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第4章「蠢く敵の影」

私達も、ゴートンと合流しようとした時に、ゴートンは、
ある女の子を凄く警戒して、会話をしていた。
薄紫色の長い髪をして、同じ色の瞳をした、どこかの学園?ような
制服を着た、可愛らしい女の子だった。
いつものゴートンなら、ナンパしそうなのに、珍しい態度ね?
でもこの様子は・・・まさか・・・もしかして、敵?!

「どうしたんだ!ごーちゃん!」

二四もそれに気づいたようで、すぐに叫んで、ゴートンの側に駆け寄る。
四四ちゃんは、私を庇うように前に来る。

「ヤバいよ・・・にっちゃん・・・こいつ、あの8の奴の眷属だ。」
「マジか・・・こんな日に最悪だな。」

ゴートンと二四は、その8冊目の眷属と言われる女の子を鋭く睨み、戦闘態勢に入る。
そう言えば、さっきまではいい雰囲気の神社だと思ったのに、
この場所に来た途端に、嫌な感じがするわ。
それに、妙に静かだ。まるで私達以外、誰もいないかのような。
この時間なら、まだ人間が数人居てもおかしくないのに・・・

「あの8冊目の眷属は、眷属でありながら、かなりの力があるみたいですね。
結界を張ってるみたいです。私達が他の人間の目に触れないように。」
「そ、そんなこと出来るの?!」
「私も詳しくは言えないけど、8冊目なら可能かもしれない。
もしくは2冊目の力を借りているのかもしれないね・・・
油断したわ。私としたことが・・・」

四四ちゃんは悔しそうな顔をして、ゴートン達と同じように、
その8冊目の眷属の子を睨んだ。
けど、その子は、私達に睨まれていても平然としている。
まるで、何も感情がない、人形の様だわ。

「やっと揃いましたね。では再度、伝言させて頂きます。
私は8冊目の使いの者です。今回、8冊目より、24冊目と50冊目を
捕獲しろと命を受けて参りました。
捕獲と言いましたが、貴方達が抵抗せず、2冊目の下につくのなら、
何もしないとのことです。どうなさいますか?
あ、そうでした。今は他の存在に干渉されないように、
結界を張ってありますので、どうぞ、じっくりと相談の上で、考えて下さい。」

8冊目の使いの子は、淡々と何かの文章を読み上げるように、
ゴートン達に、その伝言とやらを伝えた。
ちょっと、馬鹿にしてるにもほどがあるでしょ!
あのゴートン達が、十二や六冊目が嫌悪している、2冊目の仲間になるわけないじゃない!

「だってさ、にっちゃん?僕達も舐められたもんだね・・・」
「本当だよ、ごーちゃん。誰が、あの2冊目につくものか・・・」

ゴートン達はすぐに、意見を一致させ、8冊目の使いの子を、ますますきつく睨んで答えた。

「僕達はどっちも、2冊目の下につく気なんかないよ!そう、8冊目に言え!!」
「そうですか・・・わかりました。拒否されたと言う事で。
では、今から、私は、貴方達を捕獲しようと思います。」

8冊目の使いの子は、突然両腕を、ゴートン達に向けたかと思うと、何かの能力を使い出した。
せっかく、さっきまで今日と言う日を楽しんでいたのに!
8冊目は、本当に最低な本ね!!!
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