第4章「蠢く敵の影」
俺は、今日は久々に1冊で居られる日を楽しんでいた。
こんな開放的な気分は、本当に久しぶりで、俺はウキウキしてしまった。
トワを世話するようになってから、行けなくなってしまった場所が
数か所出来てしまったからなぁ・・・
特に、場所的にいかがわしい所にある古書店とか行くと、何故かトワは気づいて、
俺に怒ってくるのだ。
別に俺は古書店が目的なのに、何か勘違いをするのだ。
泣かれるほどに、ぶち切れされた時は、俺も、今後は行くのはやめようと諦めることにした。
トワは、本当に俺では理解出来ない時があるから困る。
「今日は、トワもゴートン達と楽しんでるんだから、
俺も遠慮することないよな♪
そう言えば、古書店仲間のサキが大阪に店を引っ越ししてしまってから、
会いに行ってないんだよな。今日は都合がいいし、会いに行くか。
トワがいると、嫉妬するから、面倒くさいしな。」
俺は、出来る限り、今日で、トワが居たら無理そうな場所を中心に回ることにした。
「やだぁー久しぶりじゃないー♪十二!」
「久しぶりだな。サキ。元気にしてたか?」
俺は、約1年ぶりくらいの再会になる、古書店仲間で、商売の先輩に当たるサキに会っていた。
サキは女性ながらに、やり手で、女1人で店を切り盛りしている。
性格が出ているかのように、明るい茶髪でポニーテールをして、瞳も明るめの茶色だ。
女性ながらに、豪快でありながら、裏表のない人物で、俺が気軽に
会える数少ない人間の女性だ。
「ええ♪おかげ様でね!そうそう!貴方が過去に欲しがっていた、
あの本あるじゃない?あれが、こっちで見つかったわよ?」
「まじか!あの戦国時代に有名だった軍師の本が見つかったのか!」
「うん♪ただ、値段は張るわよ?なんせ、本当なら、歴史価値があって、
資料館とかそういうとこに寄贈されるべき本なのを、私が無理に売主に
待って貰ってるんだからね?」
「サキ!マジで有難う!で、売値はいくらほどなんだ?」
「そうね・・・相手方は、即金で100万なら嬉しいって言ってたかしら?」
「なら、俺は最高で200万出してもいいぞ?」
「本気なの?!十二?」
「ああ、俺は本気だ。過去にあの本をチラっと見せて貰った時に、俺は本物だと確信したんだ。
けど、俺はあの時は若造だったからな・・・とても、手が出せる状態じゃなかった。
でも、今は蓄えもしっかりあるし、知識もある。だから、その売主と話をつけてくれ、サキ。」
「わかったわ。他に欲しがる人がいなければ、100万で済むと思うけど、
何かあったら、すぐに連絡するわね!」
「よろしく頼む!いやーすげぇー楽しみだな♪」
「あはは!十二は、相変わらずね!そっち系の本が大好きですものね!」
「そりゃー男のロマンだろ。戦術書とかさ。」
「はいはい!あ、後この売買が成功したら、私にもご褒美あるのかしら?」
「何が欲しいんだ?」
「そうねぇー5万くらいお小遣い欲しいかな?」
「5万でいいのか?俺は今回は気前がいいからな、10万でもいいぞ?」
「本当?!じゃあ!私も、ますます張り切っちゃうわ♪」
「はは!サキも、そんなところは、相変わらずだな!」
俺とサキは、楽しく会話をしていた。そこへ、一人の男がサキに何やら耳打ちをする。
その男は、30代前半くらいの、灰色の短髪で、少し神経質そうな顔をした、細身の男だった。
サキより少し年上な感じか?
