば、殺しはしない。」
「それこそ、無駄ですよ。私は、8冊目の眷属です。いざとなれば、
8冊目の意思で、私はどうにでもなる。私が自爆して、24冊目に
酷い手傷を負わせた後で、他の眷属が回収すればいいだけですから。」
「くっ・・・そこまで、そんな最低な8冊目に尽くす義理がどこにあるんだ?」
二四も、流石に8冊目の眷属の子の言葉に、辛そうな顔をする。
「私達は、貴方達のように、仲間だとかそういう概念はありません。
だから、8冊目の仲間とか部下とかではなく、あくまでただの道具なのです。
そして、役に立たない道具は捨てられるだけ。ただ、それだけですよ?」
8冊目の眷属の子は、初めて、薄っすらと笑った。
その笑顔に、私はますます心が痛んだ。霧の中で、ちゃん見えていないはずなのに、
私には、その8冊目の眷属の子が少し笑ったのだとわかった。
なんでだろう?同じ、特殊小冊子だから?
「どうしましたか?こんなものですか?」
「くそ・・・馬鹿にしやがって・・・」
二四は、8冊目の眷属の子と激しく捕獲合戦を繰り返していた。
お互い能力を使ってはいるけど、なかなか勝負がつかない。
二四も、修行の成果はあるはずなのに、それでも、8冊目の眷属の子も、
かなり強いのか、苦戦させられていた。
ゴートンもいつ二四の手助けをしてもいいように、
待機していたが、顔は穏やかではなかった。
少しでも、二四が不利になったら、すぐにでも助けに出そう。
「仕方がない。眷属相手くらいに、使いたくなかったが、
ここには、トワちゃんも四四もいる。
こんなとこで、無駄に戦闘を長引かせるのは、得策じゃない。」
「にっちゃん?!まさか?!」
「ごーちゃん・・・私がこの8冊目の眷属を抑えてる間に、トワちゃん達と逃げてくれ・・・
それで、十二先輩と連絡を・・・それから、四四。
この結界を破ることは出来ますか?」
「はい。なんとか・・・」
「ならお願いします。そのチャンスは私が必ず作るので・・・」
二四は、最後に四四ちゃんに確認をし終わると、小声で何かを言い出した。
まるで、何かの魔法を使う為の呪文のような感じだわ。
二四が、その呪文のようなものを言い出したあたりから、
私達の周りが急に濃い霧に包まれ出した。もう目の前の視界さえよく見えないくらいに。
「トワちゃん、四四ちゃん!こっち!」
「え?!ゴートン!?」
「しっ!静かに!今のうちに、僕達は脱出するよ!」
私と四四ちゃんは、急に近づいてきた、ゴートンにびっくりしたが、
すぐにゴートンの指示に従って、8冊目の眷属の子のから離れようとした。
早く、十二に知らせなきゃだよね!
「そうはいきませんよ。」
「それは、こっちのセリフだ。8冊目の眷属。」
「?!」
8冊目の眷属の子は、私達を連れ戻そうとするが、身体を動かすことは出来なかった。
地面から、幽霊の様に、巨大な白い蛇が、8冊目の眷属の子の身体を締め上げていたからだ。
「これは、また強力な能力ですね。意外でした。ここまで、
成長されていたんですね。」
「無駄な抵抗はしないで、私達に従え。そうすれば、殺しはしない。」
「それこそ、無駄ですよ。私は、8冊目の眷属です。いざとなれば、
8冊目の意思で、私はどうにでもなる。私が自爆して、24冊目に
酷い手傷を負わせた後で、他の眷属が回収すればいいだけですから。」
「くっ・・・そこまで、そんな最低な8冊目に尽くす義理がどこにあるんだ?」
二四も、流石に8冊目の眷属の子の言葉に、辛そうな顔をする。
「私達は、貴方達のように、仲間だとかそういう概念はありません。
だから、8冊目の仲間とか部下とかではなく、あくまでただの道具なのです。
そして、役に立たない道具は捨てられるだけ。ただ、それだけですよ?」
8冊目の眷属の子は、初めて、薄っすらと笑った。
その笑顔に、私はますます心が痛んだ。霧の中で、ちゃん見えていないはずなのに、
私には、その8冊目の眷属の子が少し笑ったのだとわかった。
なんでだろう?同じ、特殊小冊子だから?