プロローグ
ラムウに伝える事は伝えて、フェニックスは、魔法院を去った。
本当なら、もう少し魔法院の中を見学させて欲しいとも思ったが、
バハムートに朗報を早く言わなければとも思ったのだ。
あの、ラムウが人間が居ても、話し合いに参加してくれると。
本体でなく、使い魔を通してと言う、条件付きではあるが。
それでも、フェニックスには大きな前進だと思った。
あの人間嫌いになってしまったラムウが、参加だけでもしてくれる事が。
「よく、あのラムウが参加するって言ったな。」
バハムートに早速報告すると、案の定な回答を返してきた。
あの条件があったとしても、バハムートもラムウには、
やっぱり、参加して貰いたかったようだ。
「今は頑固な爺さんって感じだが、それでも、俺達にない、
知識を沢山持ってる幻獣だ。今回の話し合いでも、きっと、
その知識は役に立つだろう。」
「ええ。私もそう考えています。」
「フェニックス、ご苦労だったな。」
「いえ、これくらいのことは。」
労ってくれるバハムートに、フェニックスは静かに微笑んだ。
今は、良い方向に話し合いが開始されそうで、良かったと、
フェニックスは、ひとまず安心した。
「バハムート、少しだけ、自分の屋敷に戻ってもいいですか?」
「うん?あ、いいぞ。」
「有り難うございます。すぐに戻りますから。」
「ラリイによろしくな!」
「あはは、はい。」
フェニックスは、バハムートにラリイの名前を出され、苦笑いしてしまった。
息子の顔が、少しでも見たくなったのに、気づかれてしまい、
ちょっと恥ずかしかったが、それでも、フェニックスは、
今、無性に、息子の顔が見たかった。
「ラリイーただいまー♥」
「フェニックス様、お帰りなさいませ。」
「あうあうー♪」
人の姿になっている雌の幻獣のメイドに抱っこされていたラリイは、
今は元気よく起きていた。
フェニックスに気づくと、元気よく手を伸ばしている。
メイドは、すぐにラリイをフェニックスに渡す。
「今日は、とても元気がよく、ずっと起きていらっしゃいました。
どうやら、フェニックス様に会いたがっていたようで、フェニックス様の肖像画を
前にすると、一生懸命、手を伸ばされ、抱っこされたがっておりました。」
「そうですか!ラリイ♥そんなに私に会いたかったんですか♥?」
「きゃああうう♪んうう!」
ラリイは、フェニックスの返事を肯定するかのように、
フェニックスの胸に顔を沈め、嬉しそうに顔をスリスリしていた。
この姿に、フェニックスも親馬鹿心が大爆発しそうだった。
いや、した。
「ああーラリイ♥私達はやっぱり親子なんですねぇ♥
私も今、どうしても貴方に会いたくて帰って来たんですよ?♥
ラリイが私を呼んでいたなんてね♥なんて可愛いんでしょうか♥」
フェニックスのこの態度に、側にいたメイドも若干ドン引きしつつも、
苦笑いして見守っていた。
フェニックスは自分の部屋にラリイを抱っこして連れて行く。
そして、大きめのソファーに座り、ゆっくり過ごす。
話し合いが開始前の少しの時間だけでも、フェニックスはラリイと居たかった。
「ラリイ・・・今日は変わったお客様が来たんですよ?」
「あうぅう?」
フェニックスが首を傾げてラリイに言うので、ラリイも真似をしている。
「ラリイ・・・この話し合いで、少しでも人間界が良くなったら、
いいなぁと私は思うのです。ラリイが成長し、人間界に行きたいと言う日が来た時に、
人間界がより平和になってくれていれば、私も安心して行かせてあげれますし・・・」
フェニックスは、ラリイを優しく抱きしめる。
ラリイも、嬉しそうにフェニックスに抱かれている。
「ふぇんあいいい!」
「うん?ラリイ?」
「ふぇんにぃ!」
「ラリイ?!もしかして、私の名前を?!」
「ふぇんに!ふぇにぃいい!」
「あはは、ラリイ!私の名前・・・後、少しではっきりと
言える様になりそうですね・・・」
一生懸命に自分の名前を言うとしているラリイの姿に、フェニックスは
勇気づけられた気がした。
頑張れと言ってくれるような、そんな気さえする。
「前世の貴方も、応援してくれていると言うことなのでしょうか?