「ごめん!十二!彼氏に呼ばれちゃったわ♪また今度ね!」
「ああ、また今度な!」
俺は、サキに別れの挨拶をした、サキに耳打ちした男は、俺に軽くお辞儀をして、
すいませんと短く言葉を掛けて、サキと一緒に消えた。
なんだ?ちょっと、何か違和感を感じるな・・・この男。
けど、あのサキも彼氏が、やっとまた出来たのか。
こんな開放的な気分は、本当に久しぶりで、俺はウキウキしてしまった。
トワを世話するようになってから、行けなくなってしまった場所が
数か所出来てしまったからなぁ・・・
特に、場所的にいかがわしい所にある古書店とか行くと、何故かトワは気づいて、
俺に怒ってくるのだ。
別に俺は古書店が目的なのに、何か勘違いをするのだ。
泣かれるほどに、ぶち切れされた時は、俺も、今後は行くのはやめようと諦めることにした。
トワは、本当に俺では理解出来ない時があるから困る。
「今日は、トワもゴートン達と楽しんでるんだから、
俺も遠慮することないよな♪
そう言えば、古書店仲間のサキが大阪に店を引っ越ししてしまってから、
会いに行ってないんだよな。今日は都合がいいし、会いに行くか。
トワがいると、嫉妬するから、面倒くさいしな。」
俺は、出来る限り、今日で、トワが居たら無理そうな場所を中心に回ることにした。
「やだぁー久しぶりじゃないー♪十二!」
「久しぶりだな。サキ。元気にしてたか?」
俺は、約1年ぶりくらいの再会になる、古書店仲間で、商売の先輩に当たるサキに会っていた。
サキは女性ながらに、やり手で、女1人で店を切り盛りしている。
性格が出ているかのように、明るい茶髪でポニーテールをして、瞳も明るめの茶色だ。
女性ながらに、豪快でありながら、裏表のない人物で、俺が気軽に
会える数少ない人間の女性だ。
「ええ♪おかげ様でね!そうそう!貴方が過去に欲しがっていた、
あの本あるじゃない?あれが、こっちで見つかったわよ?」
「まじか!あの戦国時代に有名だった軍師の本が見つかったのか!」
「うん♪ただ、値段は張るわよ?なんせ、本当なら、歴史価値があって、
資料館とかそういうとこに寄贈されるべき本なのを、私が無理に売主に
待って貰ってるんだからね?」
「サキ!マジで有難う!で、売値はいくらほどなんだ?」
「そうね・・・相手方は、即金で100万なら嬉しいって言ってたかしら?」
「なら、俺は最高で200万出してもいいぞ?」
「本気なの?!十二?」
「ああ、俺は本気だ。過去にあの本をチラっと見せて貰った時に、俺は本物だと確信したんだ。
けど、俺はあの時は若造だったからな・・・とても、手が出せる状態じゃなかった。
でも、今は蓄えもしっかりあるし、知識もある。だから、その売主と話をつけてくれ、サキ。」
「わかったわ。他に欲しがる人がいなければ、100万で済むと思うけど、
何かあったら、すぐに連絡するわね!」
「よろしく頼む!いやーすげぇー楽しみだな♪」
「あはは!十二は、相変わらずね!そっち系の本が大好きですものね!」
「そりゃー男のロマンだろ。戦術書とかさ。」
「はいはい!あ、後この売買が成功したら、私にもご褒美あるのかしら?」
「何が欲しいんだ?」
「そうねぇー5万くらいお小遣い欲しいかな?」
「5万でいいのか?俺は今回は気前がいいからな、10万でもいいぞ?」
「本当?!じゃあ!私も、ますます張り切っちゃうわ♪」
「はは!サキも、そんなところは、相変わらずだな!」
俺とサキは、楽しく会話をしていた。そこへ、一人の男がサキに何やら耳打ちをする。
その男は、30代前半くらいの、灰色の短髪で、少し神経質そうな顔をした、細身の男だった。
サキより少し年上な感じか?
「ごめん!十二!彼氏に呼ばれちゃったわ♪また今度ね!」
「ああ、また今度な!」
俺は、サキに別れの挨拶をした、サキに耳打ちした男は、俺に軽くお辞儀をして、
すいませんと短く言葉を掛けて、サキと一緒に消えた。
なんだ?ちょっと、何か違和感を感じるな・・・この男。
けど、あのサキも彼氏が、やっとまた出来たのか。