第4章「蠢く敵の影」

あの日の修行以来、ゴートンは、悩んでる姿が多くなった。
いつも明るく陽気で、トワや四四を茶化したり、ナンパしたりしていたのが、
一気に無くなり、師匠はやっと性格が変わったと、喜んでいたが、
俺やトワなどは、少し心配していた。
二四も、ゴートンが無理していないかを、凄く心配している。
それでも、修行はしっかりこなし、前よりも気合が入っている。
前なら吐いていた弱音も大分、吐かなくなった。
ゴートンは、師匠にも積極的に質問し、自分の悪い部分を叩き直そうとしていた。
二四もゴートンの姿勢に感化され、同じようにしているほどだ。

「きっと、自分なりの答えを見つけようと、今必死なんだろうな。」

俺は、ゴートンが良い方向に向かっているなら、大丈夫だろうと、
また頼られるまでは、余計なことはしないようにした。

「ねぇ・・・十二?」
「ん?どうしたんだ、トワ?」
「最近のゴートンさ、大丈夫かな?」
「何でだ?一生懸命に修行してるぞ?」
「そうなんだけどね・・・なんか心配で・・・凄い無理してる気がするんだもん。
二四も、何か言いたいんだろうけど、言わずにいるしさ。」
「そうか?」

俺は、ゴートンを心配するトワを逆に不思議に思った。
同年に近い本だからこそ感じるものなのか?
確かに、いきなり、急に変わりすぎるのも、負担が大きいことがあるからな・・・

「なら、トワがデートでも付き合ってやって、気晴らしでもしてきたらどうだ?」
「え?!なんで、いきなりゴートンとデートなの?!嫌だよ!」

俺の提案にトワは、一気に顔を真っ赤にして怒ってくる。
自分から、ゴートンの心配をしておいて、それはないだろうが。

「そこまで怒る事ないだろうが。デートは冗談にしても、
二四や四四も誘って、気晴らしでもしたらどうだ?
そうするなら、俺が師匠に掛け合って、休み貰ってやるから。」
「うーん・・・そうだよね。たまにはご褒美くらい、あってもいいよね?」
「うん。師匠の修行は厳しいからな。時にはメリハリで休むのも大事だ。」

俺は、トワにそう答えた。トワは、少しだけ考えて、すぐに笑顔になり、
「四四ちゃんに相談してみる♪」と、可愛く駆けて行った。

「若いっていいなー。じゃあ、俺は子育てに開放されて、
関西の有名な古書店巡りでもしようかな?たまには1人で
のんびりする時間も欲しかったしな。」

俺も、ちょっとは修行を休んで、せっかくの関西を満喫しようかなぁーと考えていた。
その後で、トワは、ゴートン達と遊びに行くのが決まり、
師匠の方も、丁度、セアと次のデートがある日だったようなので、
タイミングが良かった。
にしても、俺の周りは、春が来そうな雰囲気が凄いな。
師匠も、なんだかんだとセアを気に入ってるようだし。
二四も、もしかしたら四四とだし・・・
これで、トワもゴートンと、そんな雰囲気になったら、
俺だけか・・・ぼっち本は・・・うーん、少し複雑だ。
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