本当にラリイは・・・どっちのラリイであっても、私を驚かせますね・・・毎回・・・」
フェニックスは、愛しそうにラリイを見てから、また抱きしめた。
ラリイは、フェニックスに抱かれているのが、気持ちいいのか、
ウトウトしだし、寝てしまった。
「ラリイ・・・寝てしまいましたか。でも、丁度いい。
私もまた仕事に戻らなければ・・・行ってきますね。」
フェニックスは、再度メイドにラリイを託して、バハムートの元に戻った。
その後、オーディンが、例の人間を連れて来たのは、数分後であった。
本当なら、もう少し魔法院の中を見学させて欲しいとも思ったが、
バハムートに朗報を早く言わなければとも思ったのだ。
あの、ラムウが人間が居ても、話し合いに参加してくれると。
本体でなく、使い魔を通してと言う、条件付きではあるが。
それでも、フェニックスには大きな前進だと思った。
あの人間嫌いになってしまったラムウが、参加だけでもしてくれる事が。
「よく、あのラムウが参加するって言ったな。」
バハムートに早速報告すると、案の定な回答を返してきた。
あの条件があったとしても、バハムートもラムウには、
やっぱり、参加して貰いたかったようだ。
「今は頑固な爺さんって感じだが、それでも、俺達にない、
知識を沢山持ってる幻獣だ。今回の話し合いでも、きっと、
その知識は役に立つだろう。」
「ええ。私もそう考えています。」
「フェニックス、ご苦労だったな。」
「いえ、これくらいのことは。」
労ってくれるバハムートに、フェニックスは静かに微笑んだ。
今は、良い方向に話し合いが開始されそうで、良かったと、
フェニックスは、ひとまず安心した。
「バハムート、少しだけ、自分の屋敷に戻ってもいいですか?」
「うん?あ、いいぞ。」
「有り難うございます。すぐに戻りますから。」
「ラリイによろしくな!」
「あはは、はい。」
フェニックスは、バハムートにラリイの名前を出され、苦笑いしてしまった。
息子の顔が、少しでも見たくなったのに、気づかれてしまい、
ちょっと恥ずかしかったが、それでも、フェニックスは、
今、無性に、息子の顔が見たかった。
「ラリイーただいまー♥」
「フェニックス様、お帰りなさいませ。」
「あうあうー♪」
人の姿になっている雌の幻獣のメイドに抱っこされていたラリイは、
今は元気よく起きていた。
フェニックスに気づくと、元気よく手を伸ばしている。
メイドは、すぐにラリイをフェニックスに渡す。
「今日は、とても元気がよく、ずっと起きていらっしゃいました。
どうやら、フェニックス様に会いたがっていたようで、フェニックス様の肖像画を
前にすると、一生懸命、手を伸ばされ、抱っこされたがっておりました。」
「そうですか!ラリイ♥そんなに私に会いたかったんですか♥?」
「きゃああうう♪んうう!」
ラリイは、フェニックスの返事を肯定するかのように、
フェニックスの胸に顔を沈め、嬉しそうに顔をスリスリしていた。
この姿に、フェニックスも親馬鹿心が大爆発しそうだった。
いや、した。
「ああーラリイ♥私達はやっぱり親子なんですねぇ♥
私も今、どうしても貴方に会いたくて帰って来たんですよ?♥
ラリイが私を呼んでいたなんてね♥なんて可愛いんでしょうか♥」
フェニックスのこの態度に、側にいたメイドも若干ドン引きしつつも、
苦笑いして見守っていた。
フェニックスは自分の部屋にラリイを抱っこして連れて行く。
そして、大きめのソファーに座り、ゆっくり過ごす。
話し合いが開始前の少しの時間だけでも、フェニックスはラリイと居たかった。
「ラリイ・・・今日は変わったお客様が来たんですよ?」
「あうぅう?」
フェニックスが首を傾げてラリイに言うので、ラリイも真似をしている。
「ラリイ・・・この話し合いで、少しでも人間界が良くなったら、
いいなぁと私は思うのです。ラリイが成長し、人間界に行きたいと言う日が来た時に、
人間界がより平和になってくれていれば、私も安心して行かせてあげれますし・・・」
フェニックスは、ラリイを優しく抱きしめる。
ラリイも、嬉しそうにフェニックスに抱かれている。
「ふぇんあいいい!」
「うん?ラリイ?」
「ふぇんにぃ!」
「ラリイ?!もしかして、私の名前を?!」
「ふぇんに!ふぇにぃいい!」
「あはは、ラリイ!私の名前・・・後、少しではっきりと
言える様になりそうですね・・・」
一生懸命に自分の名前を言うとしているラリイの姿に、フェニックスは
勇気づけられた気がした。
頑張れと言ってくれるような、そんな気さえする。
「前世の貴方も、応援してくれていると言うことなのでしょうか?
本当にラリイは・・・どっちのラリイであっても、私を驚かせますね・・・毎回・・・」
フェニックスは、愛しそうにラリイを見てから、また抱きしめた。
ラリイは、フェニックスに抱かれているのが、気持ちいいのか、
ウトウトしだし、寝てしまった。
「ラリイ・・・寝てしまいましたか。でも、丁度いい。
私もまた仕事に戻らなければ・・・行ってきますね。」
フェニックスは、再度メイドにラリイを託して、バハムートの元に戻った。
その後、オーディンが、例の人間を連れて来たのは、数分後であった。