第4章「蠢く敵の影」
「十二先輩・・・ちょっといいですか?」
「ん?ゴートンか?どうした?」
俺は、深夜に俺の部屋にゴートンが訪ねてきたので、快く受け入れた。
ゴートンは、いつになく真面目な顔で俺に、相談したいことがあると言った。
きっと、今日の修行の事だろう。
「十二先輩。今日は、本当にすいませんでした。」
「どうした?なんでいきなり謝るんだ?」
俺はいきなり頭を下げて、謝罪する、ゴートンに少しだけ驚いた。
「今日の午後の修行で、あの戦いで、殺し合う覚悟で、戦えって、十二先輩に、
あれだけ本気で言われたのに。僕は、結局出来ずにいました。
悪気はないんです。けど、どうしても出来なかった。僕は・・・弱い本です。
このままじゃ・・・皆に迷惑をかけて・・・しま・・・」
ゴートンは、最後まで謝罪することが出来ずに、泣いてしまった。
不甲斐ない自分が、情けなくて、惨めで、かなり悔しいのだろう。
俺にも経験があることだから、よくわかる。
あの時の、36冊目を失った時の俺が目の前にいるような気分だ。
「そんなに、思い詰めてたのか?なら、少しは、今日の事で、
成長出来たんじゃないか?」
俺は、ゴートンの肩に手を置いた。ゴートンは泣きながらも、
俺の顔を見ていた。
「お前は、過去の俺に似てるところがあるな。」
「ほ、本当ですか?」
「ああ。お前はな、まだ自分の弱い部分と向き合えてないんだ。」
「弱い部分ですか?」
「そうだな・・・例えば、敵であっても、同じ本喰人を傷つけたくないとかな?」
「?!」
俺の言葉に、ゴートンは、ハッとした、何かに気づいたような顔をする。
やっぱり、ゴートンの悩みは、そっち系か?
「ゴートン。俺がしてやれるアドバイスは、闇雲に恐れるなってことだ。」
「闇雲に恐れる?」
「そうだ。怖がってるだけじゃ、何も解決しない。お前は、お前の信念を確立させ、
そして強くなっていけばいい。お前は1冊だけじゃない。二四も、俺達もいるからな。」
「十二先輩・・・」
「この答えだけは、自分で見つけないと駄目だ。じゃないと、
お前は、自分を見失うだろう。そしたら、2度と強くなれない。
自分が見つけた答えこそ、今のこの修行の意味も出てくるんだ。
師匠は、事細かに言う本じゃないからな。」
俺は静かに笑って、ゴートンの肩をポンポンと優しく叩いた。
なんか、面倒のかかる弟が俺に居たら、ゴートンみたいな奴なのかもしれないな。
ゴートンは俺の言葉を、自分なり考え、俺に短くお礼を言って、
出て行った。
俺の言葉が、あいつの悩みの解決口の一助になってくれれば、いいんだが。
こればかりは、どうなるか、俺もわからない。
こういう悩みに正解はないのだから。ゴートンが自分の納得出来る答えに
早く辿り着いてくれることを、俺達は見守ってやるしかない。
それが出来たのなら、ゴートンも二四に飛躍的に強くなることだろう。
素質は悪くないのは、俺も師匠も認めてはいるのだから。
「ん?ゴートンか?どうした?」
俺は、深夜に俺の部屋にゴートンが訪ねてきたので、快く受け入れた。
ゴートンは、いつになく真面目な顔で俺に、相談したいことがあると言った。
きっと、今日の修行の事だろう。
「十二先輩。今日は、本当にすいませんでした。」
「どうした?なんでいきなり謝るんだ?」
俺はいきなり頭を下げて、謝罪する、ゴートンに少しだけ驚いた。
「今日の午後の修行で、あの戦いで、殺し合う覚悟で、戦えって、十二先輩に、
あれだけ本気で言われたのに。僕は、結局出来ずにいました。
悪気はないんです。けど、どうしても出来なかった。僕は・・・弱い本です。
このままじゃ・・・皆に迷惑をかけて・・・しま・・・」
ゴートンは、最後まで謝罪することが出来ずに、泣いてしまった。
不甲斐ない自分が、情けなくて、惨めで、かなり悔しいのだろう。
俺にも経験があることだから、よくわかる。
あの時の、36冊目を失った時の俺が目の前にいるような気分だ。
「そんなに、思い詰めてたのか?なら、少しは、今日の事で、
成長出来たんじゃないか?」
俺は、ゴートンの肩に手を置いた。ゴートンは泣きながらも、
俺の顔を見ていた。
「お前は、過去の俺に似てるところがあるな。」
「ほ、本当ですか?」
「ああ。お前はな、まだ自分の弱い部分と向き合えてないんだ。」
「弱い部分ですか?」
「そうだな・・・例えば、敵であっても、同じ本喰人を傷つけたくないとかな?」
「?!」
俺の言葉に、ゴートンは、ハッとした、何かに気づいたような顔をする。
やっぱり、ゴートンの悩みは、そっち系か?
「ゴートン。俺がしてやれるアドバイスは、闇雲に恐れるなってことだ。」
「闇雲に恐れる?」
「そうだ。怖がってるだけじゃ、何も解決しない。お前は、お前の信念を確立させ、
そして強くなっていけばいい。お前は1冊だけじゃない。二四も、俺達もいるからな。」
「十二先輩・・・」
「この答えだけは、自分で見つけないと駄目だ。じゃないと、
お前は、自分を見失うだろう。そしたら、2度と強くなれない。
自分が見つけた答えこそ、今のこの修行の意味も出てくるんだ。
師匠は、事細かに言う本じゃないからな。」
俺は静かに笑って、ゴートンの肩をポンポンと優しく叩いた。
なんか、面倒のかかる弟が俺に居たら、ゴートンみたいな奴なのかもしれないな。
ゴートンは俺の言葉を、自分なり考え、俺に短くお礼を言って、
出て行った。
俺の言葉が、あいつの悩みの解決口の一助になってくれれば、いいんだが。
こればかりは、どうなるか、俺もわからない。
こういう悩みに正解はないのだから。ゴートンが自分の納得出来る答えに
早く辿り着いてくれることを、俺達は見守ってやるしかない。
それが出来たのなら、ゴートンも二四に飛躍的に強くなることだろう。
素質は悪くないのは、俺も師匠も認めてはいるのだから。